ヘロドトス

2009年02月04日

読書熱復活

最近読書熱が復活してイマス。
ヘロドトスの『歴史』も読み終わりました。
最後の解説も面白かったナ♪
本当はね、音楽本で読みたい本があってすでに購入済みなのですヨ。
知り合いの先生が「面白かった!」と絶賛していたので。


ピアニストが見たピアニストピアニストが見たピアニスト
著者:青柳 いづみこ
販売元:白水社
発売日:2005-06-10
おすすめ度:5.0
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Amazonって1500円以上購入すると、送料無料でしょう?
そこで、先日購入した「愛の調べ」が500円だったので、
ついでにこれも購入しちゃったのデス♪

でもね、読書熱が復活したとはいえ、
今読みたい本は、どうやらギリシャ物らしく・・・。<(;~▽~)
なかなかこの本に手が伸びませぬ。
そこでヘロドトスの『歴史』後、読んだ本がこれ。
薄い本なので、あっという間デシタ。


ヘレネー誘拐・トロイア落城 (講談社学術文庫)ヘレネー誘拐・トロイア落城 (講談社学術文庫)
著者:コルートス
販売元:講談社
発売日:2003-02
おすすめ度:4.5
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これは紀元後に書かれた本。
ヘロドトスよりずっと新しい文体です。
しかも書いたのはエジプト人らしい・・・。
当時エジプトではギリシャ文化が栄えていたらしく、
文体もギリシャ文学の伝統にのっとっているそうです。

とはいえ、ホメロスの「イリアス」や「オデュッセイア」とも違うんですよねぇ。
私はホメロスの文章の方が好きでした。
まぁ、訳にもよるのだろうけれど・・・でも雰囲気が全然違う。
ホメロスは紀元前、こちらは紀元後、何百年も違うのだから当然か。

ところで、この本を読もうと思った理由。
イリアスにはトロイア戦争の原因が書かれていないのですヨ。
この本は、そのきっかけとなった「ヘレネー誘拐」について書かれているのです。
ある程度内容は知っていたのですが、叙事詩で読みたかったので。

この本を読むまでは、ヘレネーを誘拐したパレスについて全くの無知だったのですが、
ここにはパレスの生い立ちなどについてかなり詳しく描かれていて、
ほうほう、そうだったのか!みたいな面白さがありましたヨ。
でも、イリアスに語られていたパレスとは、イメージが違うかも。
ヘレネーの描き方も、イリアスとは違っているような気がシマス。

トロイア落城にしても、ヘレネー誘拐にしても、
「こういう内容だったのね」という楽しみ方はできたのですが、
文学的に楽しめたかというと、
どうしてもイリアスとオデュッセイアの美しい文体が頭にこびりついていて、
なんだか物足りなさを感じてしまいましタ。

ところで、今読み始めてる本は、随分前に購入した本なのですが、
ギリシャ神話を羅列してる本です。


ギリシア神話 (岩波文庫)ギリシア神話 (岩波文庫)
著者:アポロドーロス
販売元:岩波書店
発売日:1978-06-16
おすすめ度:5.0
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この本、まずびっくりするのは訳し方。
びっくりするというか笑っちゃうというか。
名前に「ー」が多すぎるんですよ。
発音はこっちの方が近いのかなぁ・・・。
でも、ほかの本とは違って多すぎる気が。(^_^;)

ヘパイストスはヘーパイストス。
ポセイドンはポセイドーン。
ヘラはヘーラー。
彼が目次を見て大爆笑したのは、オリオン→オーリーオーン。
さすがに、オリオンはやりすぎぢゃない??
あまりに読みにくいので、頭の中で「−」を削除して読んでいます。

ところでこの本。あまり文学的とはいえませぬ。
どちらかというと学術的な意味で書かれた本なのでせうか?
様々な逸話も、かなぁりドライに記述されており、
物語的な口調ではありません。
なので、全然頭に入ってこないぃぃぃ。<(;~▽~)
素人が手を出す本ではなかったのでせうか。
結構キツイかも。途中で断念か?!
なんか、もう一度イリアスとオデュッセイアを読みたくなっちゃってるしなぁ。(笑)

あぁ、だめだ!
キーボードを打ってるそばから、もうイリアスが読みたくてたまらなくなっちゃってる。
もう、この本断念決定ですネ。<(;~▽~)

ところで、紀元前に書かれた本で、
ギリシャ神話を叙事詩的な語り口で述べている本ってないかしらん?
どなたかご存知でしたらお教えくださいぃ。m(__)m
あ、それからトロイア落城についての叙事詩も、
紀元前に書かれたものってないでせうか?
どうにも、イリアスとオデュッセイアの文章がすばらしすぎて、
こういう語り口のトロイア落城が読みたいのですヨ。

それとも、松平千秋さんの翻訳が、それだけすばらしかったということなのでせうか。
今度「松平千秋」で検索してみよぉかな〜。


イリアス〈上〉 (岩波文庫)イリアス〈上〉 (岩波文庫)
著者:ホメロス
販売元:岩波書店
発売日:1992-09
おすすめ度:4.5
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ホメロス オデュッセイア〈上〉 (岩波文庫)ホメロス オデュッセイア〈上〉 (岩波文庫)
販売元:岩波書店
発売日:1994-09
おすすめ度:4.0
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2009年01月26日

300人のスパルタ兵

ヘロドトスの『歴史』・・・・まだ読んでるんですヨ。<(;~▽~)
随分のんびりぃ〜と、ちびりちびりですよねぇ。
ここのところ読書熱が冷めていたので、
かなぁりちびりちびり読み進めているのデス。
そして、やっとこさ下巻までたどり着きました。


歴史 下  岩波文庫 青 405-3
著者:ヘロドトス
販売元:岩波書店
発売日:1972-01
おすすめ度:5.0
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この本、私が興味を持って読んでいたのは、当時の生活様式。
民俗学的な要素というか・・・そういうところに興味があったのですが、
大部分は戦争の記述なんですよね〜。
いやぁホント、戦争だらけです。
どこの国も、歴史イコール戦争なんですよね。とほほっ


ところで、この本を読むと古代ギリシャのイメージが変わるかもしれません。
戦争だらけだし、その内容はかなりグロい気がするので。
恐ろしくシビアな世界です。
戦いに負けたら、奴隷になります。
一口にギリシャといっても、
それは1つの大きな国というわけではなく、ポリス(都市国家)の集まり。
ポリス同士の争いなんてのもしょっちゅうあったワケです。

王政のポリスもあれば、
僭主に民衆が苦しめられるポリスもありました。
古代ギリシャといえば民主制・・・なんてのは、一部のポリスのお話であって、
ギリシャ全体に行き渡っていたわけぢゃぁないんですね〜。
また、民主制なんていっても奴隷制は当たり前のようにあったわけで、
全市民より奴隷の方が多い。

この頃の富は、この本を読んでいるとほとんどが戦勝品なのだと感じます。
倒した相手から物を捕るだけでなく、
倒した町からもあらゆるものを吸い上げます。
戦争に負けるって、そういうことだったのです。
女も子どもも奴隷になります。

また、当時の戦争は人と人の戦いです。
戦地には人の死体がわんさと転がります。
死体でいっぱいになった戦地では戦えないので、
お互い暗黙の了解で、死体を片付ける時間を設けます。
死体を片付けたら、また戦います。壮絶です。


ところで、今回の記事のタイトル「300人のスパルタ兵」なのですよ。
最近映画になりましたよね。
300〈スリーハンドレッド〉という映画です。

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おすすめ度:4.0
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私はこの映画、見たことがないのですが、
ヒストリーチャンネルの番組でこの戦いについては知っていました。


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なので、この本にこの記述が出てきたとき、なんだか興奮しちゃったのですヨ。
なんだろうなぁ。
映画とかって、作られた感があるでしょう?
ヒストリーチャンネルにしてもドキュメントという生々しさは得られない。
そこにあるのは知識というか・・・情報というか・・・。

でもね、この本は紀元前4世紀に書かれたものなわけで、
もうそれだけでインパクト大なのデスヨ。
何より、映画はどこまで史実に基づいているのかわからないので、
大げさに描いてるんだろう・・・みたいな考えがよぎっちゃうんですよね。(^_^;)
だけど、どうやら大げさではないらしい・・・と本を読むとわかるのですヨ。
ギリシャに向かったペルシア軍が想像を絶するほどの壮大さだったのだということ。
ちょっと引用が長くなってしまいますが、ご紹介しましょう。


『すなわちアジアから来征の船数は千二百七隻で、
これに乗り組むのは先ず各民族から成る本来の部隊で、
各船に二百名ずつの割合で計算すれば、総勢二十四万一千四百名となる。
ところでこれらの船には、それぞれ土着民の戦闘員のほかにペルシア人、
メディア人、サカイ人などの戦闘員がそれぞれ三十名ずつ乗り組んでいた。
従って先に挙げた部隊のほかに、これら総計三万六千二百十名の人員が加わることになる。

さらにこの数字と先の数字に五十櫂船の乗員数を、
多少の出入りはあっても一隻あたり八十名と算定して加えねばならない。
この船種の船は、前にも述べたように三千隻が集結されていた。
従ってこれらの船の乗員数は二十四万名を数えるのである。
アジアから来攻した水軍は右のごとく、
その総勢は実に五十一万六百十名に上った。

一方歩兵部隊は百七十万名、騎兵部隊は八万名であった。
さらにこれに、アラビア人の駱駝部隊、リビアの戦車部隊、合計二万を加えねばならない。
かくして、海陸両軍の総兵力は二百三十一万七千六百十となる。
アジア本土から動員された軍隊は右に述べたとおりであるが、
これには随行の従僕や食糧輸送船およびその乗員は含まれていない。』
 ・・・・・〈ヘロドトス『歴史』第7巻184節/松平千秋訳)


先日オバマ大統領の就任演説がニュースで流れましたが、
なんと200万の人があそこにいたそうです。
あの映像に流れたすごい群集と同じくらい、もしくはそれを越える軍隊が、
ペルシアからギリシャにやってきたってことですよね。すごすぎます。
これだけの大軍隊が移動すると何が起きるか?
河川が涸れるんですよ。想像を絶する大軍隊です。
当時の戦争は、戦争を自軍に有利に進めるため運河を作っちゃったり、
逆に河川を埋めてしまったり、やることが壮大すぎてホントびっくりしちゃいます。
 ・・・・・但し、この数字は過剰すぎる、というのが学者の意見らしいデス。
     様々な説があるようですが、最近では10万以下とする推定が大半だそうです。
     でも、これはあくまでも「説」なので、私はヘロドトスを信じたいなぁ。
     現代の人間は、過去の歴史を「この時代の人にそんなことはできるはずがない」と
     決めつけてしまうクセがあるように思うので。
     何度それらが発掘によって覆されたことか。
     なので、私はヘロドトスを信じたいのですヨ。
     学者ではないので理由はないのですが。(^_^;)
     ヘロドトスがウソを言っているとか、大げさに言っているとか思いたくないんですよね〜。
     だってこの本を読んでいると、
     なるべく正確な歴史を後世に残したい、というヘロドトスの意思を感じるんだもの。



スパルタ王レオニダスは、このペルシア軍を迎え撃つため、
後継ぎのある者から選りすぐった伝統の「三百人隊」を率います。
これが、映画となった「300」の兵士たちなのですネ。


『メディア人部隊が手痛い目に遭わされて退くと、
ペルシア人部隊がそれに代って攻撃に向かった。
これはペルシア王が「不死部隊」と呼び慣わしていた部隊で
ヒュダルネスの指揮下にあったが、
この部隊ならば容易に所期の成果を挙げるものと期待されたのであった。』

 ・・・・・〈ヘロドトス『歴史』第7巻211節/松平千秋訳)


しかし、それでもペルシアは戦果を挙げることができませんでした。
スパルタ軍が強かったというのもありますが、
地理的にもスパルタに優位に働いていたのです。
ペルシア軍の数の多さを有利に働かせることのできる地理状況ではありませんでした。
狭い地域で、横に広がることのできる地形ではなかったのです。
スパルタ軍は、この狭い地形を利用して戦いました。


『中でも特筆すべき戦法は、
敵に背を向けると一見敗走するかのごとく集団となって後退するのである。
ペルシア軍は敵の逃げるのを見ると喊声を挙げすさまじい音響を立てて追い迫る。
スパルタ軍は敵の追い付く頃を見計らい、向き直って敵に立ち向かうのである。
この後退戦術によってスパルタ軍は無数のペルシア兵を倒したのであった。』

 ・・・・・〈ヘロドトス『歴史』第7巻211節/松平千秋訳)


しかし、この山には間道があって、それが密告によってペルシア軍に知られてしまいます。
こうなるとスパルタ軍は、この狭い地域で挟み撃ちに合ってしまうわけで、
どうしようもなくなってしまいます。
スパルタ王レオニダスはペルシア軍に間道を知られてしまったことを知りますが、
戦線から退こうとはしませんでした。
何故レオニダスは退かなかったのか?
この本を読んでいるとしょっちゅう出てくる”託宣”という単語。
神様からの言葉を社にいる巫女からいただく・・・という習慣です。
スパルタ人もこの伝統にのっとって、神託を伺っていたのです。
デルポイの巫女が口にしたのは、次のような託宣でした。


『国ひろきスパルタに住もう民どちよ
汝らの誉れ高き大いなる町は
ペルセウスの裔なる子らに亡ぼさるるか
さもなくば ヘラクレスの血統に連なる王の死をば
ラケダイモンの国土は悼むこととなろうぞ
攻め来る者はゼウスの力を持つ故に
牡牛の力 獅子の力をもってするも
これに刃向いて制する能わず
敵がかの二者のいずれかを喰らい尽くすまで
その勢いを止める術はなきものぞ』

  ・・・・・〈ヘロドトス『歴史』第7巻220節/松平千秋訳)


”ペルセウスの裔なる子”とはペルシア人のことです。
そして、スパルタ王レオニダスはヘラクレスの血統といわれていました。
レオニダスが死なないとスパルタは滅びる・・・というわけです。
レオニダスは最後まで勇敢に戦い、戦死しました。


『この時レオニダスの遺体をめぐってペルシア、スパルタ両軍の間に激闘が続き、
ギリシア軍は勇戦して遂に遺体を収容することに成功し、
敵を撃退すること四度に及んだ。』

  ・・・・・〈ヘロドトス『歴史』第7巻225節/松平千秋訳)


当時の戦争の習慣。
これは日本でもそうだったんじゃないかと思うのですが、
敵は英雄の遺体を戦利品として欲するし、味方は英雄の遺体を持ち帰って葬りたい。
スパルタ人はレオニダスの遺骨を戦地であるテルモピュライからスパルタに移し埋葬、
その墓上に記念碑を建てました。
そこには三百名の勇士の名が刻まれていたそうです。


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2008年11月11日

ヘロドトスの世界/紀元前のエジプト人

またまたヘロドトスの『歴史』です。
・・・・・紀元前485年頃-紀元前420年ごろの古代ギリシャの歴史家。
    ペルシア戦争後、諸国を遍歴して著したのが、この『歴史』です。



今日は昨日の予告通り、エジプト人の生活についてですヨ。

私、文明のトイレ事情ってすっごく興味があるんです。
トイレというか、水全般に関わるコト。
排水溝とかネ。
そういうものばかりを扱った本があったらいいのに・・・と思うほどで。
ということで、ヘロドトスが書いた古代エジプトのトイレ事情なのデス。


『小便を女は立ってし、男はしゃがんでする。
一般に排便は屋内でするが、
食事は戸外の路上でする。
どうしてもせねばならぬことでも
恥ずかしいことは秘かにする必要があるが、
恥ずかしくないことは公然とすればよい、
というのが彼らの言い分なのである。』
 ・・・・・第2巻35節(松平千秋訳:岩波文庫上巻211ページ)


立って・・・というのはナカナカ想像しづらいものがありますが。(^_^;)
排水溝とかどうなってたのかなぁ。
果たして町はくさかったのでせうか?
上の文を読むだけだと、屋内がとっても臭そうですが、
宗教上の理由でかなりの清潔好きだったようだし。
どうなっていたのか知りたいトコロ。

ところで、日本でも江戸時代、
関西方面の女性は立って用を足したらしいですネ。
変な共通点ですね〜。しづらいだろうに・・・。(笑)
江戸はとても清潔な町だったといいますが、
エジプト人も清潔な民族だったようです。
宗教の戒律からくる習慣らしいのですが。


『彼らは飲用の器として青銅製のコップを用いるが、
これを毎日丹念にゆすぐ。
それも人によってするしないというのではなく、
1人残らずそうするのである。』
 ・・・・・第2巻37節(松平千秋訳:岩波文庫上巻212ページ)


ギリシャ人のヘロドトスにとって、
この光景が普通じゃなく見えたということは、
ギリシャ人にとって水はとても貴重なもので、
毎日丁寧に食器をゆすぐってのは、
珍しいことだったということなのかな?

エジプト人は生活水を雨に頼るギリシャ人を見て、
ギリシャ人はいつか大変な当て外れをして、
恐ろしい飢饉に襲われるだろうと言ったそうです。
エジプト人にはナイル河の豊富な水があったのですものネ。


『いつも洗い立ての麻の着物をつけているが、
この点には特に気を使っている。
陰部に割礼を施すのも清潔のためで、
体裁よりも清潔を重んじるのである。
祭司は二日に一度全身の毛を剃るが、
これは神に奉仕する身として
しらみやほかの不潔なものが体に沸くのを防ぐためである。』

 ・・・・・第2巻37節(松平千秋訳:岩波文庫上巻212ページ)


宗教の戒律による生活習慣を読んだところで、
次に興味深いのはエジプト人のお祭りです。


『国民的大祭---身体を奉じてねり歩き、
参詣のために行列をくむというような風習は、
エジプト人の創始によるもので、
ギリシア人は彼らからそれを学んだのである。』

 ・・・・・第2巻58節(松平千秋訳:岩波文庫上巻229ページ)


ちなみに、ギリシャ神話に出てくる多くの神様も、
エジプト発祥だったりするんですよね。
ヘロドトスはそういった点にも結構触れていて、
当時からそういうことは知られていたことだったんだなぁと、
改めて感心させられたんですヨ。


『ディオニュソスのみならず、ほとんどすべての神の名は
エジプトからギリシアへ入ったものである。』

 ・・・・・第2巻50節(松平千秋訳:岩波文庫上巻224ページ)


第2巻50節以降数節を使い、
どのようにしてエジプトの神々がギリシャへ伝わったのかについて、
ヘロドトスの考えが詳細に書かれています。
世界各国の神々が人づてに伝わって、
その土地土地に合った神に変貌していく、
という歴史観は最近の考古学ではっきりしたとかいうことではなく、
ヘロドトスの時代からあった考え方なんだなぁと、
なんだかしみじみしちゃいましたヨ。

で、エジプトのお祭りでしたネ。
先に”国民的大祭”という言葉がありましたが、
いやぁ、びっくりする規模なのですヨ。
ブバスティスという町に人々が集まり、
盛大に生贄を捧げて祭りを祝うそうなのですが。
 ・・・・・動物の生贄ですヨ。


『この祭りに集まる男女の数は子供を除き、
総勢七十万に達するという。』

 ・・・・・第2巻60節(松平千秋訳:岩波文庫上巻230ページ)


70万って!!ちょっと想像を絶する人数ですよネ。
以前住んでいた仙台がやっとこさ100万人都市になったのを記憶していますが、
70万ってことは、仙台のほとんどの住民が祭りに参加してるってことですもんねぇ。
これら大勢の人々が、
-----カスタネットを鳴らす女、笛を吹く男、手を叩いて歌を歌う男女が-----
船に乗ってブバスティスの町まで出向くのです。
船がどこかの町を通ると、船を岸に近づけて、
一部の女性が大声でその町の女性をひやかし、
踊るものがいたり、立ち上がって着物をたくしあげるものがいたり・・・。
この箇所、すごく生き生きと鮮明に描かれていて大好き。

次に、サイスの祭礼。
このお祭りは景色を思い浮かべると、
その景色があまりにも幻想的なことに気づき、
ぼうっとしちゃうのですヨ。
あぁ〜〜当時のこの光景を見てみたい!
そんな強い思いにかられるお祭りです。


『一夜家の周りの野天におびただしい数の燭台に火を点す。
燭台は塩と油を入れた平たい皿で、
その上に燈心が載せてあり、これが終夜燃えるのである。
この祭りには「点燈祭」の名がある。
この大祭に参加せぬエジプト人も、
犠牲式の行われる夜は忘れずに各自燭台に火を点す。
従って単にサイスのみならず、
エジプト全土にわたって火が点ぜられるわけである。』

 ・・・・・第2巻62節(松平千秋訳:岩波文庫上巻231ページ)


この景色を空から見ることができたなら!!
私、インドの上空を飛んだ夜のことが忘れられないのですヨ。
これまで見てきた夜景の中で飛びぬけて一番美しい夜景。
それがインドの上空からみた夜景でした。
明かりがすべてオレンジ色なんですよ。
まるでおとぎの国の景色のように見えたんです。
このサイスのお祭りも、
空からみたらそういう光に見えるんだろうなぁ。


最後に、この本を読むための私のツールをご紹介。(笑)
まずは地球儀。これがないとネ。実感が湧かないのですヨ。
少しでも実感を得ながら読み進めたいので、これは必需品。


chikyuugi


次に当時の地図。
上巻についてきた地図ですが、
中巻にはないのですよぉ。いぢわるっ!!
地図がなきゃ読みにくいってんで、
スキャナーで取り込んで印刷して、
それを本に挟んでいつでも見たいときに見れるようにしましタ。

これはこの本に出てくる全体の地図。
結構細かくて、本に出てくる民族がどこにいて、
一体どこの土地のことをヘロドトスが語っているのか、
結構血眼になって探します。(笑)


chizu1


これはギリシャの地図。
一口にギリシャといっても様々なんですよね〜。


chizu2


あ、ところで、この地図はもちろん現代の人間によるものですヨ。
ヘロドトスは地上は平たいと思っていたんですから。
インドの向こうはもうなにもない・・・という世界なのデスヨ。


歴史 上 岩波文庫 青 405-1
歴史 (中) (岩波文庫 (33-405-2))
歴史 下  岩波文庫 青 405-3



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2008年11月10日

翼のある蛇って何だと思いますか?

またまたヘロドトスの『歴史』なのですヨ。
 ・・・・・紀元前485年頃-紀元前420年ごろの古代ギリシャの歴史家。
     ペルシア戦争後、諸国を遍歴して著したのが、この『歴史』です。


歴史 上 岩波文庫 青 405-1
 ・・・・全3巻です。


翼のある蛇を調査するために、
アラビアのある地方へ訪れたヘロドトス。
ヘロドトスが目にした光景は、


『筆舌に尽くし難いほどの
おびただしい蛇の骨と背骨であった。
背骨の堆積がいくつもの山を成しており、
その山は大きいものもあれば、
やや小さいもの、さらに小さいものと、
さまざまであった。』
 ・・・・・第2巻75節(松平千秋訳:岩波文庫上巻239ページ)


面白いでしょう?
この本には、こういうクイズのような動物が結構出てくるんですヨ。
思うに、まだ哺乳類だとか爬虫類だとか昆虫だとかいう概念が
なかったんじゃないかなぁと。

例えば、先日テレビ番組”世界ふしぎ発見”で、
中世の修道士が魚だと思って食べていた動物は?という
クイズがあったのですが、
その答え、なんだったと思いますか?
ビーバーなのですよ。(笑)
ビーバーの尻尾は、硬くて表面が鱗のようになっているので、
魚のヒレに見えた・・・ということのようです。

これを前提として考えると、
ヘロドトスが言っているこの動物は、蛇とは限らないわけで・・・。
蛇どころか爬虫類ですらないのでは?とまで思わされるのですヨ。
読み進めるだけじゃなく、そんなことに思いを馳せるのも、
この本の楽しみのひとつです。

ところで、この有翼の蛇は、春になるとアラビアからエジプトを目指して飛ぶそうです。


『背骨の堆積している場所の地勢はといえば、
それは狭い山間の峡谷が広い平野に開けようとするあたりで、
この平野はエジプト平野に連なるのである。
言い伝えによれば、春になると翼のある蛇は
アラビアからエジプト目指して飛んでゆくが、
イビスという鳥が国の入口で迎え撃ち、
蛇の侵入を許さず殺してしまうという。』
 ・・・・・第2巻75節(松平千秋訳:岩波文庫上巻239ページ)


『この蛇は一番(つがい)ずつ交尾して雄が受精に入り、
精液を射出すると、雌は雄の頸元に噛みついて離れず、
これを食い尽くして終うまで離さない。
雄蛇は右のようにして死ぬのであるが、
雌も雄に対して犯した罪の罰を次のようにして受ける。
それはまだ母の胎内にある子蛇が、
父の仇とばかり母の体を食うのであって、
体内の子は母体を食い破って外へ出てくるのである。』
 ・・・・・第3巻109節(松平千秋訳:岩波文庫上巻412ページ)


鳥が迎え撃つ大群というとバッタしか思いつかない私ですが、
子が母の胎内から出てくるというと、昆虫ぢゃぁないのかなぁ?
”雌が雄を食べる”で思いつくのはカマキリなのですが、
子どもが母の胎内を食い破るってのは聞いたことがないし・・・。
ところで、巻末の注釈を読んでも答えはわからないんですヨ。
結局研究者も一体これが何を指しているのかわからないのでしょう。
だからこそ面白いんですけどネ。


このほかにも、面白い動物が出てくるんですヨ。
インドのとある地方。


『犬よりは小さいが狐よりは大きいほどの蟻が生息している。』
 ・・・・・第3巻102節(松平千秋訳:岩波文庫上巻408ページ)


蟻・・・なんて言うと、昆虫を思い浮かべますが、
どうも読んでいると昆虫じゃぁなさそう。
その蟻の行動が、獰猛な肉食獣そのものだからです。
注釈には野生のモルモットの類らしい・・・とありますが、
モルモットってこんなに獰猛なのかな?


そのほか、スキュタイ人が雪のことを羽毛と表現していて、
それをヘロドトスが雪のことだろうと推測していたり、


『インドでは野生の木が羊毛の実を結び、
この毛は外見も質も羊からとった毛に優る。』
 ・・・・・第3巻106節(松平千秋訳:岩波文庫上巻410ページ)


という記述があったり。
面白い記述が次々と目に飛び込んできます。


ところで、ヘロドトスはエジプトまで赴いているのですが、
興味深いのは、庶民の生活の様子。
これって、私がすごくすごく知りたいと思っていたことなんですよね。
ヘロドトスが自分の目で見てきたことなので、
すごく生き生きと描かれていて、
目の前にその光景が映し出されているかのようです。
次回はここいら辺のことをブログに書いちゃうかも。
とにかく、今の私はヘロドトスの『歴史』に夢中なんだもの♪


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2008年11月08日

バベルの塔/ヘロドトス『歴史』

ヘロドトスの『歴史』。
早速読んでいるのですヨ。
Amazonってすごいですね〜〜。
在庫が確実なものは、半日で届いてしまう。
夕方に注文したら、翌日昼前に届きました。


00470まだ上巻の半分までしか読み進めていないのですが、
早速興奮しちゃう記述に出会ったのですよ〜。
そう、バベルの塔です。
興奮しすぎて、彼に声に出して読み聞かせてしまいましたヨ。
その後、想像しにくい単位があったので、ネットで検索して調べました。
インターネットって本当に便利ですぬぇ。
 ・・・・・って、私は布団の中で読んでいたので、
     検索して調べてくれたのは、
     パソコン前に座っていた彼だったのですが。(^_^;)

バベルの塔の高さは、1スタディオン。
大体180メートルくらいです。
丸ビルが丁度180メートルあるようですネ。
でもね、バベルの塔は紀元前。


『塔の上に第2の塔が立ち、さらにその上に、
というふうにして8層に及んでいる。』



塔の外側には螺旋形の通路があって、
途中踊り場には一休みできる腰掛があったそうです。
頂上に大きな神殿があって、そこには大きな寝椅子。
これは神様が休む場所・・・という意味合いがあるようです。

バビロンっていうのは、すっごく豊かな都市だったらしく、
ゼウスの黄金の坐像、黄金製の大テーブル、
これまた黄金の足台と椅子があって、
これら黄金の合計は800タラントン!

って、タラントンって何よ?ですよね。(笑)
私もまぁったく想像できなかったので、これまた検索で調べました。
古代ギリシャでは金の重さの単位だったらしいのですが、
1タラントンで人の重さ程度・・・とのこと。
おおむね50圓箸いΔ海箸任垢、
説によっては33kgという人もいるらしい。
33kgで見積もっても、800タラントンってことは・・・


26400圈!


結局想像できないぢゃん。(^_^;)
ちなみに、このタラントン。
タレントの語源だそうですヨ。

この本、上巻の半分読んだだけでこぉんなに楽しいのに、
まだまだ中・下巻が残っているんですよね〜。
あぁ〜〜もうワクワクしちゃう!!
これからどぉんな世界に出会えるんだろう!!!


歴史 上 岩波文庫 青 405-1
歴史 (中) (岩波文庫 (33-405-2))
歴史 下  岩波文庫 青 405-3


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