伊豆

2012年01月07日

伊豆小旅行

2010年戸隠以来の小旅行。
1泊2日で伊豆へ行ってきました。


日枝神社

旅行先で神様にお会いできますように!
そんな私の願いが天に届いたのか、
この旅行最初の一歩が日枝神社でした。

もともとは修禅寺と神仏習合だった神社で、
明治政府の神仏分離令で修禅寺から分かれた神社です。
修禅寺に向かって歩いていたら、
その少し手前に日枝神社が現れたのでした。
神社の帰り際、改めて社を振り返ってみたら、
社のうしろに陽に照らされた山が目に飛び込んできました。

ああ、そうか。
神様はあちらにいらしたんだ。


修禅寺

修禅寺のうしろにも山。
もともと日枝神社と一体だったお寺なのだから当然といえば当然。
このお寺を守ってくださっている神様も、あの山の神様。
戸隠からは厳しい男性的な神々しさと強烈なパワーを感じましたが、
この山は温かで柔らかな雰囲気。
慈しみのパワーを感じます。


修禅寺龍

修禅寺の清めの水は、なんと温泉。
龍の口から出ている湯はとても柔らかく、
湯に触れた瞬間、手がしっとりするのがわかります。


修禅寺新井旅館前

川沿いに見える木造建ての旅館からは、
文学の香りがぷんぷんと漂ってきます。
古く見える建物でも、
寂れているのと品格があるものとは空気感が違う。
縁側の椅子に腰かけ、
川のせせらぎに耳を傾けながらコーヒーを愉しむ、
そんな文豪の姿が見えてくるような趣き。


なんていう旅館なのかな?

竹林の小径を抜けて、
ぐるりと修禅寺へ戻る途中、
この旅館の門前を通ることができました。

新井旅館

持ってきた雑誌にこの旅館の名前が載っていたと主人が言うので、
すぐにその場で確認しました。
私が想像した通りの料金と歴史を持っていた旅館だったことに驚く主人。
だから言ったでしょ。
私、昭和の香りには勘が鋭いのヨ。


竹林の小径1

修禅寺そばにある竹林の小径。


竹林の小径2

さわさわさわ
まるで竹たちがうわさ話をしているよう

強い風を受け、どんなに湾曲しても、
風がやんだ瞬間もとのまっすぐな姿にもどる竹から、
芯がぶれることのない凛とした美しさを感じました。
こんな風に生きていくことができたなら。


ズガニうどん

修禅寺に来たら、絶対これを食すべし。
狩野川でとれたズガニの身をすりつぶしてダシをとったズガニうどん。
お店はこちら


湯道竹林

修禅寺駅からバスでたつた旅館へ。
旅館周辺の湯道を散策。
伊豆は竹が多い。
東北出身の私には、山に竹が群生しているだなんて信じがたい光景。
清々しい透けるような緑は神秘的。


川床料理風景


たつた旅館の名物は川床料理。
もこもこのちゃんちゃんこを着て、こたつに入ります。
風がなかったので、ぬくぬく温かく愉しむことができました。
川のせせらぎを聴きながらいただくわさび鍋は格別。
この地域はわさびがおいしい!
伊豆上流地域では本物のわさびを堪能しなきゃ損。
私がこれまで食していたわさびは、わさび風でしかなかったのね・・・。


たつた旅館喫茶

夕方、たつた旅館の喫茶コーナーで湯上りにコーヒー。
外が暗くなるまで、伊豆の踊子絵画集や天城山写真集を堪能。
伊豆の踊子を読んでくればよかった・・・。

写真は朝の風景。
手入れされた小さな中庭と、
朝陽に照らされた山々を眺めながらいただくコーヒーは格別。
竹の椅子も心地良く、宿泊客の中で最後まで残ってしまいました。


しそジュース

喫茶コーナーでのんびり過ごしていた私たちに、
旅館の一代目らしき方が、
手作りのしそジュースをごちそうしてくださいました。
ご自身でしそを摘んで作ったそうです。
夏は氷を入れて、冬はホットで。
手作りのしそジュースは香りが豊か!
ほどよい甘さに体がぽかぽかしてきます。


竹

旅館から浄蓮の滝までのハイキングコース。
竹の葉の陰影があまりにすばらしくて。
まるで西洋の写実的な絵画のようで現実のものとは思えず、
しばらくぼうっと見入ってしまいました。


浄蓮の滝

浄蓮の滝
滝つぼのエメラルドグリーンが神秘的。
落ち葉が風に吹かれて舞い散る光景は夢のよう。
陽に反射した落ち葉が、
まるで金粉のように煌めき一面に舞ったのです。
一瞬、激しい滝の音が聞こえなくなりました。


釜滝

河津七滝の一番上流にある釜滝。
玄武岩と草木に囲まれた洞穴のような異空間。
見上げると岩と草木の間から空が見え、
前後左右は玄武岩と草木に囲まれているのです。
滝つぼは大きな大きな玄武岩で囲まれ、まるで釜のよう。

この異空間は、
今回の旅行で私が一番パワーを感じた空間でした。
ここには神様がいる!


えび滝

釜滝の先にあるえび滝。
こちらはなんともかわいらしい、段々に流れてくる小さな滝。
1段目、2段目の小さな滝つぼはエメラルドグリーンに耀き、
まるで妖精の住処。


猿田淵つり橋

河津七滝の途中、落石のため七滝すべてを見ることはできなかったので、
釜滝とえび滝を見たあと上流へ引き返し、
新名所の猿田淵つり橋を渡りました。
ここは河津七滝のさらに上流で、
自然が手つかずの状態で残っている貴重な空間。
やっぱり上流が好き。


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emksan at 17:24|PermalinkTrackBack(0)