2016年05月24日

幼児期のうちに拍子感を

FBに投稿したものの、
これはブログに投稿すべきだったかなと、
こちらにコピーすることにしました。


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『知っておきたい幼児の特性』(音楽之友社)より 




 ―― 私は導入期の段階から、毎回の楽曲で「拍子打ちと歌詞で歌う」「拍子打ちとドレミで歌う」を徹底させています。弾くことよりこちらの方がずっと大切だと親御さんに説明をし、練習時間がとれないときは、弾くよりも拍子打ちと歌を優先していただくようお願いしています。 ―― 


私は子どもの頃、聴いただけでは
その曲の拍子がわからなかった記憶があります。
もちろん3拍子系なのか2拍子系なのかくらいはわかるのですが、
2拍子と4拍子の違い、3拍子と6拍子の違いを
聴き分けることができなかったのです。

この本に書いたノリの違いを体感できていれば、
演奏にもよるでしょうけれど、
演奏されている楽曲がどういうノリで演奏されているのかを
聴きとることができますし、
自分が演奏する際も意識的にノリを生み出すことができます。 

この本で「どんぐりころころ」を例に挙げたように、
楽曲のキャラクターと拍子って、
切っても切り離せない関係にあるんですよね。

導入期の教材には曲名のある曲が多いですが、
漠然とイメージするだけでは
その楽曲のキャラクターに応じた演奏にはなりにくいものです。
ところが、拍子打ちをしながら歌ってみると、
イメージとその音楽に繋がりが芽生え、
生き生きと表現できるようになるんですよね。

論理的思考が未熟で感覚が優れている幼児期のうちに、
表現を伴った拍子を”体感”しておくこと
(論理的に理解することではなく”体感”)が、
何年後かの瑞々しい演奏に繋がると信じています。

なによりバロック期の拍子と
ロマン派の拍子に私は体感の違いを感じますし、
同じ3拍子でもワルツとマズルカではノリが異なり、
これらは基本の拍子を体感できていなければ、
違いを体感することなどできませんよね。


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emksan at 13:39│TrackBack(0) 本の出版 | ピアノ/レッスン

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