コントラスト
2006年09月29日
コントラスト
私が今の先生から教わっていること。
「アナリーゼを演奏に生かす」
一貫してこのテーマでレッスンを受けています。
もともとネットで知り合い、
友人関係から発展した師弟関係にあるので、
こちらの希望を伝えやすい。
なんとも贅沢な関係です。
どうしてもアナリーゼというと、
頭の中だけの理論で終わってしまう。
演奏のためのアナリーゼって?
これがずっとずっとわからなかったのです。
この先生から様々な視点を教わっています。
今まで見えなかったことが見えてきて、
楽譜を読む楽しさに目覚めました。
そして、なによりも弾くことが楽しい!
形式を知るということが、演奏にどう関わってくるのか?
古典派の音楽の特徴はなんだと思う?と聞かれたとき、
答えられなかった私。
古典派の音楽の特徴である「コントラスト」が見えてきたとき、
ソナタだけではなく、あらゆる楽曲の演奏が変わりました。
きっと、息が長くなったんだと思います。
今まで数小節単位の小手先だけで演奏していたものが、
大きなまとまり(流れ)として捉えることができるようになったから。
ソナタ形式の第1主題と第2主題のコントラスト。
それは、主調⇔属調という関係だけに留まらず、
リズムだったり拍の感じ方だったり(縦ノリ、横ノリ)、
様々にコントラストがつけられています。
これらが見えてきたことで、演奏にどんな変化が出るのか?
一番大きな違いは、変化する瞬間の第1音目です。
第2主題の第1音目の弾き方がぐんっとよくなる。
ただ、だらだらと第1主題の流れで第2主題に入るのではなく、
明らかに第2主題へ入るぞ!という気持ちの入替えが、
第2主題の第1音目直前の呼吸に現れるんです。
たったそれだけで演奏ががらりと変わる!
ソナタ形式でこのことを学んだことによって、
2部形式や3部形式の楽曲を弾く際にも、
もちろんロンド形式も!
あらゆる楽曲で「変化」する瞬間の第1音目への意識が変わりました。
形式についての詳しい知識よりも、
変わり目を知ることの方が大切です。
そして、その変わり目をはっきりと意識して演奏すること。
変わり目の瞬間、第1音目が大切。
その第1音目を、どんな音色で弾きたいのか?
その第1音目に続く音楽を、どんなノリで弾きたいのか?
第2音目では手遅れです。
第1音目を弾く直前に意識ができていること。
次にどう弾こう?と思えること。
とてもとても楽しいことだなぁと思います。
なんとなく指が音符通りに動いているのではなく、
「次はこう弾きたいんだ!」という強い思いを持つ楽しさ。
音楽に息吹が与えられる瞬間なんですよね。
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