悲愴

2011年06月20日

ベートーヴェン悲愴第1楽章アップ

先日発表会の講師演奏。
HPのミューズスタジオにアップしました。

私は、あぁでもないこぉでもないと、
頭を悩ませ苦しんでいる自分を、
生徒さんたちに隠したくないと思ってイマス。
先生だって苦しんでるし、先生だって必死だし、
(いや、先生だからこそ必死ナノヨ)
先生だってもっともっと上手になりたい!と切望しているのですヨ。

それはね、本を出版しようと何ら変わらない。
今さら自分を飾りたてたところでどうしようもないので、(^-^;
今まで通りのスタンスでミューズスタジオを続けていこうと。

今年の私は、当日の調子がとぉっても悪かった。
なんだろ、夕方くらいから姿勢がすごく悪くなってきて、
おかしいな、おかしいな、3日前にカイロへ行ったばかりなのに、
どうも姿勢が落ち着かない。しっくりこない。
とにもかくにも集中せねば!と自分の出番に向けて、
気持ちを高めていきました。

本番はなんとか最後まで弾き切ることができましたが、
最後まで姿勢がしっくりこなかったなぁ。
浮つきそうになる指を、必死で鍵盤にしがみつかせていた感があります。(笑)
パッセージも無理やり力づく勢いで持っていってるところがあったり。(^-^;
本番に向けて体調を整えるって、本当に難しい。
数日前からリラックスを心掛けてはいたのですが、
発表会の準備やらレッスンやらで、それにも限界があったのでせうか。

で、一番悔しいのが、最後の方の間違い。
まるで譜読み間違いしちゃったみたいな間違いが1か所。
こういう間違いは、ミスタッチより許せない。
この部分、自分の中に取り込めてなかったんだなぁ。
甘さが、本番出てしまった。
今思うととても重要な箇所なのに、見逃してました。

それにしても、ここ数年フランスバロックばかり弾いていたから、
ベートーヴェン難しかった〜。(^-^;
この1年ベートーヴェン尽くしでやってはきたものの、
フランスバロックほど夢中になれたわけでもなく、
フランスバロックほどしっくりきていたわけでもなかったので、
結構辛かったデス。

多分私の性質と合致するのは、
フランスバロックなんだろうけれど、
これってね、講師演奏には向いてないでしょ?
クリスマス会などのサロンではいいだろうけれど、
バリバリに弾いた大人の生徒さんの後に、
フランスバロックではトリを飾るのにあまりにもふさわしくなさすぎる。

講師演奏は、やりたい曲だけやれるわけじゃないのがつらいところ。
でも、ある意味勉強になるんですよね。
私が好きな曲はあまりにも偏り過ぎているので、
ピアノ講師として必要な資質を学ぶためには、いい機会なのデス。

ということで、今シューマンを譜読みちう。
来年の講師演奏にするかどうかはまだ未定だけれど、
ここ2年ほど私のテーマになっている音楽の精神性を追求するのに、
いい作曲家なのでは・・・と感じています。
まずは文学文学。
たくさん本を読みませう。
あ、それから室内楽も聴きませう。
あ、歌曲も聴かねば!!

1年で最も忙しい数カ月を乗りきった後は、
12月まで自分の時間を満喫できる期間。
自分を成長させるための文化的期間というか。(笑)
コンサート行くぞ!美術館行くぞ!
本読むぞ!CD聴くぞ!!
わぁい。楽しみ♪♪♪





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emksan at 12:15|PermalinkTrackBack(0)

2010年08月28日

まだまだベートーヴェン

悲愴ソナタ第1楽章、気持ちいぃ。
オーケストラの指揮者になった気分で弾けるのがたまらない。
本物の指揮者は、人間関係やらで大変なんだろうけれど。
1人指揮者は気楽なもんです。(笑)

この曲を弾いているとワーグナーを思い浮かべてしまうのですが、
なんででしょ?
クライマックスへの持っていき方が似ている気がします。
聴衆を惹きつけるドラマティックな要素、
演出の仕方が似ているのかな。
なんだか複雑な気分。(^_^;)

ところで、今ピアノ協奏曲第3番を聴いています。
この曲も同じハ短調。同じ時期に書かれているので。
こうしてみると、私ってベートーヴェンをホント表面的にしか知らないんだなぁ。
交響曲第1番が書かれたのは、悲愴ソナタの2年後なんだものねぇ。
それ自体が意外だったんだからお粗末様・・・デス。

正直、私はいまだにベートーヴェンが描く精神性というものを
全く理解していないのですヨ。
どうもピンとこない。
だから先日からの記事も“演出”だとか、
表面的に受けた印象しか書けない。

音楽上の精神性って、
私にとってはバロック音楽やモーツァルトの音楽の方がしっくりくるのです。
ロマン派になると自己の感情を露出するような表現になって、
(少なくとも私にはそう感じるのデス。)
私にとってはその行き過ぎた表現がちょいときつくもあり・・・。

で、その架け橋となっているベートーヴェンはというと、
いまいちしっくりこない、というのが正直なトコロ。
本を読むといろんなことが書かれています。
高潔なベートーヴェン。音楽で思想を語ったベートーヴェン。
文学の影響を受けたベートーヴェン。
本能的に拒否しているところがあるのかなぁ。
ベートーヴェンってちょいと押しつけがましいところがあるでしょ?
(ベートーヴェンが好きな方ごめんなさい。)

クランボン2弾くのは気持ち良くて好きなんだけどなぁ。
聴くには重たすぎて・・・。
すぐにお腹いっぱいになっちゃう。

う〜ん。啓蒙思想を私が受け付けない、
その理由と似たところがあるのかなぁ。
でもフリーメーソンのメンバーだった、
モーツァルトの音楽は好きなんですヨ。
こればかりは相性の問題なのでせうか。
ピアノのセンセがこれぢゃぁいかんですねぇ。
それがこの職業のツライところ。(^_^;)

ピアノ曲を離れて弦楽4重奏を聴こうかな。
交響曲はちょっと私には
お腹いっぱいになりすぎちゃいそうなので、
よほど気合いを入れないと聴く気になれない。(_ _;)

持っている弦楽4重奏のDVDは、
悲愴ソナタとは作曲時期が異なる作品ばかりだけれど、
改めて聴いてみるかなぁ。


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2010年08月26日

ベートーヴェンは演出家?!

久々にベートーヴェンの悲愴第1楽章を練習しています。
中学だか高校だか以来の譜読みなので、
以前見えなかったことがたっくさん見えてとても楽しいデス♪

この曲には「悲愴」という題名がついていますが、
打ちひしがれている様子が全く見られなくて面白いですね。
悲愴的な楽想部分も、客観的な悲愴感という気がします。
なんだろ、悲愴的なものを演出しているというか。
内省的じゃぁないというか。

心のひだを表現する繋留音がなくて、
どのメロディも伴奏も1拍目から始まるため、
すごく決然とした強い印象を受けます。
倚音もモーツァルトのような繊細さを感じる倚音ではなく、
どこか演出的な要素を感じる客観的な倚音といった感じ。


どうやら、この曲には悲愴に立ち向かう強さがあるようです。
ベートーヴェンらしいですネ。
まるでギリシャ神話の英雄オデュッセウスのみたい。
どんな困難にも立ち向かっていくオデュッセウス。

ところで、ベートーヴェンの楽譜を眺めていていつも思うのですが、
ベートーヴェンって緊張感のある休符の扱いが上手いですよね〜。
この悲愴にも効果的な休符がそこかしこに見られますが、
そこには緊張感という”演出”が働いているような気がします。

特に初期・中期のベートーヴェンは、
自分を売り込むことを念頭に置いていたように思うので、
ピアニストとしての腕前を披露するための作品や、
ガーデニング4聴衆の心を掴むことを意識した作品が多いように思います。
ベートーヴェンにとって”緊張”とは、
ドラマティックな演出のひとつだったのではないでせうか。
減7の扱い方にしても、休符の扱い方にしても、
ベートーヴェンのそれはとてもドラマティック。

久々に譜読みしている悲愴。
ベートーヴェンの演出にしっかと乗っかった演奏がしてみたい。
俳優になりきった演奏というかネ。
休符の扱いと、1拍目の扱い方次第なのかなぁ。
ベートーヴェンの1拍目には力強さがありますネ。
私はこの1拍目の扱い方に「運命に負けないぞ」
という強さを感じます。

ギリシャ神話の演劇を彷彿とさせるような・・・・、
そんな演奏がしたいなぁ。


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