ピアノ協奏曲

2008年12月03日

11歳モーツァルトのピアノ協奏曲を聴いて

早速届いたのですヨ、ヘブラーのCD。
中古で購入したCDでしたが、未開封の品でした。
らっき〜♪


ピアノ協奏曲第1番ヘ長調
アーティスト:ヘブラー(イングリッド)
販売元:マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
発売日:1992-10-25
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そして嬉しいことに、フォルテピアノによる演奏だったのですヨ。
オケも古楽器です。
モーツァルトのフォルテピアノというと、
先日ミューズ資料館に”お勧めCD”として投稿した、
スコダのモーツァルトソナタ集がありますが・・・。


Mozart: Sonates pour le pianoforte [Box Set]Mozart: Sonates pour le pianoforte [Box Set]
販売元:Naive
発売日:2005-11-15
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こちらのフォルテピアノより、
ヘブラーの弾いているフォルテピアノの方が古そう。
スコダのフォルテピアノより線の細い音色なのですヨ。
でもね、どんなフォルテピアノを使用しているか書いてないんですよね〜。
1973年の録音なのですが、
当時は古楽器ってそれほど演奏されなかっただろうし、
何年もののピアノで、誰が製作したかなんて、
書かないのが普通だったのかも?!
 ・・・・・とはいえ、スコダのシャンツ製ピアノにしても、
     復元楽器かもしれず、そこまではわからない私。(^_^;)
     スコダの1790年製ってのはかなり古いし、
     それより古いなんていったら、
     きちんと演奏できる保存状態になってるかどうか。。。



で、モーツァルトのピアノ協奏曲なのですよ。
11歳で作曲した曲。
あぁ、恐るべし11歳。(笑)
これくらいの楽曲を”演奏できる”11歳ならいると思うんですヨ。
でもねぇ、これだけの楽曲を”作曲できる”となると、
いないんじゃぁないでしょぉか。
モーツァルトほどの天才って、今後現れるのでせうか?
こうして聴いていると、モーツァルトの存在は奇跡だとしか思えないデス。

それにしても、なぁんで11歳にこんな緩徐楽章が書けるんでしょう?
他作曲家のピアノソナタ編曲にしたって、早熟すぎるでしょ。(^_^;)
第4番の第2楽章ト短調なんて、
とても11歳の子どもの表現とは思えんっ。
第2番の第2楽章もひっじょうに美しいのですよ〜。
こんな美しい楽章を11歳が書いたの?!みたいな・・・。(^_^;)
この美意識は何なんでしょ?!
私はモーツァルトの緩徐楽章が大好きなのですが、
すでに11歳でこの美意識を持っていたんですねぇ。はぁっ

ところで、このCD、ヘブラーのカデンツァもいいんですヨ。
ヘブラーは成熟した才能豊かな大人の女性。
それが11歳のモーツァルトの楽曲を、
さらに奥深いものにしている感じがするんですヨ。
このときばかりは、あぁモーツァルトは11歳なんだと思わされる・・・みたいな。(笑)
短いカデンツァではあるけれど、このカデンツァを作曲したヘブラーってすごい。

この11歳だったモーツァルトを思い出させるヘブラーのカデンツァですが、
それはモーツァルトのスタイルを壊さない、とてもとても美しいカデンツァです。
私、モーツァルトのスタイルを壊すカデンツァって嫌いなんですヨ。
カデンツァの部分だけ浮き出ちゃって、
なんか違う楽曲が混じっているように感じるカデンツァってあるでしょう?
私はその違和感で楽曲への集中力を失ってしまうんです。
でもね、ヘブラーにはそれが全くない。
それはそれは美しいカデンツァなのですヨ。

うほほっ。
このCDは買いデシタ。
ヘブラーの演奏もいいし、フォルテピアノの音も耳に心地よい。
そして、楽曲への深い愛情を感じる、誠実なオケの演奏もいい。
みずみずしい感性に満ち溢れたこれらの楽曲が、愛おしくてたまらなくなるCDです。
私の大切な一枚になりそう♪
機会があれば、この楽曲の基になった楽曲を聴いてみたいなぁ。
 ・・・・モーツァルトのピアノ協奏曲第1番〜第4番についての詳細はこちら


《ピアノ協奏曲第1番の基となった楽曲》
 ・第1楽章:ラウパッハ/クラヴィーア・ソナタ第5番第1楽章
 ・第2楽章:不明
 ・第3楽章:ホーナウアー/クラヴィーア・ソナタ作品1-3第1楽章

《ピアノ協奏曲第2番の基となった楽曲》
 ・第1楽章:ラウパッハ/作品1第1楽章
 ・第2楽章:ショーベルト/ソナタヘ長調作品17-2第1楽章
 ・第3楽章:ラウパッハ/作品1第3楽章

《ピアノ協奏曲第3番の基となった楽曲》
 ・第1楽章:ホーナウアー/ソナタ作品2-1第1楽章
 ・第2楽章:エッカルト/ソナタ作品1-4アンダンティーノ
 ・第3楽章:エマヌエル・バッハ/クラヴィーア曲集(Wq.117)の中の1曲

《ピアノ協奏曲第4番の基となった楽曲》
 ・第1楽章:ホーナウアー/クラヴィーア・ソナタト長調作品1-1より
 ・第2楽章:ラウパッハ/クラヴィーア・ソナタ作品1-1より
 ・第3楽章:ホーナウアー/クラヴィーア・ソナタト長調作品1-1より


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2008年11月28日

11歳のモーツァルトとピアノ協奏曲

ピアノ史メモ年表内のピアノ作品目録を書くのが面白い、
ということは昨日の記事に書きましたが、面白いのですヨ。
で、気になるところは調べないと気が済まなくなっちゃうワケで・・・。
謎解きみたいな面白さがありますね〜。
何も知らないって、こういうとき得かも。(笑)

モーツァルトは11歳のときに4曲のピアノ協奏曲を書いていると、
昨日の記事に書きましたが、これが気になったのですヨ。
1767年11歳のモーツァルトが作曲したピアノ作品は、
ピアノ協奏曲第1番から第4番の4曲だけ。
で、なんでだろう?と思ったわけです。
年齢的にもたぶん勉強として書いたのだろう・・・と、
昨日のブログには書いたものの、
あくまでも想像だったので、ホントのところが知りたくなったのですヨ。


こういうときあると助かる一冊。
少しずついろんな作曲家のものを買い集めてマス。

モーツァルト〈2〉 (作曲家別名曲解説ライブラリー)
モーツァルト〈2〉 (作曲家別名曲解説ライブラリー)
 ・・・・・1,2巻あります。


この本によると、第1番〜第4番の協奏曲は、
他の作曲家のクラヴィーア・ソナタを改作したものらしい。
やはりピアノ協奏曲のお勉強としての作品だったのですネ。
さらにそれから3年後、
モーツァルトはK.107のピアノ協奏曲を書いています。
これは、ヨハン・クリスチャン・バッハの作品を下敷きにして書かれているそうです。

私が持っているバレンボイムのピアノ協奏曲集は、
ピアノ協奏曲第5番から始まっています。
これが、初のモーツァルトのオリジナル作品だからなのですね〜。
第5番が書かれたのはモーツァルトが14歳のときのこと。
ピアノ協奏曲を書き上げられるようになるまでに、
これだけの年月をかけるんなんて!
さすがレオポルトパパ?!
モーツァルトのお父さんは本当にスゴイです。

ところで、モーツァルトの書簡集を読んでいても思うのですが、
私、モーツァルトってすごく真面目だったんだろうなって思うんですヨ。
だって、音楽に対する努力は並大抵のものじゃなかったはず。
天才だけど、これでもかってくらい徹底的に基礎をやってる。
人並みの才能しかない人間でもこれだけの努力をしたら、
それなりに大成するんじゃなかろうか・・・と思うほどに。
ピアノ協奏曲にこれだけの時間と労力を使っているんだもの。

でね、こうなると聴きたくなっちゃうでしょう?
ピアノ協奏曲第1番から第4番。
探しましたよぉ〜。でね、見つけましタ♪
今注文しちゃった!(笑)
だって、私の大好きなピアニスト、ヘブラーのCDを見つけちゃったんだもん。
中古だけど、そんなのいいんです。


ピアノ協奏曲第1番ヘ長調(ヘブラー)


ちなみに、もう1枚見つけたとっても魅力的なCD。

リヒテルの演奏。
新星日本交響楽団との共演です。
なんか歴史的にも気になる1枚でしょ?
でもね、これはまだ買ってないんです。
このCD買ったほうがいいかなぁ・・・?


モーツァルト:ピアノ協奏曲第1番&第5番&第18番(リヒテル)



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