ピアノ/知識
2014年05月19日
明日が待ち遠しくて
こんなに自分の記事を待ち遠しく思うのは、
初めてのことかもしれません。
フォルテピアノ第一人者、小倉貴久子さんの
お話くださった内容があまりにも深くて楽しかったので、
少しでも早くみなさんにお届けしたくって。
私はインタビュアーがお仕事なわけではありません。
今回は質問したいことが山ほどでてきちゃって、
それを編集長にお話したところ、
インタビューという機会を与えていただけたという次第。
多分、今後誰かにインタビューするなんて機会は、
ないだろうなぁと思います。
よほど今回と同じように「知りたい!聞きたい!」
という衝動に駆られない限り。(笑)
今回のインタビューは、
私にとって1000回の授業を受けるより有効で、
有意義な機会となりました。
インタビュー時間は3時間強。
私が知りたかったこと、聞きたかったことを、
全てお聞きできたからです。
普通、大学の授業って受動的なものですよね。
先生が一方的に話したいことを話す。
生徒はそれを聞いて、ノートに書きとる。
ところがインタビューは違います。
ありがたいことに、主導権はこちらにある。
質問したいことだらけで、
脳内がいっぱいになっている私を、
小倉さんは広い受け入れ口で優しく受け止めてくださり、
しかも一切出し惜しみせず、
わかりやすく丁寧に、非常に豊かな感性で、
私が立体的にお話の意味を理解できるよう
説明してくださったのです。
こんな贅沢な授業ってある?ですよね。
私だけのための特別集中講義、みたいな感覚。
あれもこれも!の質問に、
まるでドラえもんの四次元ポケットように
ポンポンッと答えが返ってくるんですから。
私1人がこぉんな贅沢をしたのでは、
あまりにも申し訳がない。
「インタビュー」という、
読者の方々に対する責務があるのですから、
少しでもこの有意義だった時間を、
みなさんにお届けしなければ!と、
心を砕いて原稿を書きました。
私が特別集中講義を受けてワクワクしたように、
読者のみなさんにも、
ワクワクしていただけたらと願っています。
3時間強に渡ったインタビュー。
編集長のご厚意で、6,7月号の2号に渡り、
お届けできることになりました。
今月号も来月号も、
とても興味深いテーマでお話いただいています。
また、動画も配信される予定です。
明日には配信されるのかな・・・。
記事で文章化されていない部分の動画です。
この動画、私は確認していないのですが、
多分・・・かなり興奮しちゃっているのではないかなと。(笑)
私のワクワクがみなさんに伝わる動画だろうと想像しています。
オントモ・ヴィレッジ内の、ムジカノーヴァコーナー。
http://www.ontomovillage.jp/cottage/musicanova/top
ここのどこに動画がリンクされるのかわからないのですが。
取材現場をチラリ・・・というコーナーかな。
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2014年05月18日
古楽器への誤解〜誤解を生じさせないために〜
その楽器を知りつくした人の演奏を聴かないと、
誤解が生じる恐れがあるんですよね。
古い楽器だから拙い響きなんだな、という誤解。
多分、アーノンクールが
古楽器研究と演奏活動を広めるべく苦労していた、
1970年代から20年くらいは、
ヨーロッパにもそういう空気が蔓延していたのではなかったかと思います。
アーノンクールは著書の中で、
その楽器が使われていた当時は、
その楽器を熟知する質の高い演奏家がいたと言っています。
ただ、その楽器が掘り出されたばかりの現代は、
その楽器にどういう響きがあり、どういう奏法があり、
どういう演奏が可能なのかがわからない。
何もわからない人間が、ちょっと音を鳴らしただけで、
古い楽器だから楽器の完成度はこんなもの、と判断してしまう。
古楽器って、モダン楽器より難しかったりするんですよね。
繊細なので。
特別な力量をもった人でなければ、
いい響きを奏でることができない楽器を拙い楽器といい、
誰もが簡単に響きを作り出せる楽器を良い楽器というのであれば、
古楽器は万人が簡単に操作できる楽器ではないという意味で、
拙い楽器と言えるのでしょうけれど、
それはあまりに、音楽とはかけ離れた視点からの判断と思うのです。
フォルテピアノの第一人者、
小倉貴久子さんのご自宅で開かれた、
ムジカノーヴァのインタビュー。(6、7月号)
小倉さんのご自宅に、
私が長年弾いてみたいと思い続けてきたクラヴィコードがありました。
小倉さんのご自宅はまるで博物館。
その貴重な楽器を小倉さんはとても気さくに、
「弾いていいですよ♪」と触らせてくださったのです。
小倉さんが珈琲を淹れてくださっている間に、
クラヴィコードを弾き始めた私は、
思っていた以上に小さい音だなぁとか、
ベーブンクの効き目(ヴィブラート)も繊細なんだなぁとか、
いろいろ弾きながら楽しんでいたのですが、
小倉さんがそばにいらして、
一音弾いてくださった瞬間びっくり!
それまで私が弾いてきた音とは別物の音が出てきたからです。
私が鳴らしていた響きの10倍くらい豊かな響き。
私の響きはこの楽器の響きではなく、
ただただこの楽器の弦の動きをタンジェント
(モダンピアノでいうハンマー。クラヴィコードのタンジェントは、
マイナスドライバーのような形と質感です。)で止めていただけ、
響きを殺していただけだったのです。
自分が鳴らしたクラヴィコードの響きだけで、
この楽器を解釈していたら、
私はクラヴィコードという楽器を多いに誤解していたことでしょう。
このような大いなる誤解が、
日本にはまだたくさんある気がします。
チェンバロに対しても、フォルテピアノに対しても。
古楽器に対するこのような誤解をしている間は、
それらの知識や体感を、
バッハやモーツァルト、ベートーヴェンを演奏する際の
ヒントにすることはできないでしょう。
当時の作曲家は、
当時の楽器を知りつくした上で作曲しているのですから。
それに、1人の聴衆としても、
もったいない誤解だなぁと思うんですよ。
古楽器にはモダン楽器にはない繊細な響きがあり、
繊細なニュアンスがあります。
音色の変化も本当にすばらしい。
私は1音1音の色合いの豊かさから、
現代にはない時間の豊かさを感じています。
博物館などで、
古楽器に触れたことのある方はいらっしゃることでしょう。
どうかご自分で奏でた音だけで、
古楽器の響きを判断してしまわず、
是非、古楽器を知り尽くした演奏家による古楽器の演奏を、
生で聴いてみてください。
自分の指やCDではわからなかった、
古楽器の本当の響きを体感することができるのではと思いますヨ。
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2013年07月26日
ノクターンは19世紀市民文化の音楽語法?!
アート・オブ・ノクターン(4枚組)/Nocthrnes(complete) [CD]
19世紀ノクターンを作曲したのは、
ショパンだけじゃないんですよね。
ノクターンは当時の流行りだったのデス。
このBOXセットは4枚組で、
1枚目がショパンに影響を与えたという
ジョン・フィールドのノクターン15曲。
ジョン・フィールドはロシアのピアニズムの源流。
クレメンティとともにイギリスからロシアへ向かい、
ロシアで活躍しました。
ロシア各地の貴族社会から歓迎され、
「フィールドを知らないことは罪悪である」と
一時評されたこともあったとか。
また、ノクターンという曲種を生み出したのも、
このジョン・フィールドです。
2枚目、3枚目のCDはショパンのノクターン。
このCDの魅力は当時のピアノを使っていることにもあります。
ジョン・フィールドの楽曲は1823年製のブロードウッド、
ショパン1枚目は1842年製のプレイエル、
ショパン2枚目は1837年製のエラールを使用しています。
4枚目のCDも魅力的!
19世紀の様々な作曲家のノクターンを聴くことができます。
使用楽器は1837年製のエラール。
1曲目はプレイエル。
ピアノ製作のプレイエル社を設立したイグナツ・プレイエルの息子、
カミーユ・プレイエルの作品です。
2、3曲目はカルクブレンナー。
本を読んでいるとよく出てくる有名なピアニスト。
作曲家としても活躍していたようで、
200曲ものピアノ曲を作曲しているようです。
でも、それらの楽曲はあまり知られていないですよね。
私は、聴いたことも楽譜を目にしたこともなくて、
すごいピアニストで、教育者だったらしい、
ショパンは一時カルクブレンナーに心酔したけれど、
カルクブレンナーのやり方に疑問を覚えたらしいとか。
その程度のことしか知りませんでした。
(カルクブレンナーとショパンについてはこちらをご覧ください。)
4曲目は私の大好きなクララ・シューマンの作品。
あのシューマンの奥さんですネ。
当時、天才ピアニストとして名を馳せ、
作曲家シューマンより有名だった女流ピアニストです。
10代の頃は作曲もしました。
シューマンと結婚して、
シューマンがクララが作曲するのを嫌がったため、
作曲しなくなっちゃったんですよね。
シューマンはクララよりずっと年上で、
クララのお父さんの門下生だったので、
クララはシューマンの影響をとても強く受けています。
クララの作品はシューマンっぽいところがあるんですよ。
5曲目はルフェビュール=ヴェリの作品。
初めて耳にする名前でした。
19世紀活躍した作曲家のほとんどは、
歴史に埋もれ、知られていないのです。
ウィキペディアで調べても、たいして情報が載っていない作曲家です。
オルガン奏者だったようで、即興演奏の名手として知られていたそうです。
6曲目はエドモンド・ウェーバー。
あの有名なウェーバーではありません。
いっくら調べてもどういう人なのかわかりません。(^_^;)
このCDには各作曲家の生没年が記載されているのですが、
このウェーバーにはそれすら記載されておらず。
7,8曲目はシャルル・ヴァランタン=アルカンの作品。
フランスのピアニスト・作曲家で、
ショパン同様、ほとんどピアノ作品だけを作曲した作曲家で、
超絶技巧な作品ばかりを作曲したそうです。
9曲目は近代ロシア音楽の父、ミハイル・グリンカの作品。
前述のフィールドにピアノを習った、
ロシアの源流フィールドの次世代にあたる音楽家。
作風はフィールドのものを土台としています。
10曲目はマリア・シマノフスカ。
ポーランドのピアニスト・作曲家です。
ヨーロッパ全土で精力的に演奏活動をした時期もありましたが、
その後ロシアに定住し、
ロシア宮廷のために演奏・作曲活動、音楽教育に携わりました。
11〜15曲目は、イグナシィ・フェリックス・DOBRZYNSKI。
この名前、一体なんて発音したらよいのでせう?(笑)
ポーランドのピアニスト・作曲家です。
ショパンの同級生だったようです。
今日読み終えた本に、
ノクターンのことがかなり詳しく書かれていました。
なんてタイミングの良い!!
ピアノ大陸ヨーロッパ──19世紀・市民音楽とクラシックの誕生 [単行本(ソフトカバー)]
甘美で、夢見るようなノクターンが成立した背景には、
18世紀音楽文化とはあきらかに異なる、
19世紀独特の社会のアウラ(独特の雰囲気)がありました。
フィールドのノクターンには、
背景となるいくつもの土台がありますが、
その最初のひとつとして注目されるのが、
この音楽ジャンルを生み出したサロン文化であり、
やがてたいとうする市民階層の音楽愛好家でした。
ノクターンが求められたのは、サロンや居間でした。
サロンでは聴くだけでなく、
自らも演奏者として参加したそうです。
ノクターンは夜会の雰囲気にも、
アマチュアピアニストの要求にも適っていたのですね。
この本、ノクターンについてかなりページを割いているのですが、
興味深かったのは、ノクターンの源流が、
ソナタなどの緩徐楽章にあるという話でした。
そして、遅いテンポの作品に積極的な美をみいだし、
緩慢なテンポそのものに新たな価値を見出したのが、
19世紀という時代だったのだと。
その美学を追求したのがノクターンだったのですね。
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2012年11月15日
バロック音楽における解釈ってどういうこと?
おっしゃっていました。
それは絶対的なものなのか?と。
プロのピアニストの演奏はみんな全然違うではないか?と。
絶対的な解釈は本当に存在するのか?
何故コンクールだと解釈がどうのと言われるのか?
ということで、この方にお伝えしたバロック好きな私の見解を
ブログ記事にすることにしました。
(議論するつもりはないので、ご了承ください。)
解釈という言葉が語弊を生むのかもしれませんね。
バッハは他の作曲家に比べて、解釈が自由にできる作曲家だからです。
バロック音楽ほど自由な音楽は、クラシック音楽にはないですよ。(笑)
当時はアレンジもされたし、同じ曲を様々な演奏形態で弾いたり、
他の楽器で弾いたりなんて日常的に行われていたし、
楽譜には強弱記号も書かれていません。
しかし、その中にあっても当時の「常識」というものはあったようです。
例えば装飾音符。
どんなところにでも自由に好きな装飾音符を付けていいというわけじゃぁなかったみたい。
バッハはインベンションでそれを生徒に伝える工夫をしています。
インベンションにはいろんな解釈がありますが、
それは弟子たちが様々に自身の解釈で装飾音符を付けているからともいえますね。
バッハは、「きみだったらどんな風に装飾音符を付ける?」という指導をしていたからです。
こういった常識は国によっても違いました。
フランスバロックと、バッハは随分違く聴こえます。
バッハはフランス人ではないので、
フランス流の常識で弾くと変な感じになったり・・・ということもあります。
私はラモーやクープランをYouTubeにアップしていますが、
バッハでは決してやらないこと、
それは8分音符のタタを、付点タータといったノリで弾くということかなと思います。
これが当時のフランス流だったからです。
これがないとどうもフランスっぽいニュアンスにならない。
ただ、コンクールでこれをやって批判されないとは言い切れません。
批判される可能性が高い気がします。
こういう当時のフランスの常識を知らない人が審査をしている可能性が高いからです。
私は子どものコンクールにラモーやクープランが使用されていることに、
かなり疑問を感じています。
次に、バロック音楽が抱える演奏者に託された解釈の重要な点のひとつとして、
どのスタンスで演奏するか、ということが挙げられるのではと思います。
もともとピアノのために作られた曲ではないからです。
バッハはクリストフォリが作成したフォルテピアノ(まだできたてホヤホヤだった時代のピアノ初期のもの)を
弾いたことがあると言われていますが、
当時できたてだったこの楽器は未熟極まりなく、
バッハはこの楽器よりチェンバロやクラヴィコードを愛しました。
ピアノという楽器が認められ始めたのは、バッハの息子の時代です。
ということで、私たちはバッハの楽譜を前にしたとき、
どのようなスタンスで演奏するか、という問題に必ずぶち当たります。
これは、チェンバロもしくはクラヴィコードのために書かれた楽譜を、
モダンピアノで演奏する上で、どの立ち位置に立って音作りするかということです。
モダンピアノでチェンバロの音を表現したいのか、
それともモダンピアノを存分に生かして表現するのか、
もしくは中庸をいくのか?中庸をいくとしたらどういう形で中庸を表現するのか?
ちなみに、私の演奏はかなりチェンバロ寄りと思います。
しかし、チェンバロでは表現できないことがモダンピアノにはあるので、
そういった良さはある程度取り入れています。
私はグールドもチェンバロ寄りと感じます。
だから、私にとってグールドはあまり驚きではなく、
かなりバッハに忠実な演奏と感じています。
私はどちらのスタンスに立っていても、
ある一定の基準を満たしていればよいと考えています。
解釈は自由。そういう時代だったのだから。
それを面白がる、楽しむ自分でいたいと思っています。
でも、確かにコンクールでは「許せない」「耐えられない」と感じる演奏も多いのですよ。(笑)
それは何かといえば、解釈以前の問題、時代様式という視点の問題と感じます。
バロックの音楽を、ロマン派の音楽のように大きく抑揚をつけ、
ベッタベタのレガートでうねるように弾かれたら、
気持ち悪くてたまらない、というのが私の感想です。
ところが、子どものコンクールでは、このような演奏が多く目立ちます。
様式感というものをあまり重要視しない人にとっては、
流れるようにうねった音楽の方が聴き映えがするんですよね。
しかも、正直あまり技術を必要としないんです。
微妙な音色の変化、ニュアンスの変化を作るという技術がいらない上に聴き映えしてしまう。
だから、このような演奏が子どものコンクールでは多くなるのだろうと感じています。
ここからは、ちょっとバロックから離れますが、
私はこのうねるような音楽が主流になり、
ハーモニーの小さな変化、ちょっとした音色の変化、
ちょっとしたニュアンスの変化を表現しないという現代演奏の流れは、
CDに原因があると感じています。
CDを聴いていいと思った演奏でも、実際に聴くとそうではなかったり、
CDではイマイチつまらんなぁと思っていても、
実際に聴くとすばらしい演奏だったりすることがよくあります。
その大きな原因は、CDは小さなニュアンスを読みとらないということにある気がします。
音の上下幅の狭さ、臨場感のなさ、音色の微妙な変化は、
目の前で聴かないと感じ取れないことが多くあるんですよね。
まぁ、よほど高価な何百万もするような音響装置で聴いたら、また違うのかもしれませんし、
実際私は数年前に聴いていたCDを、
今のアンプで聴きなおしているところです。(コンポじゃないというだけで、安価なものではありますが。)
全く違く聴こえるんですよね。
数年前つまらない演奏と思ったCDが、すばらしい演奏に聴こえてくる。
いいなぁと思った演奏が、ウザイ演奏に聴こえてくる。(笑)
っと、話が長くなってしまいました。
本来コンクールで審査されるべき視点は、時代様式と思います。
バッハをショパンのように弾く、というのはやっぱり違う。
ピアノ指導者として、時代様式という「感覚」は大切に育んでいきたいと思っています。
しかし、解釈は自由でよいと思うんです。
ここら辺の線引きは、よほど審査する側がバロック音楽を勉強していなければとも思うので、
バロックの審査というのは難しいのだろうなぁと思います。
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2011年11月09日
啓蒙思想を学ぶ
以前、啓蒙思想って何だろう?
と知りたくなった時期があって、
いろんな本を読んだことがありました。
いろんな・・・といっても、たかが知れているのですが。(^_^;)
クラシック音楽と啓蒙思想って切っても切り離せない関係ですよネ。
近代史の始まりのようなものですから。
先日あるピアノの先生と啓蒙思想のことが話題になりました。
そのとき、啓蒙思想に興味のあるピアノの先生って、
結構多いのでは〜と思ったので、
私が読んだ本をご紹介しようかな、と思います♪
まず、最初に手に取ったのはコレ↓です。
薄っぺらな本で、とても読みやすかった。
導入にはもってこいだったかも。
5ミリくらいの薄っぺらな本です。
啓蒙の世紀と文明観 (世界史リブレット)
著者:弓削 尚子
山川出版社(2004-07)
販売元:Amazon.co.jp
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それから、フランス革命についての本。
フランス革命史〈上〉 (中公文庫)
著者:ジュール ミシュレ
中央公論新社(2006-12)
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分厚い上下巻に分かれた本ですが、
読みにくい本ではありません。
著者の啓蒙思想に対する熱い思いが伝わってくる本です。
それから、もっと客観的にフランス革命を眺めたいと思って読んだ本。
私が大好きなふくろうシリーズの本です。
カラーで楽しいですヨ。
図説 フランス革命 (ふくろうの本)
河出書房新社(1989-06)
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次に読んだのは、カント。
カントと聞くと小難しそうに思えますが、
この本はスラスラと読める本でした。
永遠平和のために/啓蒙とは何か 他3編 (光文社古典新訳文庫)
著者:カント
光文社(2006-09-07)
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私は現代社会には、
この啓蒙思想が根深く根付いているように感じています。
アメリカの存在が大きいんだろうな、と。
だって、アメリカを建国したのはフリーメイソンでしょう?
フリーメイソンの思想は、まさに啓蒙主義的と思います。
アメリカ建国とフリーメイソンについて語られるとき、
テレビでは都市伝説として扱われたりするけれど、
私はそれほど秘密主義的なものは感じないんですヨ。
ただ、啓蒙主義に傾倒している人たちが、
アメリカを建国したにすぎないのだと思うからです。
そして、この資本主義・平等主義のアメリカが、
近代史を引っ張ってきているんですよね。
日本の明治維新も、戦後の教育も、
啓蒙思想が根底にある気がしています。
(啓蒙主義の平等っていうのは、
私たちが想像する平等主義とは異質かもしれません。
あくまでも西洋社会の中での平等主義であって、
他人種を含むものではないからです。)
最近私が知りたいと思っているのは、
この啓蒙思想の発展の過程です。
わかりやすく、私にでもわかるように説明してくれている本ってないかなぁ。(笑)
特に現代において、この啓蒙思想がどのように発展しているのか。
啓蒙思想への批判から生まれた思想についても知りたいデス。
何か読みやすいお勧めの本はありませんか?
ところで、子どもの頃誰もが読んだ「ガリバー旅行記」。
これね、啓蒙思想への風刺なんですよ。
そういう視点で読むと、本当に面白い。
児童書として省略されたものではない、原著がお勧めです。
ガリヴァー旅行記 (岩波文庫)
著者:スウィフト
岩波書店(1980-10-16)
販売元:Amazon.co.jp
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2011年01月12日
バロック時代のお化粧
バロック時代のオペラを再現したDVDなどを観て、
化粧が気になるとブログ記事にしたことがありました。
http://musestown.livedoor.biz/archives/51882879.html
すっきりしましたヨ。
うん。すっきり♪
文章を読むだけでは、どうにもこうにもね、
納得いかなかったんですヨ。
絵画でそんな真っ白な肌に真っ赤な頬紅をつけたご婦人なんて、
見たことなかったんだもの。
これで納得。
肌は真っ白、男性も女性も頬は真っ赤。
これをこのような絵画ではなく、現実のお化粧にしたら、
あのオペラのような化粧になるのでせう。
マリーアントワネットとか、モーツァルトの映画なんかも、
こういうお化粧ですよね。
あれって、時代様式に沿ったお化粧だったのね!デス。
あぁ、それにしても、真っ白な白粉を塗って、
真っ赤な頬紅をつけていたのは女性だけじゃなかったってことは、
リュリもクープランもラモーもこんなお化粧をしていたってことかしらん?!
あぁぁぁぁ・・・どんなに音楽が素敵でも、引いちゃう。(^_^;)
ところで、付けぼくろって、
黒くて丸いものだけかと思っていたら、そんなことなかったんですネ。
ほくろと言わずにパッチと言ったそうです。
★の形や月の形。
紙や布など、素材も様々だったようです。
この絵なんて、上に馬車に乗ってる絵があるし。
こんなのもパッチと言ったのでせうか??
まるで毎日がお祭りって感じ。(笑)
このようなパッチで、肌のシミなどを隠していたそうな。
ちなみに、髪型が面白いって知ってました?
髪結いさんは、梯子に登って髪を結ってあげていたそうです。
船が載ってるカツラの絵なんか有名ですよね~。
ちなみに、その髪型では馬車に乗れないものだから、
イスを外して馬車に乗っていたそうな。
当時の貴族社会の美意識は、
とてもとても現代社会に生きる私に理解できるものではなさそうです。
でも、こういう世界でリュリ、クープラン、ラモーは生きていたのよね。(^_^;)
貴族の女性は、こぉんな髪形とこぉんな頬紅で、
リュートやチェンバロを奏でていたのかしらん?
想像を絶するわ。(笑)
現代でいうとバブル時代のお化粧ってとこかしらん。
そう思うと、少しは理解できるかな。
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【バロック時代ー---Amazon】
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