2017年09月08日

フォルテピアノ第一人者小倉貴久子さんへのインタビュー(1)

9月20日にフォルテピアノ第一人者の小倉貴久子さんがMOOK本「フォルテピアノから知る古典派ピアノ曲の奏法」を出版されます。小倉さんからご快諾いただき、以前私がインタビューさせていただいた記事の抜粋をご紹介していくことにしました♪  
  



【小倉貴久子さんへのインタビュー】
ムジカノーヴァ2014年6月号より インタビュアー中嶋恵美子


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―― 小倉さんのCD『輪舞』に入っている《トルコ行進曲》は、冒頭が「シラーソラド」と短前打音で始まり、中間に来て私たちの聴き慣れた長前打音「シラソラド」が出てきます。おそらく読者の誰も聴いたことのない《トルコ行進曲》なのではないかと。なぜ、冒頭を短前打音で弾かれたのですか?

 モーツァルトは短前打音と長前打音を書き分けていない人なんですね。長前打音は、その記された音価で演奏するのが決まりですけど、モーツァルトは比較的そのあたりをラフに書いていて、繰り返しのときには短前打音で弾いてみたり、ということがあったようです。しかも、長前打音で弾くとはいっても、当時はノート・イネガル(不均等奏法)という重要な演奏スタイルがあって、長前打音で「シラソラド」と弾く場合でも、完全に均一の音価で弾くことはありませんでした。レオポルト・モーツァルトが和音外の音は小さな音符で書く、という決まりを書いていますが、それはその他の音とは違う形で弾く、つまり、そこに何かしらのメッセージがあるということになるんですね。
 「シラソラ」と均一に弾くのも素敵ですけど、シンバルを「ジャ〜ン!ジャ〜ン!」と鳴り響かせて行進するトルコの軍楽隊の模倣とは、ちょっと違うような気がしたんです。



このインタビューで話題にしているCDです。




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emksan at 10:17│ 音楽/本・CD | ピアノ/練習&勉強