発達障碍児レッスン相談

2013年12月06日

発達障碍児レッスン相談 (1)

〜 発達障碍児レッスン相談 (1) 〜


<相談者>


ピアノに入る前の準備段階の生徒のことです。歌を歌ったり、身体を動かしたり、リズムを打ったり、少しだけピアノも取り入れています。 反抗期かも?と親御さんにご相談し、言動などについて起因するものは色々とわかりました。言動は落ち着きつつありますが、今はなーんにもしなくなりました。お家では宿題の曲を楽しく歌ったり、弾いたりしているそうですが、レッスンではシールを貼るのと小楽器は気分が乗ればしてくれます。

あとは、あいさつから何から「やらない。」の一点張りです。体験の時からですが、私が音楽を鳴らしたりピアノを弾くとうるさいと耳を塞ぎます。親御さんには一回一回のレッスン前にレッスンでどんなことがしたいのかお嬢さんとお話してお聞かせて下さい…とお伝えしましたが…。 良いレッスン方法があれば、アドバイスよろしくお願いします。


<中嶋>

音がうるさいと耳をふさぐのが気になりますね。あまり無理をせず、うるさいなら静かな音で弾いてあげる、小さな声で話しかけてあげる方がよいのかもしれないですヨ。 また、「どんなことがしたい?」という言葉は、もしかしたらこの子にとっては漠然とし過ぎているのかもしれません。レッスンでやる内容をカードか何かにして、「どれからやりたい?」と選択させてみてはいかがでしょう?レッスンでやる内容は、具体的にその子にわかるように。文字が読めるとよいのですが、読めないようであれば絵に描いて何をするかわかるようにしてあげるといいかもしれません。 また、やることが難し過ぎてわからないと、こういう状態になることもあるのではと思います。難し過ぎるというのは、この子が感じることで、こちらがこの程度は簡単・・・というのとも違うんですよね。

ところで、この子はレッスンを始めて、どれくらいの期間経っているでしょうか?まだ半年経っていませんか?他の子がレッスンを受けているのを見たことはありますか?もしくは発表会で演奏しているのを見たことはありますか?ピアノのレッスンってなんなんだろう?ということそのものが、この子には理解できていないのかもしれない・・・とも思ったので。

耳をふさぐという点がちょっと気になり、もしかしたら発達障碍とまではいかないまでも、グレーゾーンの子なのかなと思ったりもしました。これらのアプローチは、診断名がもらえなくても、自閉傾向があると感じる子に私がアプローチしている方法です。 この子に発達障碍があるとは言い切れないですが、発達障碍の子へのレッスンは、障碍のないク個性の強い子にも使えるアプローチだったりするので、私でお力になれることがあれば、と思います。


<相談者>

ありがとうございます!そうなんです、耳を塞ぐ、というのは気になっていて、この子の言動も踏まえてもしかしたら…と考えていました。 親御さんがおみえになった時に親御さんの言動を真似ていることがわかり、色々納得し、もしかしたら耳を塞ぐのも真似ているのかな?と考えていたり…。もう少し観察してみます。

体験のとき以来、音量は生徒にうるさくないか確認して小さくするようにしました。小さくしても必ずまずは「うるさい」と言います。それもちょっと気になっていたりします。 今日はレッスン内容を言葉で伝えましたが、次回カードを作ってみます!!ありがとうございます。 内容は、今日も本人とママに確認しましたが難しくは無いようです。

レッスン期間はまだ2ヶ月でそれまでに教室ではミニコンサートがありましたが、ご覧頂けていないです。それでは、レッスン自体がどういうものか、理解出来ないですよね。今月クリスマス会がありこの子も参加する予定なので良い機会かと思っていましたが、早いうちにレッスンの見学も勧めてみます。


<中嶋>

ところで、この生徒さんは何歳ですか?また、会話はどの程度可能なのでしょうか?レッスンの内容について本人に確認できるということは、ある程度会話が成立し、理解力もあるのかな?と思ったのです。 また、耳をふさぐということと、お家ではレッスンでやったことを楽しく歌ったり弾いたりしているということで、レッスンでやる内容は理解はできているんですよね。内容は理解できているのに、レッスンでやってくれないのは何故なのか?

・レッスンとは何か?を理解していない
・レッスン室や先生に慣れていない

まだ習い始めて2カ月ということで、先生やレッスン室に慣れないため、不安で動きがとれない、ということは十分あり得ることと思います。この期間は「見て理解する」期間であり、理解できれば安心して行動に移せるようになるんですよね。 お教室に慣れるまでは、何かをやらせようとするのではなく、覚えたらお家でやってくれるはず・・・という前提のもと、「見せる」「聴かせる」というレッスンでもよいのではと思いますヨ。

不安になっているこの子に何かをやらせようとすればするほど、コミュニケーションは上手くいかなくなるだろうと思うんです。こちらが見せて聴かせているうちに、生徒さんが自然に歌い出したり、自然に弾き出したりしたらラッキーという程度に思っておくのがちょうどよいかもしれないですネ。

それから、もう一点気になったのですが、この子は一緒に歌うということを嫌がったりはしませんか?自閉症スペクトラムの子には、”一緒”というのを嫌がる子が結構いるんです。こういう子は一緒に歌おうとすると、私の口をふさぐんですよ。(笑) いかがでしょう?


<相談者>

生徒は4歳の女の子です。この子の言葉はよく言えばかなり達者です。悪く言えばかなり乱暴です。会話はできますが、大体否定的な返しがきます。 歌はCDを渡しているので、それをママが聞かせてくれており、歌っているようです。教室では、一人でも歌ってくれません^^;

体験レッスンのときから色々なところに興味を示し動きまわり、触り、「これなんや?」と言っていました。私は一つ一つ答えていたのですが、答えて間も無く「わかってるわ!」と乱暴な口調で返してきていました。一度絵をみせたときに「○○ちゃんこれなんだとおもう?」と聞いたら「先生なんやから先生が答えてや!」とイラっとした口調で返されました。「○○ちゃん、もう少し優しく言ってくれると嬉しいよ。」とお話し、ママにもお話しました。

耳をふさぐのは毎回なのと、動きまわるのと、口調、マイナーな国旗をたくさん知っている、というところなど考えて、この時点でこの子はもしかしたらグレーかなと思いつつ、レッスンではお話を聞いてね、楽器を勝手に触らないで、などレッスンのお約束もお話しました。

その次のレッスンはお歌は歌いませんでしたが、動きまわったり、これなんや?は少なく感じました。その次のレッスンはお昼寝の最中に起こされて来たようで、来てすぐ「帰りたい!」と殆ど奇声に近い声をあげながら泣いていました。まずは、先生の仰る通り、

・レッスンとは何か?を理解していない
・レッスン室や先生に慣れていないという

部分を少しずつ埋めていきたいなぁと思います。 実は見せる、聴かせるも試みてみましたが、見せるときはみないで別のところに移動し、聴かせるときは耳をふさいでいても、根気良く続けた方が良いでしょうか^^;


<中嶋>

この生徒さんは口は乱暴で悪いけれど、攻撃的というのとも違う気がしますね。 この子の場合、口が達者で、物言いが率直過ぎる、といったところでしょうか。自閉症スペクトラムの子は、相手に受け入れてもらいやすい言葉を選ぶ、といったことが苦手で、良く言えば裏表がなく、思った通りのことを率直に言葉にするんですよね。 この子の場合、口調が乱暴なのはご家庭内の環境もあるからなのでしょうね。(詳細割愛)

言葉遣いという点を除いて考えると、率直な物言いは、自閉症スペクトラムの子によくありがちなことという気もします。 たとえば、「うるさい」という表現は、定型発達の子であれば先生には使わない言葉ですよね。たとえ4歳といえども。でも、自閉症スペクトラムの子は使うんですよね。「うるさい」以外の言葉が見つからないのだろうと思います。 私は、私の声が大きくて、「うるさい!」と耳をふさがれた経験があります。そのため、この子へのレッスンでは、小さい声でしゃべるようにかなり気を使いました。慣れるのに時間がかかりましたが、この子は私の声が痛いのだろうと思うと、この子を痛がらせたくなくて。

ところで、「これなんや?」という一連のやりとりは、新しい環境に来ると自分がどういう場所にいるのかが気になって、あれこれその場にあるものを確認しないと、落ち着かないことがあるからなんですよね。 私は生徒さんを家中探検させることがあります。ここはリビングだよ、ここは先生が寝るところだよ、ここはお風呂だよ・・・と。(笑)ただし、探検はこの日だけ。「今日だけ特別、探検しよう。」と1日ルールを設けて、生徒さんが納得するまで探検に付き合うんです。 そうすると、自分がどこにいるのかが把握できて、それ以降は、落ち着いてくるんですよね。体験レッスンの次のレッスンで、「これなんや?」が減ったということは、そういうことなのではと思います。 もちろん、多動な子は来るたびに、レッスン室のあらゆるものが気になり、ちょこちょこと動き回りますが、慣れてくると30秒も付き合えば、そこから気を逸らして、レッスンに戻ってきてくれるようになると感じています。

ところで、レッスンを始めて2カ月とのこと。まだ4歳ということもあり、レッスンが軌道にのるには、少なくとも半年はかかるんじゃないかなぁと思います。気長に・・・です。(笑) しかも、この軌道に乗る・・・というのは、先生とコミュニケーションがとれてくる、先生に慣れる、レッスン室に慣れるという意味合いであり、多動がおさまり、定型発達の子と同じスタンスのピアノレッスンができるという意味ではありません。でも、半年もすれば、お互い阿吽の呼吸みたいなものが生まれ、レッスンはしやすくなっていくのではと思います。

ところで、見せたときに見ていないというのは、実はそうでもないんですよね。目の端っこで見ているときもあるんです。全部見ているわけではなくても、気になる部分はきちんとチェックしている。本人が知りたいと思う情報は、こちらの気付かない形で、実はきちんとチェックしていたりするものなんです。 もちろんあまりにも見ていない、という場合もあり、その場合はなんらかの手立てが必要と思います。

まずは、「見ます。」と伝えることかもしれませんね。 「先生が○○するのを見ます。」と”ですます調”で、はっきりと具体的に説明するんです。100%見てくれなくても、最初の何秒か見てくれただけでもOK。「ちゃんと見られたね」と褒めてあげます。 10回アプローチして、1回最初から最後まで見ることができたら、もうすごいことですね。その繰り返しで、徐々に興味を持ってくれるようになるんです。

ところで、私はこのような生徒さんから、辛抱強さを引き出すために、シールという方法をとっているんです。これが効き目抜群なので、本当に便利に使っています。 エクセルで表を作ります。100マスくらい。ここにタックシール(丸いカラーシール)を、貼って集めていくんです。 「見ます」といって見るアプローチをしたら、冒頭の数秒しか見てくれなかったとしても、「見られたね!」とタックシールを1枚貼ります。 「聴きます」といって耳をふさぎながらでも聴いてくれたら、「聴いてくれたね!」とタックシールを1枚貼ります。

ときどき生徒さんの様子次第で、「今のはちょっと長いのに頑張れたから2枚貼れるよ!」と2枚にしたりします。 というのも、このシートは10枚ためると好きなシールがもらえるというものなのですが、10という数字は、多動の子にとってスパンが長すぎて、頑張れないことがあるからです。そのため、そういう状態にあるときは、レッスンがダラダラしてしまわないように、1回のアプローチに2枚シールを貼ってあげ、早めに達成感を得ることができるようにしているんです。

ちなみに、今私が教えている多動の子は、恐竜や働く自動車のシールが大好きで、頑張るとシールゲットできる!というシステムを理解してから、「頑張る」という自主的な気概を見せてくれるようになりました。そのときだけは、多動がおさまり、アプローチに集中してくれるんです。

ところで、耳をふさぐというのは、成長するにしたがって、少しずつよくなっていくだろうとは思うのですが、やはりこの子にとっては痛い音、もしくはガンガンワンワンと、頭の中で鳴り響く嫌な音なのだろうと想像します。 でもその反面、お家ではCDを聴いているんですよね。どういう音であれば、この子は受け止めてくれるのか?そこが知りたいところですね。

例えば、歌うにしてもささやくような歌声であれば、耳をふさがないのか?ピアノはソフトペダルを踏んだり、ピアニッシモで弾く分には耳をふさがないのか?ピアノや歌は、どうにもこうにも耳が痛いようであれば、 CDを使ったレッスンというのもありかもしれません。

また、耳をふさぐ原因が、音が痛いという感覚的なものではなく、強迫観念という不安からくるものなのであれば、多少我慢して聴いてもらうというのもありかと。 というのも、イヤイヤ聴きながらも、家ではレッスンでやったことを、歌ったり弾いたりしているわけですから、レッスンで耳をふさぎながらも、きちんと先生のやっていることを、聴いているってことなんですよね。

自閉症スペクトラムの子は、新しいものが苦手だったりするので、初めて出会う曲、初めてのアプローチは、拒否することが多いんです。 この子の耳をふさぐという行動が感覚過敏によるものではなく、不安だから拒否している、という意味合いを持つのであれば、「聴いてください。聴くだけで、何もしなくていいです。」と安心させる声かけをしてから聴いてもらう、というアプローチもよいのではと思いました。

とにもかくにも長い目で・・・かもしれません。まだ4歳ですものね。こういう子は、レッスンがピアノのレッスンらしくなってくるのは、小学2年生くらいからなんですよね。 それまでは交流を通じて、信頼関係を築き上げ、ながぁいながぁ〜い目で、ひとつひとつのアプローチをしていく、というのがよいのではと思いますヨ。 あと数カ月くらい、先生に慣れるのに時間がかかるかもしれませんが、焦らずゆっくりと。少しずつお母さんとの交流を深めていき、お母さんの心を開いていくことも大切かもしれませんね。 徐々にお母さんが先生の前で本音を出せるようになってくると、いろんな情報が入ってきやすくなり、レッスンがしやすくなっていくのではと思います♪

まだ2カ月♪ じわりじわり・・・の時期ですネ。(*^_^*)


<相談者>

お忙しい中、本当に沢山のアドバイスを有難うございます^^ 大変勉強になります。先生から頂いたメッセージと「あきらめないで!ピアノ・レッスン」を繰り返し読みながら、ゆっくり気長にレッスンしていこうと思います。そうですよね、まだ小さいですし、レッスン二ヶ月で焦ってはいけませんね(*^^*) じわりじわり… 本人、お母様とも交流を深めて信頼関係を築いていきたいと思います♪

「見てないようでチェックしてる。」だから、お家で出来るのですよね!タックシールも取り入れてみようと思います。 「どういう音なら受けとめてくれるのか。」も探ってみます。お家のCDは大丈夫でそれに合わせかなり大きな声で歌っており、お母様が耳を塞ぐくらいだそうです。本人の話し声も大きく、小楽器もかなり大きい音で鳴らしていましたが、ピアノや教室のスピーカーから流れる音はダメなんですよね…。お家のピアノは電子なので、教室のピアノはとても響いて聞こえるのでしょうね…。

今後も色々とご相談させて頂くことがあると思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。





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みなさんが抱える悩みは、発達障碍児、もしくは発達障碍児かもしれないという生徒さんを抱える、多くの先生方と共通した悩みと思います。悩みやアドバイスを多くの方と共有していくことで、これらのアプローチを誰もが知るようになり、知らない人も知りたいと思ったとき、気軽に当たり前に手に入る情報になったならと願っています。

相談には勇気がいる場合もあるのではと思いますが、ブログでは匿名記載となります。私が「あの相談は誰それからのものだよ」と、第三者に語るということも決してありません。どうぞお気軽にメッセージをください。

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2014年05月30日

発達障碍児レッスン相談 (2)

〜 発達障碍児レッスン相談 (2) 〜
 ※このカテゴリの過去記事は
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<相談者>


ここ3回くらいレッスンが上手く運びません。まず、椅子に座ること自体が難しく、ピアノに対して90度横向きで座ります。最近ではピアノを弾いてくれることもなく、手を鍵盤に伸ばすこともしてくれません。でも、ずっとピアノのそばにはいて、椅子に寝転がってお腹を出したり、独り言をずっと言って、ジャンプし続けたりしています。 私は歌をドレミで歌って、勝手にピアノを弾きます。同じものをくりかえします。その時は全く反応しませんが、レッスンから帰るとき、私がレッスン中に歌って弾いたフレーズを歌いながら帰ります。

こういったレッスンが3回ほど続いていたのですが、今日久々に30分ピアノに向かい、ほぼピアノを弾くことに時間を使うことができました。何か良いアイディアはあるでしょうか?


<中嶋>

勝手にピアノを弾いて歌うというのはよいことと思いますよ。生徒さんが帰り際に歌うということは、きちんと先生の歌とピアノを聴いてくれているということですから。

今日のレッスン、上手くいってよかったですね。ここのところ調子が悪かったのは、他に原因があったのかもしれないですね。学校で行事や行事のための練習があったりすると、それだけで調子が悪くなるものですし。あと、連休の後ってみんな調子が悪いんですよね〜。春休み明け、ゴールデンウィーク明け、夏休み明け・・・全部です。(笑)連休のペースに体が慣れてしまって、新たに始まる日常生活になじめなくなってしまっているからです。なので、しばらく日常に慣れるまで時間がかかり、その間はレッスンには集中できないんですよ。

あとは、学年が変わったときとかも、同じですね。環境が変わるので、落ち着くのに2,3カ月かかる子もいます。それから、担任の先生と合わなかったりすると、これはもうその先生が担任の間はずっと調子が悪いです。(^_^;) あとは、家庭環境もありますね。両親のけんかが多くなっている、という時期は不安定になります。これは定型発達の子と同じですね。それから、親御さんが仕事などで忙しくて、日常があわただしいペースで過ぎているとき。これも不安定になります。

私は「今日調子悪いな」とか「最近調子悪いな」というとき、必ず親御さんに最近何かあったか伺うことにしています。そうすると、こっちとしても対応しやすいので。調子の悪い理由がわかれば、じゃ、今日は気分転換してもらおう、楽しむだけにしよう、などこちらも気持の切り替えができますから。 こちらの工夫では不可抗力なこと。それが、その時々の生徒さんの環境による調子と思います。そういうときは焦らずに、その子の現在置かれている環境を知ることで、ラク〜な気持ちでレッスンしてくださいね♪ 


<相談者>

ありがとうございます。今までの先生が引っ越されて代わったので、きっと不安定だったのでしょうね。 それがようやく慣れてきたのかもしれません。先週までは、なんだか落ち着かなかったですから。 今後も彼女と私のやり方を模索していきたいと思います。





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2014年06月06日

発達障碍児レッスン相談 (3)

発達障碍児レッスン相談 (3)
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<相談者>

調子のよいときもあるのですが、今日のレッスンはすごく不安定でした。自閉症の子なのですが、精神的に不安定で、ぐずり始めると私をつねることがあります。

弾くとシールを貼る、ということをしています。それは彼女の中ですぐにインプットされたみたいでシールを催促しますが、ちょっとでも弾くと「シールするのぉ!!!!」と言い、すぐに私が反応しなければ「シールするのぉ!!!!」「のぉ!!!!」と叫んで頭をばんばん叩き、地団駄を踏み、鍵盤をがんがん叩くというようになっていきます。 歌は全く歌いません。弾くの?と彼女がいい、じゃぁ弾こう!というと、「弾かないぃぃぃ!」じゃぁ 弾かないねというと、「弾くぅ!!!!」となる。これは、お母様が相手でもこれの繰り返しです。 ここが 今、私にとってどうしようかと壁です。

自分の対応が この子のタイプにとって賢明なのか、逆に煽ってしまっていないか、常に考えてしまいます。例えば お母様と彼女のやり取りで「パパとお風呂するのぉ!!!」と彼女が言いだして、お母様が「帰ったらね」というのを 結局レッスン30分これをずっと繰り返しておわり。ということが結構あります。


<中嶋>

自閉症の子の中には、湿度が苦手という子がいます。全員がそういうわけではないのですが。私の生徒さんに自閉傾向のある重度知的障碍の子がいて、この子は湿度が高いと確実に調子が悪くなるため、湿度の高い日は前もって除湿しています。もしかしたら、先生の生徒さんも、今日は湿度が高かったので、そのせいで調子が悪かったのかもしれないですね。

もしかして、しばらくは仕方ないかもしれませんよ。この子を案じるより先に、お母さんを焦らせないように、長いスパンで見ていきましょうと、お伝えしていくのがいいかもしれません。 今日は特に調子が悪くて、調子がよいときもあるんですよね?調子のよいときはレッスンをして、調子の悪い時は仕方がないと、まずはお母さんをフォローすることを考えた方がいいのかも・・・と思いました。 調子が悪い時って、ホント、どうしようもないときがあるんですよ。ただただ、レッスンに来て偉かったね、です。


<相談者>

わたしは経験数が少ないので他のレッスンの様子を見る事が無い分、自分のやり方は?追いつめてないだろうか?など思ってしまいます。自分の対応が悪くつねらせてるのか。。とか。調子が悪くてどうにもならないときがある。レッスン30分のうち2回しかピアノに向わず、他の時間、なんだかどうしよう。 そんな事を思って、一度 恵美子先生に彼女の様子を観てもらおうと思ったんです。(レッスン動画を拝見させていただきました)

教師も経験を重ねて分かっていくことも多いから、まだまだ時間をかけて、ですね。恵美子先生に彼女の様子をみてもらったことでなんだか安心出来ました。観てくださってありがとうございます。


<中嶋>

そうですよね、その気持ちわかります。つねる、というのは先生のせいじゃないですよ。私の生徒さんで重めの自閉症の子がいたのですが、この子はかなり精神的に不安定で、こちらが想像もしないようなことで不安に陥り、不安になるとお母さんや私をつねりまくる子でした。妹もいて、妹のこともつねる。これが日常なんです。だから、お母さんの腕があざだらけ。

つねらないといっても、もう自分で自分の反応を抑えきれないくらい、興奮が止まらなくて、これがすごい力なんです。性格が悪いとかいうんじゃないんですよね。つねるのが悪いということもわかっているし、相手に痛い思いをさせようと思っているわけでもない。ただ恐怖なのか不安なのか、焦燥感なのか、とにかくそういうマイナスな気持ちに襲われたとき、それをどうすることもできなくて、つねってしまうんです。攻撃的な意味合いとは違うんですよね。

自閉傾向のある重度知的障碍の子の場合は別でした。この子の場合は、つねったときの相手の反応が面白くて、その反応が見たくてつねるんですね。だから、「痛い!」とか絶対に反応しないで、なんでもないように装いながら、「つねりません!」と怒る必要がありました。反応したら楽しまれてしまうので。(笑) この場合、にこやかな顔で「つねっちゃだめよ〜」なんて優しく言うのは逆効果。私の表情を見て「つねっていいのだ」と判断されてしまうので、わざと怖い顔を作り、厳しい口調で、腕をバッテンにしながら「つねりません」と、いけないことなのだということがこの子にはっきりと伝わるように、工夫していました。

こちらではどうしようもないことがある。だから障碍なんですよ。工夫次第で軽減したり、パニックを予防したりということはできますが、それにも限界があるんです。だから、こういうときはお母さんのフォローを一番に。自分の子どもが先生をつねっている!なんて、そりゃぁ、すっごい気を使うでしょうから。先生は痛い顔をしないで、冷静に対応をして・・・です。(笑)

先生の生徒さんは、結構重度な方の自閉症なのではと思います。レッスンがこういう感じになっても、仕方ないことと思いますよ〜。調子のよいときを狙って・・・ですね♪ 応援してます〜


<相談者>

つねる 
不安定
イライラする

それが対応次第で起きたりするのではと、少し自責の念を感じていたので、恵美子先生の言葉でちょっと楽になりました。「どうしようもない」という部分があるから「障害」なんですね。「障碍」という漢字で書くこともあるんですね。自分がそのような生徒を持つまで知りませんでした。インターネットで調べましたが これについてはよく分かりませんでした。

この子の場合は、つねる行為はいけないと言われるって認識があるけれど、どうにもならずにしてしまうという感じです。手をさっと握り「いけません」という対応をしてきていますが、それで止めると機嫌悪くなり出し、イライラを「つねる」で出せなくなるので、自分を叩く、ピアノの鍵盤を叩く、床を踏みならす、となります。そのときはもうそれが静まるのを待つしかないものなのでしょうね。

そして1つ気になると、その気分を何かで変えるということは、ほぼ無理です。それはお母様の声掛けや対応でも無理です。なので「キー!」になったり、拘りが出たりした時(結構ほぼその時間が多いけれど)、何か他のアイデア、 太鼓、カスタネットのような他楽器、わたしが勝手にピアノを弾く、歌う、を試そうとしても、

やめるぅぅぅっ!!!! 
ん〜〜〜〜っ!!!!
あ〜〜〜〜〜っ!!!!

が起きてしまうので もうお手上げです。何か気分を変えられるスイッチを見つけられたらと思うのですが。わたしも試行錯誤、がんばっていきますね!


<中嶋>

そうそう、つねるという行為ですが、今のこの子に可能かはわからないのですが、つねりたくなったら、これをつねる、という物があるといいんですよね。なんでもいいんですよ。つねりがいがありそうな、低反発的な素材のものがよいかと思います。これだったらつねってもいいよ、と。お母さんと相談してみるのもいいかもしれないですね。

それから、障碍という言葉ですが、障害という文字は、常用漢字になってからできたものなんです。それ以前は「障碍」という漢字が使われていました。しかし「碍」という漢字が、常用漢字から外れてしまったため、当て字で「害」となりました。 ところが漢字には意味がありますよね。「害」という漢字は、まるで障碍者が人に害を与えているような印象になります。そのため、「障ガイ」とか「障がい」とか、カタカナやひらがなが使われるようになりました。

しかし、本来日本語に、漢字とカタカナ、漢字とひらがなでひとつの単語を表すっていうのはないんですよね。そこで、以前使われていた漢字、「障碍」を使おうという動きが生まれました。 ただ、見慣れない漢字なので、あまり定着していないんですよね。私は日本語として、カタカナやひらがなで表記することに、なんか違和感があり、またキーボードを打ちにくいこともあり、「障碍」という漢字を使っています♪





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2014年07月17日

発達障碍児レッスン相談 (4)

〜 発達障碍児レッスン相談 (4) 〜


<相談者>


広汎性発達障碍小学2年生の生徒さんのことです。始めて指導させていただくため、どのように進めて良いのか、いろいろとご相談させていただきたいのですが、お願いできますでしょうか。お忙しいと思いますが、よろしくお願いいたします。

ご両親がおっしゃるには、「娘の困っている部分としては空気が読めない、団体行動ができないことが一番の悩みです。物事を教える前に、目に見える目標を示すとそこまで頑張ろうとします。できないことも多々ありますが…。」とのことです。 レッスンでは、バスティン ピアノパーティAを使用しているのですが、ご両親からお話があり「基礎より弾かせてください」とのご希望でした。パーティAで、弾かせるを中心にまずはレッスンをしていこうかと思うのですが、どのように考えられますか?


<中嶋>

バスティンは情報量が多いので、混乱させてしまう可能性が高い気がします。絵の情報が色だったり形だったり、見た目にはとても面白いのですが、どこに焦点を定めたら理解できるのか、という「焦点を定める」には、情報量が多いと感じています。見た目の単純な教材の方が、理解しやすいのではと思うのですが、実際にその教材を使ってレッスンしたことがないので、アプローチ次第なのかもしれませんね。

また、生徒さんの個性を見極めて、それに応じながら基礎を学んでいってもらうということになるかと思うのですが、その子の個性を見極めるのに、多分数カ月はかかるのではと思います。それまでは、どういう教材がいいのか、どういうアプローチが効果的なのか、あれこれ試しながらという期間になるのではと。 最初の数カ月、そういう期間になるということを、ご両親にご理解いただくことが大切ではと思います。レッスン開始当初、その子をよく知らない段階で「こういうアプローチで、こうやってレッスンしていこう」と型を決めてしまうと、上手くいかないことの方が多く出てきてしまうからです。最初はどうやってレッスンしようと、決めてかからない方が上手くいくんですよね。その時々に応じてレッスンできるよう、柔軟な幅を持たせてレッスンしていくうちに、その子の個性に応じたレッスンが見えてくるようになるのではと思います。

ご両親がお話してくださっている、「物事を教える前に、目に見える目標を示す」というのは、長期的な目標というのではなく、「自分が何を学んでいるのか?」ということを理解してもらうということと思います。 例えば、いきなり「ド」と教えても、目に見える目標が理解できていないので、「一体ドってなんなの?」と拒否されてしまう可能性が高いということなんです。紙に「ドレミファソラシド」と書いて見せる、同時に鍵盤図にドレミファソラシドと書いたものを見せる、次に鍵盤を弾きながら、「ドレミファソラシド」と一度全体像を見せる、そういった「目標」を見せた上で、「ドを鍵盤から探す」「ミを鍵盤から探す」といった鍵盤把握のアプローチや、「ドレミレド、レミファミレ」といった音の並びを反射に繋げるアプローチをするということです。

「目に見える」というのは文字通り、視覚的アプローチの必要性も含まれているのではと思います。声で説明しても、声を意味のある言葉として理解するのが苦手な場合が多いからです。文字にすることで、声では理解してくれなかったことを理解してくれることが多いんですよね。これは音量についても言えることで、大きい音、小さい音などという概念も、耳だけでは理解できず、図で示すことで理解してくれる場合があります。 知的障碍を伴っていなくても、理解する方法論(理解に至る経緯)が定型発達の子とはずいぶん違うので、ひとつのことを理解してもらうのに、あらゆる角度からのアプローチが必要になるのではと思います。応用というのが苦手なので、ひとつのことを理解するのに、何個もの例を経験してもらう必要があるんです。

その生徒さんが、どういう個性を持った子なのか、先生もまだ接して間もないのか、まだ接していないのかで、私にしても先生にも生徒さんの情報量がかなり少ないですよね。なので、具体的にこういうアプローチがよい、というものを示すことが、現段階ではできないので、まずはどういう子なのか、という情報を集めていくことが先決ではと思います。 こういう声かけをしたらこういう反応が返ってきた、こういうアプローチをしたらこういう反応が返ってきた。レッスン中の様子はこんな感じで、お家での過ごし方はこんな感じ、ご両親はこういう考え方の方々でこんな風に子どもに接していて・・・といった情報が増えてきたら、また改めてお教えいただけますか?そのときには、もう少し具体的な例を挙げて、その生徒さんに応じたアドバイスができるのでは〜と思います♪(*^_^*)

小学2年生とのことで、ある程度落ち着いてレッスンができる可能性も高いのではと思います。なので、もしかしたら「空気が読めない」などといった、一見我儘に見えるような行動や言動に対して、理解を示すだけでレッスンが上手くいく可能性も大と思いますよ。


<相談者>

ご丁寧にありがとうございます。レッスンに通われて2ヶ月ほどです。落ち着いてレッスンは受けてくれています。どれくらいの理解ができるのか、まだつかめていません。お母様は、いつもは同席されませんが、このお話をされるために昨日は同席いただきました。レッスン中、とっても怖いお顔でお子さんを見ていらっしゃいました。ちょっと 引いてしまうくらいです。右、左 別々の動きが脳に良いから ピアノを と思っていらっしゃるようです。

先生のアップされている記事、またご本を参考に色々まずは探ってみようと思います。本当は、発達障碍のお子さんをたくさん見ていらっしゃる先生にお願いした方が良いのかも、と思ったのですが。せっかくのご縁だと思い、また、ご両親も、他をという選択もある中、私にお預けいただき、できる限り努力して指導していきたいと思っています。中嶋先生に今後も色々とお伺いするかと思います。ご報告もさせていただきながら、ご指導いただければと思います。厚かましいお願いで申し訳ございません。よろしくお願いします。

一旦、バスティンをおいて、音の認識、鍵盤、楽譜、どこまで理解できるのか探ってみようと思います。


<中嶋>

お母さまの心の余裕は、生徒さんが中学、高校と進むごとに出てくるのではと思いますが、しばらくの間は仕方ないかもしれませんね。お母さまに心の余裕が出てくるまでは、生徒さんと2人でレッスンを築いていく、という気持ちの切り替えも、もしかしたら必要になるかもしれません。

 「音の認識」「鍵盤」「楽譜」の理解を探ってみるというのは、とってもよいと思います♪ この探りで現状を知ることができれば、おのずとアプローチ方法が見えてくると思うので。(*^_^*)

お気兼ねなく、いつでもお気軽にご相談くださいね♪ 私で力になれることがあれば〜と思います。生徒さんが先生に心を開いてくれ、レッスン室が居心地良いものとなっていったらよいですね!そうなることで、レッスンがとてもスムーズに進んでいくようになるのではと思います♪





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2014年10月23日

発達障碍児レッスン相談 (5)

〜 発達障碍児レッスン相談 (5) 〜


<相談者>


息子が高機能自閉症です。(通級に通いつつ普通級に在籍している小2です。)ピアノが大好きですが、今、本が変わった事につまづいています。いつも3時間ほど練習するくらいピアノが好きなのですが、お気に入りのバイエルが終わり、ツェルニーに入ろうとしたところ、バイエルのないピアノに心がついていけません。 ネットでいろいろ検索していて先生にたどりつきました。友達がいなくてピアノが友達状態の息子を、助けて頂けませんか? もう一冊の曲集もあと一曲で終わります。重ねて新しい本に入るのは難しいかと思います。(こちらは1から2にはいるだけですが)とにかくバイエルが好きすぎでした。ツェルニーが嫌なのではなく、バイエルがない生活についていけないようです。


<中嶋>

お気に入りの教材を卒業できない。よくあることなんですよ。「卒業」という言葉を使ってみたことはありますか?この言葉、結構受け入れてもらいやすい言葉なんです。

 ・この曲集は「卒業」だよ。

それから、私がよく使うのは「レパートリー」という言葉です。

 ・弾けるようになった曲はレパートリーにして、お家で弾きます。
 ・レッスンでは弾けない曲をやります。


という説明です。弾ける曲=レパートリー、弾けない曲=レッスンという図式を文字で書いて説明し、理解してもらうことができると、受け入れてもらいやすくなるのではと思います。 とりあえず、現時点でツェルニーが無理なのであれば、しばらくはバイエルに付き合い、もう一冊の曲集の卒業について、

・この曲集はこの曲が終わったら卒業です。
・この曲集を卒業したら、次はこの楽譜をレッスンします。


ということを、事前に何度も説明し、理解を促しておくのがよいのではと思います。あと何曲で、この曲集は卒業だね・・・というように、かなり前から心の準備をさせておく、ということでしょうか。 バイエルについては、急にというのは無理なのではと思うので、この曲集と同じような方法を取り、

・あと何回レッスンしたら、バイエルは卒業です。
・バイエルを卒業したら、ツェルニーをレッスンします。


というのを1カ月くらい声かけしてみる。効果があるかはわからないのですが、私だったらそんな風に試してみるかな、と思います。 まだ小学2年生とのことで、こういう新しいものを受け入れるには、様々な「経験」を積む必要があるのだろうと思います。レッスンでは、ゆっくり本人の心の準備を促し、本人の心の準備が整うのを待ち、焦らずじっくりの気持ちで、卒業できるのを待つのがよいのではと思いますヨ♪


<相談者>

具体的に教えて頂いて、ありがとうございました。「終わり」という言葉に、永遠の終わりのような気持ちになってしまったのかもしれません。お気に入りの楽譜が卒業出来ない子はいると伺って、少しホッとしました。彼らには仕方ない事なんですね。教えて頂いた「卒業」「何度も予告」やってみます。一ヶ月位と、具体的に教えて頂き大変参考になりました。ありがとうございました。






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2014年11月05日

発達障碍児レッスン相談 (6)

〜 発達障碍児レッスン相談 (6) 〜


<相談者>


アスペルガーの息子五年生のことなのですが、サックスを吹いていて、リズムを取ることが困難です。メトロノームにあわせて拍子を取ることができません。それは、合わせようとして合わないのではなく、合っていないことにも気づいていないというレベルです。4分の4拍子でも厳しいです。先月一ヶ月間、小指を骨折したためレッスンをお休みしていたのですが、サックスの先生から、お休みの間もできればなるべく音楽から離れないで、と言われました。そこで、ソルフェージュの本のリズム練習のところだけをピックアップし、息子と二人で手拍子をし、リズムをとる練習をしました。でも、やっぱり素人。あまり、効果がなくて。

リズムが取れるようになる練習、楽譜の音符の長さ、お休みの長さが分かるようになるには、どうしたらいいでしょう?なにか方法があれば、私にできることなら何でもします。サックスの先生にも、必要なら再度相談します。なにか、アドバイスがあれば教えてもらえないでしょうか?


<中嶋>

楽譜が読める息子さんのようですね。理解に至るまで期間はかかるかもしれませんが、アプローチ次第で理解→再現に繋がるのではと思いました。音が伸ばせない、休符が待てないというのは、自閉症スペクトラムの多くの子に見られる現象です。拍子というのは一定の時間軸ですよね。その一定の時間軸と楽譜が一致していないことが原因なのではと思います。しかし、一定の時間軸というのは目に見えるものではありません。耳で論理を理解するのが苦手な自閉症スペクトラムの子にとって、これは大きな障壁になるんですね。そこで、私は一定の時間軸である拍子を、視覚化したアプローチをすることにしています。

※リズムを体感で身につけてしまう子も中にはいますが、音が伸ばせない、休符が待てない自閉症スペクトラムの子は多く、そういう子には一定の時間軸を楽譜で示した、視覚的アプローチが効果的と感じています。ちなみに、自閉症スペクトラムではない知的障碍の子の場合、この視覚的アプローチがかえって混乱を招く場合があります。そういう子へは体感でのアプローチの方が効果的です。

リズム譜


上写真は、楽譜の音符と一定の時間軸である拍子を、視覚的に表示したものです。通常私は、これらを拍子打ちとともにレッスンしています。拍子打ちの詳細についてはこちらをご覧ください。発達障碍の子の中には、一度に2つ以上のことをするのが苦手な子が多いですが、じっくり取り組んでいるうちにできるようになる子が多いように思います。(しかし、数年という期間が必要な場合もあります) ここでは、拍子打ちという方法が取れない場合も考え、視覚的なアプローチに的を絞った方法をご紹介したいと思います。ちなみに、この方法は拍子打ちをしている子にも併用してアプローチしている方法です。



まずは、上動画のように一定の時間軸である拍子を、楽譜上で確認してもらいます。指先で示していくことがとても重要です。次に、下動画のように、一定の時間軸を指で示しながら、リズムを唱えてみせます。



この2つの方法が基本となりますが、以下にその応用編をご紹介していきますね。まずは、3拍子の場合。





次は、符点のリズム。まずは、楽譜上からターアタのリズムだけを抜き出し、これは「ターアタ」だよと伝えます。ここで重要なのは「ア」です。定型発達の子でもそうですが、「ターータ」では、どれくらい符点を伸ばしたらよいのかがわかりません。それは拍子という一定の時間軸を感じずに、符点のリズムを捉えているために起こることなので、ここでは拍子を感じやすい「ア」を入れながら音を伸ばします。

.拭璽▲燭世韻鯣瓦出して、リズムを唱えてみせる

◆孱隠欧硲魁廚箸いη鏤劼鯆鷦┐垢襦「と」を加える方がわかりやすい子と、加えない方がよい子とがいます。リズム譜の場合、通常「と」は加えていません。楽曲が難しくなり、ピアノで両手奏が出てきた場合、「と」を入れることで理解してもらえることが多いので、ここでは「と」を加えた形をご紹介していますが、この動画で使用しているリズム譜程度であれば、「と」を入れない方が理解してもらいやすいかもしれません。

G鏤劼鮖悗納┐靴覆ら、リズムを唱える。「ア」を少し強調して唱えてあげるとよいかもしれません。



までアプローチしたら、次に楽譜上でリズムを叩いてみせながら、口で「12と3」と唱えていきます。拍子を唱えながら指先でリズムを刻むところを見せることが、とてもとても重要です。




次の動画は、6拍子、リズム譜ではない音付きの楽譜です。これまで通り、まずは拍子を指で追ってみせます。



次に、拍子を唱えながら指先でリズムを刻むところを見てもらいます。とにかく「見てもらう」ことが大切です。



次に、拍子を指で追いながら音名で歌ってみせます。




次は、ぐんとレベルアップ。タイの場合です。これはとても難しい挑戦になるので、理解してもらえるまでにある程度の期間が必要ではと思います。これまでのアプローチも同じですが、ソルフェージュ教材のときだけでなく、毎回の楽曲で同じようなアプローチをしていくことが大切だと思います。次の楽譜は、1曲の中に2パターンのタイが出てきます。こういう場合、1つずつ抜き出して指導しています。一度に多くのことを教えるのではなく、焦らずゆっくり、少しずつアプローチすることが大切ですね。

タイはこれまでの応用編なので、拍子を刻んでみせるアプローチは省き、いきなり拍子を唱えながらリズムを指先で刻むアプローチになっています。



次に、拍子を指で刻んで見せながら、リズム通り歌うところを聴く&見てもらいます。



次は、2パターン目のタイです。これくらいのリズムになってくると、拍子の中に「と」を入れた方が理解してもらいやすいのではと思います。「と」を入れた拍子に慣れてもらうため、まずは拍子を指さしながら唱えてみせます。



次に、楽譜の拍子を指で示しながらリズムを唱えてみせます。指は楽譜に書かれた拍子にピッタリはまるよう、刻んでください。



最後に、楽譜の拍子を「と」も含め、指で示しながら、音名で歌ってみせます。




一気にアプローチ方法をいくつか書いてきましたが、これらを毎回出会う楽曲の中で経験していくことが大切なのではと思います。2,3年かけて取り組むつもりで、焦らずゆっくり、楽しみながらアプローチしてくださいね。





【相談者募集】

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