ピアノ/How to

2022年10月17日

左右異なる音量を弾くコツ




ソナチネ程度の曲が弾ける大人の生徒さんから、これだけは何度教わってもできるようにならなかったから私には無理だと思うと言われたことがあるのですが、この方も2週間でできるようになりました♬ 

〜明日10時からZOOMで談話&相談会〜
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2022年09月29日

ステップの小さな表現のためのアプローチ方法


先日FBに、軽度知的障碍なっちゃんのペダルのアプローチに少し触れましたが、あれより前の基本的な踏み替えへのアプローチを、この本に書いています。


障碍のない定型発達の子や、大人の初心者の方にも難なく挑戦してもらえる小さなステップで、右を大きく、左を小さくといった左右異なる音の強さで弾けるようになるためのアプローチとともに、読者からの反響が大きいアプローチのひとつです♬

Amazonに寄せられていたコメントです。このような方のために書いた本なのでとても嬉しい。

ーーーピアノを再開して3年になります。この3年間ずっと、先生に「左の伴奏は小さく。メロディが聴こえないでしょ!」と言われ続けています。小さく弾きたいと思ってはいるんですけど、思うようにできないのです。「もっと歌って」ともよく言われますが、自分では一生懸命歌っているつもりなので、何度も言われると、本当に悲しい気持ちになります。この本には、私がずっとどうして良いかわからなかったことを、どんなふうに練習したらいいかが、とってもわかりやすく書かれていました。まだやり始めたばかりですけど、少しずつできるようになっている気がします。この本に出会わなかったら、ピアノをまたやめていたかもしれません。ありがとうございました。ーーー


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2021年05月26日

小指が柔軟に使えるようになるための練習

小指そのものを動かさずに、腕や手首の上下運動で弾いている生徒さんはいませんか?そんなとき、私はこういうアプローチをしています。ただ鍵盤上を小指で歩いていくだけ。

こういうちょこっとした練習方法は、ハノンやチェルニーのようにコンスタントにこなさなければならないわけではないので負担が少なく、気になったそのときにアプローチできるのがいいですね。

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2021年02月02日

楽譜からの気づきに心が動かされるということ


🟠 今日のツイートより 🟠

一時期、曲に出てくる第3音全てに丸をつけて、その音をわざと目立たせて弾く練習をしていました。これがとてもよかった!『知っておきたいピアノ表現27のコツ』にも書いたけれど、第3音が意識できてるってとても大切。

分散和音は中の音が薄っぺらだと、モノクロなハーモニーに聴こえてしまう。5421とか、5321の指使いで弾く分散和音は、42、32の指が意識できているだけでハーモニーがカラフルになる。15指の鍵盤を弾いたまま4242や3232と弾く練習がお勧め♬

第3音以外に楽譜に丸をつけて練習した音ーそれはその楽曲の調にない音で、生徒さんには特別な音として見つけさせています。作曲家はここぞというときにそういう音を使うものですね。この特別な音への気づきがあるかないかで奏者の心の動きが違ってくる。

楽譜からの気づきというのは、奏者が心を動かされるかどうかが要で、頭で気づくだけじゃだめなんだよなぁと思ふ。


〜 講座 〜 
なんでも聞きたい!少人数制質問会 
http://musestown.livedoor.biz/archives/52256219.html 
「知っておきたい幼児の特性」シリーズ講座 
http://musestown.livedoor.biz/archives/52249060.html 


〜 書籍 〜










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2020年12月06日

初心者向けクラヴィコード調律法

フォルテピアノ製作者の太田垣至さんから、クラヴィコード納品前に教えていただいた調律法。未だにこのビデオを確認しながら調律しています。以前この動画をFBに投稿したところ、フォルテピアノ奏者の小倉貴久子さんに感激していただいたことを思い出し、YouTubeにアップすることにしました。

今日、楽器の不具合を直しに太田垣さんがいらしてくださいました。久々にお会いできて嬉しかった!楽器の状態も昨年と変わらなくいい状態だと褒めてもらえて嬉しい♬ 調律もこれだけできていれば充分と言っていただけましたが、目の前で太田垣さんの調律を見ていると、もっと上達したい!と思ってしまふ。笑

emksan at 10:14|Permalink

2020年11月28日

楽譜から何を読み込み、それをどう演奏に活かすか?

先日作曲したヒーリングミュージック。譜面がとても易しいので、これを『知っておきたいピアノ表現27のコツ』的な視点で眺めてみるとどうなるかな?と。
これはこの曲の冒頭8小節。まずは1音1音を読むのではなく、眺めてみてください。

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この曲のノリは4拍子。どんな4拍子?スラーが多いこと、左手のリズムが常に同じことで、穏やかな安定感のあるノリ、滑らかな曲調なのだろうと想像できますね。でも、長いスラーはない。左手と右手、掛け合いの繰り返し。

弾かなくても楽譜を眺めるだけで、伝わってくる雰囲気ってあるんです。元気でエネルギッシュな曲と、静かで穏やかな曲の譜づらは全く異なります。そこから想像力を膨らませて弾いてみる。第一印象ってとっても大切。練習しているうちに、どんどん視野が狭くなってこの印象が薄れ、想像力に乏しいテクニックだけの演奏に陥ってしまいがちだからです。

次に調を見てみましょう。弾く前に、楽譜を眺めるだけで調性判断できることが理想です。前述の雰囲気でホ長調。もう少し頑張って眺めていられる人は、弾かずにもう一歩踏み込んで、「ミの音楽」ということまで読み取れたら最高!

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バスが常に「ミ」なのです。「ミ-シ」(オレンジ)という5度の安定した響きが常に横たわり、その中にソ♯(青)、ラ(緑)という音の揺らぎがあります。ミの音楽の揺らぎが、この曲を支えているのです。

伴奏は絵画の背景のようなものだと『知っておきたいピアノ表現27のコツ』に書きましたが、この曲はまさにそういうタイプの曲。この曲の雰囲気を作っているのは左手の伴奏。

知っておきたい!ピアノ表現27のコツ: センスがないとあきらめる前にここから先はこの本の手法で話を進めていきましょう。本のような図解はないですがご了承を。この安定した揺らぎをどう演奏表現するか?手をかなり広げて弾かなければならないので、思わぬ音が飛び出てしまったり、リズムが崩れてしまったり。まずは手の動きの安定が必要ですね。

このような広がりある音型のとき、真ん中の音を弾く指の付け根が凹んでいるとうまくいきません。この場合、左手5-2-1と弾く2の指の付け根になりますね。5指から1指への橋渡しを2指がしてくれます。手首は柔らかく、2指を支柱として5→1の動きに柔軟に対応させます。

なかなかできないときは、2指のシを弾いたまま、5-1-5-1-5-1(ミ-ソ♯-ミ-ソ♯-ミ-ソ♯)と弾く、持続音の練習がお勧め。5指から1指に滑らかに移動させるには、2指の位置が重要です。2指が鍵盤の手前にあると、短い親指で黒鍵を弾くとき無理な態勢が生じてしまいます。2指の位置は、次の親指が黒鍵を弾きやすい鍵盤の奥です。

左手の安定した揺らぎを感じて、心地よく弾けるようになったら、今度は右手のメロディを。右手のメロディは、左手にいざなわれるように現れますね。この低音ミに呼応して高音ミを弾く感覚が大切だろうと思います。意識するだけでそういう表現になるものだからです。

もう少し視野を広げてみると、スラーは短いですが、4小節ひとまとまりのメロディになっていることがわかります。短いスラーにだけ気を取られていると、毎回ブレスを入れてしまい音楽が流れていかないことがあるので、ここはひとつひとつでブレスせずに、4小節を一息に歌うつもりで。実際には息が続かないですが、大っぴらにはブレスせず、短いスラーの切れ目を感じつつ、4小節をひとまとまりで弾くと伸びやかな演奏になります。

最後に短いスラーの最後の音。この短いフレーズ最後の音は、常に1拍目にある上、左手はフレーズの始まり、しかもテヌートが書かれた重要な「ミ」を弾いています。フレーズ最後の音については、『知っておきたいピアノ表現27のコツ』の第1章に書いていますが、フレーズ最後の音は丁寧に扱わないと歌心のない演奏に聴こえてしまいます。

左手に気を取られていると、ミーシドー、ミーラソーと、園児が大声で歌うときのような語尾になってしまうので要注意。必要なテクニックは、左右の音のバランスを変えて弾くことです。これが自在だと、左手より弱くだとか、強くだとか意識しすぎずに、その時々の気分で4小節のまとまりを感じつつ、左手バスに左右されないフレーズ最後の音が表現できるようになります。

左右音の大きさを変えて弾けるようになるための練習方法は、こちらをご覧ください。
先日作曲したものが、たまたま易しく弾ける曲だったので、この本の視点で記事にしてみました。生徒さんが弾くような易しい曲を、生徒さんにはまだ挑戦できない表現テクニックを駆使してをどこまで表現できるか?に挑戦してみる。そんな視点からピアノ指導者の方に個人レッスンすることがありますが、これが本当に楽しい。

目の前で先生が美しく奏でてくれたら、「自分もそんな風に弾きたい!」と生徒さんのやる気も倍増するもの。理詰めだけのレッスンではなく、豊かな音楽が感じられるレッスン。そんなレッスンが私の理想です。

※ レッスンご希望の方はブログ内フォームにてご連絡ください。現在単発のピアノ指導者の方のみZOOMレッスンを受け入れています。


〜 講座 〜 

なんでも聞きたい!少人数制質問会 
http://musestown.livedoor.biz/archives/52256219.html 
「知っておきたい幼児の特性」シリーズ講座 
http://musestown.livedoor.biz/archives/52249060.html 


〜 書籍 〜





emksan at 19:34|Permalink