2017年09月12日

自閉症リョウくんの「よっしゃ!」

発達障害でもピアノが弾けますか? に登場する自閉症のリョウくん。小学高学年くらいから思春期に揺さぶられ、自傷行為がみられるようになりました。18歳くらいからレッスンでの自傷行為は見られなくなったものの、体をのけぞるように大きく痙攣させイスに足をぶつけたり・・・。 高校を卒業してしばらくの間は新しい環境に慣れるのに大変だったようで、不調な日々が続きました。
  
ところが、ここ半年変わってきたのですよ♪ これまでにも「落ち着きたい」という気持ちの表れはあったものの、願うだけで能動的なものではありませんでした。「落ち着く?落ち着いたほうがいい?」と私に言いながら、どんどん深みにはまっていくのがパターン。深みにはまる前に、深呼吸や落ち着くツールとなっているドラえもんの漫画を勧めることで落ち着けるようにはなりましたが、「落ち着くぞ」と自分で自分に働きかけることはできずにいたのです。それがこの半年、「気持ちを落ち着けよう」と自分に言い聞かせるようになり、声掛けしなくても深呼吸するようになりました。

そして今日。「よっしゃ!」という掛け声がリョウくんの口から飛び出しました。気持ちを落ち着けるツールとなっているドラえもんの漫画を、普段より長めに読む必要があったほど不調だったにもかかわらず、「こんな気持ちに負けてたまるか!」という気合のこもった「よっしゃ!」という掛け声でピアノに向かったのです。 ものすごい集中力で思ったように弾けたリョウくんは、腕でガッツポーズしながら達成感にあふれる声で、再び「よっしゃ!」と言いました。

毎日通っているH園の人が、リョウくんが前向きになれる声掛けをしてくれているのだろうと感じています。自己肯定感を高め、「やるぞ!」と気合を入れて取り組める、そんな環境を作ってくれているのでしょう。そして、成人を迎えた今、揺さぶられ続けてきた思春期から抜け出しつつあるのかもしれません。

今日FBにシェアした東田直樹さんのインタビューで最初の問いを読んだとき、真っ先に思い浮かんだのがリョウくんでした。リョウくんは聞いていないようで聞いている。そして、わかっている。リョウくんを1人の人間として尊重し、自己肯定感を高めてくれる環境が、H園にはきっとあるのでしょう。

柔道選手が自分の頬や胸のあたりを叩いて気合を入れる感じの「よっしゃ!」という掛け声。かっこよかった!


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emksan at 20:01│ 障碍&幼児