美術
2006年09月19日
ウィーン美術アカデミー名品展
ウィーン美術アカデミー名品展
〜ヨーロッパ絵画の400年〜
期間:2006年9月16日〜11月12日
会場:損保ジャパン東郷青児美術館
人混みが大嫌いな私にとって、
新宿は大敵!
だけど、普段行かない美術館にも足を運びたい。
特に、ここにはゴッホのひまわりがあります。
その上、知人が招待券を持っていたため無料。
駅前の人混みは、そりゃぁ大変なものでしたが、
眉間に皺を寄せながら、必死で歩きました。
私にとって、あの人混みの中を歩くのは、
まさに「必死」なんです。
気持ちの糸が、ピキンッと切れそうになります。<(;~▽~)
でもね、そんな嫌な気分も吹っ飛ぶくらい、
いい美術展でした。
内容もいい。空間もいい。
普段混雑している美術展ばかり見ているので、
こういうゆったりした気持ちで見ることのできる美術展って、
と〜〜っても新鮮。
1区画ごとにソファーがあるのも、
疲れやすいオババな私にはありがたく・・・。
ソファーにゆったり腰掛けながら、
絵画を心行くまで眺められる余裕がいい。
それにね、今回は発見があったのですヨ。
私、静物画ってあまり好きじゃなかったんです。
どこがよいのか、さっぱりわからなかった。
でもね、今回展示されていたフランドル絵画の静物画って、
どうやら他の静物画と趣が異なるらしいのです。
動きがあるんですよね、構図に。
ただ、お皿やテーブルの上に配置されているだけじゃない。
なんだろうなぁ・・・。
ダイナミックというか・・・。
既成の概念を振り払った自由があるんですよね。
それから、「動物画」なるものも見ました。
こういうのって初めてかも。
洋画にも動物画ってあったんですね〜。
特に気に入ったのがヤン・フェイトの「猫の習作」。
生き生きとした猫の表情、動き。
チラシでは「乳を飲ませる牝の虎」の方に興味を持ったのですが、
実物を見たら、猫の方がインパクトあったんですよね〜。
こういう小さな絵画展って、
正直当たり外れが大きい。
この絵画展は当たりでした。
質の高い絵画ばかりが集められていて・・・。
最後に、楽しみにしていたゴッホのひまわり。
この作品との出会いは、中学の頃の教科書でした。
暗くてなが〜いトンネルの中を歩んでいるような、
そんな思春期を過ごしていた私は、
この力強く咲き誇るひまわりに出会って、
胸を衝かれるような衝撃を受けたのでした。
しかし、残念ながら私の求めていたひまわりとは、
違うひまわりだったようです。
ひまわりって、全部で12点描かれているんですね〜。
ここにあったひまわりは12月のひまわり。
私の記憶の中にあるひまわりは、
もっと咲き誇っているんです。
あの頃の私は、ゴッホの力強い自由なタッチに、
それはそれは惹かれたものでした。
あの力強いエネルギーに、
思春期のエネルギーが共鳴したんだろうな〜と思います。
今はというと、随分大人になってしまって、
ゴッホのもつエネルギーに共鳴できない自分がいたりします。
とても惹かれるけれど、共鳴するのとは違う味わい。
あの頃は絵画を見ても、音楽を聴いても、本を読んでも、
自分の中にそれらが入ってきて共鳴してるような・・・。
そんな衝撃的な感覚に、しばしば出会えたものです。
あの頃の豊かな感性が懐かしいな。
(でもね、とても苦しい感覚でもあったので、
戻りたいとも思わないんですよ。。。<(;~▽~) )
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2006年08月06日
「ヨロンヨロン」 束芋
先日NHKのトップランナーに出演したアーティストの束芋さん。
みなさんご存知ですか?
番組を観て、是非生で作品を観たい!という思いにかられ、
今日行ってきました♪
いやぁ〜〜驚くほど混んでました!
テレビの力ってすごいですね〜。
きっと私のようにトップランナーを観て、
いらした方々が多いのでしょうね。
1つの空間に5〜10名が入り、
4,5分かけて観る・・・という作品なので、
並ぶんですよ。
ただでさえ混んでいるのに大変でしたが、
作品を観ている間は別世界を堪能することができるので、
本当に楽しかった!
真っ暗な空間、冷房をガンガンにつけた肌寒い空間、
真上から大きな画面を見下ろし、
モノクロの夜の海を体感する「真夜中の海」。
前面だけでなく左右にも大きな画面を配置し、
3画面でアニメーションが進行する「公衆便所」。
小さな和の空間に入り、
左右の窓から見える景色、
目の前の台所で料理をする主婦を観る「にっぽんの台所」。
残念だったのは、夜にしか見られない作品があったこと。
とぉっても興味深いものだったのですが、
水曜日しか見られないんですよねぇ〜。
普段は5時までなのですが、水曜日だけは8時までなのです。
平日行くことのできる方は、水曜日の夜がお勧めです。
とても面白そうな作品だったので・・・。
束芋さんの作品はDVDにもなっているようですが、
空間そのものを演出した作品なので、
やはり美術館で体感する方がイイです。
現代美術ってわけわからぁ〜んって思ってたけれど、
こういうのはいいなぁ〜〜。お勧めですヨ。
カエルの王さま または鉄のハインリッヒ
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2006年01月18日
華麗なるマイセン磁器
先日東京都庭園美術館で開催されている、
『華麗なるマイセン磁器』を見てきました。
箱根のマイセン美術館へ行き、
がっかりしていたところだったので、
口直しならぬ目直しをしたかった。
で、これです。
美術収集家、伊東直子氏が後半生をかけて収集したというものですが、
お金持ちって違うわぁ〜としみじみ。
だって、ベートーヴェンもまだ生まれていない時代のものがあったりするわけですよ。
想像を絶するお値段に違いありません。
それをこれだけ収集しちゃうんだから。
第一どこに飾るの?みたいな。(笑)
なかなかお目にかかれないものばかりだと思うので、
行ってよかった♪(*'-'*)
箱根のは、お店で売ってるようなものしか目にしなかったもの。
今回の催しでは、彫刻ものが多く展示されていました。
やはりマイセンといえば、マイセン人形なのかなぁ〜。
私は食器の方が好きなのだけれど。
でもね、やっぱりマイセン。
肌の質感や表情、動きを感じさせる構成。
素敵な彫刻がたくさんありましたよ〜。
と同時に、日本人には理解しがたいデザインもありました。
ゴテゴテしてるってことです。
とてもとても趣味がいいとはいい難い。(笑)
例えばこのシャンデリア。
すっごいゴテゴテしてるでしょ〜〜?
磁器でこれだけのシャンデリアを作ってしまう、
その技術には圧倒されますが、
趣味がいいとは・・・少なくとも私には思えませぬ。<(;~▽~)
それから、コレ。
キンキラキンの食器です。
ただね、これはこじんまりとした
小さなティーセットなので、
ゴテゴテしてる感はあまりなく、
「かわいい〜」
「キュート〜〜」な感じでした。
お姫様の寝室に朝メイドさんが運んできてくれるんだろうなぁ〜みたいな。
子どもの頃あこがれた世界です。
レースのカーテン付きベットに、ふわふわの大きな枕。
そこに横になりながらの朝食。
物語の世界ではなく、現実にこういう食器をそのように使ったお姫様がいるわけで。
すごいですね〜〜〜。
シャンデリア以上にゴテゴテした花瓶などあったのですが、
写真がないのでご紹介できません。残念っ
で、今回一番気になったのは、ギリシャ神話をテーマとしたものが多いということ。
やっぱり西洋世界では、ギリシャ神話がしっかと根付いてるんだよなぁ・・・を実感。
ギリシャ神話をテーマにした食器や彫刻の多いこと!
以前リヒテルの本を読んだときに、
リヒテルがギリシャ神話にすごく詳しく、
そういったテーマを音楽に感じることもあるのだということを知り、
西洋文化とギリシャ神話の密接な関係を感じたことがありました。
絵画や音楽だけでなく、
このように生活に密着した食器類にまで、
ギリシャ神話が浸透しているのを目の当たりにすると、
その世界観をもっともっと知るべきなんだなぁ〜と焦ります。<(;~▽~)
ただ、焦っても仕方ないし、つまらない。
特にギリシャ神話の場合、宗教とは全く違った面があると思うので、
お勉強するというよりも童話やおとぎ話を聞くように、
楽しく自分の中に取り入れていきたいなぁと思います。
あぁ、でもこれですっきりです!
箱根でがっかりした分を、取り戻したような感じ。
庭園美術館の建物も十分堪能できたし。
プラスアルファまで楽しむことができました。
この企画は、今月22日まで です。
ご興味のある方は、この土日が最後ですよ〜。
マイセンをウィンドウショッピングする ミューズ美術館へ行く マイセンに関する本
〜ギリシャ神話に関するお勧め本〜
面白いほどよくわかるギリシャ神話―天地創造からヘラクレスまで、壮大な神話世界のすべて
図説 ギリシャ神話「神々の世界」篇
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2005年11月19日
プーシキン美術館展
今日はプーシキン美術館展へ行ってきました。
質の高いコレクションを堪能してきましたよ〜。
シチューキンとモロゾフという二人の富豪が、
19世紀にコレクションした絵画です。
1917年のロシア革命で国有化されたとのこと。
当時の画家を支えた、とても重要なコレクター。
先日ピカソのテレビをヒストリーチャンネルで見たとき、
シチューキンという名前が出てきていました。
出始めのピカソの絵画を高く購入した、
ピカソにとっては大切な顧客だったんですよね〜。
で、今回私にとって初の体験だったのは、
ナビ派という存在。
今まで見てきたこの時代の絵画とは、
またちょっと違った雰囲気。
ボナール、ドニ、ヴュイヤールなどの絵画に、
初めて触れました。
それとも、今まで気付かずに通り過ぎてきたのか?(^-^;
結構好きかも・・・と思いつつ楽しんだ絵画です。(*'-'*)
この展覧会の面白かったところは、
印象主義→20世紀を時代別に追っているところです。
・印象主義 モネ、ルノワールとその周辺
・セザンヌと新印象主義
・象徴主義 ゴーギャンとゴッホ
・ナビ派とアンティミスト
・マティスとフォーヴィスム
・フランス近代絵画 マネからピカソまで
・ピカソとキュビズム
私にとって初体験だったのは、
前述のナビ派とマティス。
ナビ派はすっと入ってきたけれど、
マティスは・・・・私にはわからなかった・・・。
色の組み合わせがすごいって説明がありましたが、
私には楽しめないなぁ〜といった感じでした。
私って保守的なのかしらん。(;´▽`A``
ピカソのキュビズムも、実は好きになれなかったりします。
いつか好きって言えるようになるときがくるのかな〜。
ピカソのテレビを見て、
ピカソの偉業というものがどういうものなのか、
わかったような気はしたのですが、
好きとか嫌いっていうのはそれとは別問題ですもんね。
で、最後に。
うほほっ。これはね美術館とは関係ないんですけどね。
掘り出しもんをしちゃったんですよ。さいっこうの♪
美術館を出るときに、その入口で大道芸をやっていたのです。
大道芸っていっても、音楽のね。打楽器。
私が大好きな種類の音楽です。うほほっ
しかもね、すっごいテクニシャンなんですよ。
喫煙派の私は、美術館を出てすぐにタバコを吸っていたのですが、
その横で彼が魅力的な楽器に囲まれてしゃべっていたのです。
馴らしの1曲目を聴いて、びっくり。
「お?この人ただもんじゃないぞ!」
こりゃもしかしたら掘り出しものかも?!と思い、最前列へ。
まだ空いていたから、ラッキーだった。
一番いい場所で聴くことができたから♪
聴けば聴くほど、やっぱり掘り出しものじゃん!と。
もう、ワクワクしちゃいますね〜こういうのに出会うと。
美術展を見てきたなんて忘れちゃうくらい興奮しちゃって、
最後にはCDまで買っちゃったのでした。
ただね、このCDは手作りのCDなので、市販されてないんですよ。
メルボルンのスタジオで録音した、音質のよいCDなんですけどね。
立松正宏
http://www.yoiokachimachi.com/heavenartist/tatematsu/
↑
こういう人です。
これが大道芸でいいのだろうか?
大道芸ってすごい!
この人、ライヴハウスでやったら面白いと思うんだけどなぁ〜。
HPはないんですか?ってCD購入するときに聴いたら、
ないけど名前を検索してくれば、たくさん出てきますよって教えてくれて。
どこに行けば聴くことができるのか・・・。
HPがないので確実に情報を入手できないところが辛い。(_ _;)
興味のある方は、是非検索して探してみてください。(笑)
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2005年11月02日
箱根マイセン庭園美術館&ポーラ美術館
30日〜31日、箱根へ行ってきました。
お目当てはマイセン美術館。
もうワクワクしてたんですよ〜。すごく!
だってマイセン大好きなんだもの!
でもね、がっくしだったんですよ。(_ _;)
庭園なんて、全然手入れ行き届いてないし・・・。
お目当ての磁器は、種類がすごく少ないし・・・。
行くなら札幌マイセン美術館なんだろうなぁ〜。
HP見ると、魅力的な作品がたっくさんあるもの!!
がっくりしちゃった箱根だったのでした。
でもね、掘り出し物もあったんですよ♪
ポーラ美術館。
いやぁ〜、駐車場代を取るせこさには驚きましたが、
展示品は質が高かった!!
気に入ったのは、ドガの彫刻。
メトロポリタン美術館にもたっくさんあったけれど、
ここに展示されてた彫刻は、特によかった♪
そのほかにも質の高い絵画がたくさん展示されていたのですが、
今回特にいい!と思ったのは、日本画。
これまであまり興味を持たずにいた分野です。
でもね、いい!すっごくすっごくいい!!
日本人独特の繊細な感性がそこにはあるんですよね〜。
特に平山郁夫の作品、
「イラン高原を行く」はすばらしかった!
静かなタッチの中に、力強く息づく生命を感じます。
しばらくこの作品の前に座って楽しみました。
早速家に帰ってきて「平山郁夫」を検索。
平山郁夫美術館なるものを発見しました。
ついでに、平山郁夫シルクロード美術館も発見。
どちらも行ってみたいなぁ〜。
どちらも遠そうだなぁ〜。
私が大金持ちだったら、
平山郁夫の作品買いまくるのになぁ〜。
でもって、ティカップやコーヒーカップは、
ぜぇんぶお気に入りのマイセンに!
でも、これは叶わぬ夢。(T_T)
庶民の私は美術館で満足するとします。
ミューズ美術館へ 楽天/マイセン/カップ 楽天/マイセン/プレート
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2005年08月10日
ドレスデン国立美術館展〜世界の鏡〜
1700年頃 有田
高さ52cm、直径37cm
右《色絵花卉文象耳鳥籠付き瓶》
1727年 マイセン
高さ52cm、直径33.5cm
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