2017年12月25日

フォルテピアノのレッスン♪

興奮の1日。フォルテピアノ奏者小倉貴久子さんのレッスンを受けてきました!家の事情やら私の精神状態やらでなかなか余裕ができず、ようやく叶った念願のレッスン。

使用楽器はアントン・ヴァルター1795年のモデル。フォルテピアノを持っていない私は、モダンピアノで練習したものをレッスンしていただくわけですが、レッスンの間中ず〜っと四苦八苦しっぱなしでした。全く思い通りにいかない!(笑) 自分の指が自分の指ではないんじゃないかというくらいコントロールができず、とにもかくにも繊細な楽器でした。

鍵盤が軽いせいなのか、深さが浅いせいなのか、指が鍵盤に吸着する感覚が得られず、弾いているという実感が伴わないので、ものすごい違和感。こんなフガフガとした鍵盤と指の不安定な関係は、モダンピアノでは味わったことがないほど。もちろんこれは私が初心者だからで、小倉さんの指先は鍵盤に吸い付いているんですよ。

まず気がついたのは弱音の難しさでした。モダンピアノと同じタッチで弾いても弱音にならない。いや、まったく、思い通りの表情にならない!こんなはずじゃないんだけれどと思いつつ、実際に出てくる音はなんともかんとも、聴くに堪えないギクシャク感。

ようやく弱音が出せるようになってきたと思ったら、今度は響かせたい音、強音が出せない。出たとしても詰まった響きになってしまうのです。小倉さんのそれはポーンと箱全体が響いている感じ。私のは窒息しそうな詰まった音。たった1音の強音が出せないというこの感覚は、モダンピアノではあまりないかもしれません。多少汚い音とそうでない音の違いがあったとしても、ここまで明らかな違いにはならないでしょうから。

たとえるなら、初心者が弾くヴァイオリンと経験者が弾くヴァイオリンの音色くらい、明らかに違うんですよね。私の音は、初心者がヴァイオリンを弾くときに弦が響かずにギーギー鳴っているのと同じ。強音で弾こうとすると、弦が鳴らずに押さえつけられているような響きになってしまう。音色に解放感が一切ないのです。

今日学んだことは、学んだというより体験したといった方がいい程度。咀嚼しようにも、咀嚼できるだけのものを手に入れた実感がありません。家に帰ってきて復習しようにも、モダンピアノで練習しているうちに、きっとズレていってしまうだろうことが目に見えているので、またレッスンを受けることにしました。とにかく咀嚼できる程度にはなりたい。(笑) 今のままでは、この経験をモダンピアノの演奏に活かすこともできません。

来年は、何度かレッスンを受けに行きたいな♪ まだ垣間見ることすらできずにいる世界を見てみたい。その何かは、私の音楽観が求めているものに違いないという予感があります。今日は最高の1年の締めくくりになりました。いや、締めくくりというより、来年へ向けての第一歩だったのかもしれません。来年は成長するぞっ。

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emksan at 19:55│ ピアノ/練習&勉強