2014年09月12日

演奏に生かすソルフェージュ(楽曲の中で)

ピアノの練習というのは、
テクニックが難しくなればなるほど、
そちらに神経が集中してしまい、
音楽への憧憬がなくなってしまいがち。
そんなとき楽曲内でソルフェージュをすると、
生徒さんの心に感動が生まれます。

この曲ってこんなに素敵な曲だったの?!
こんなに面白い曲だったの?!

その音楽的な感動は、
実はテクニックに直結しているもので、
いくら教えても身につかなかったことが、
あっという間にその場でできるようになったりするものです。
弾けなかったのはテクニック的問題があったからではなく、
そこに呼吸やフレージング、
リズムや拍感というノリがなかったから。

楽譜からそれらを読みとり、
音楽に変換する術を持たない生徒さんには、
楽曲内でソルフェージュ的なアプローチをすることが、
とても大切だと感じています。
この蓄積が、将来の応用に繋がるのですから。

それに、こういうレッスンって本当に楽しい!
生徒さんより私の方が楽しんでいるかも。(笑)
でもね、私が楽しければ、それが生徒さんに伝わって、
生徒さんにも音楽の醍醐味、楽しさが伝わるものなんですよね。
こうして生徒さんと一緒に歌い、一緒にリズム打ちし、
一緒に音楽を体感する楽しさを共感できるという幸せ。
私はこういうレッスンが大好きです。

次の写真は、
チェルニー30番の第4番。

s-DSCF0001


この曲をレッスンするとき、
16分音符通り練習する前に、
まずはハーモニーだけを抽出してもらいます。


s-チェルニー30番第4番
※レッスンでは上記のような楽譜は使用していません。
元の楽譜からハーモニーを読み取る力を養うことが大切なので、
元の楽譜を使用して、上記のように弾いてもらうようにしています。



まずは私が弾いてあげ、
生徒さんには4分音符の保続音を歌ってもらいます。
次の映像は、上の楽譜を演奏したものですが、
ハーモニーのまとまりごとに、
手首が呼吸をしています。
(ペダルも一瞬の切れ目を入れています)

ひとつひとつのハーモニーを独立させて弾くのではなく、
ハーモニーの方向性を感じながら、
ハーモニーの中でフレージングを感じていきます。
そこにはゼクエンツによる高ぶりや
リズムの変化があるんですよね。





ハーモニーを感じながら生徒さんと一緒に歌うのは、
本当に気持ちがいい!

ハーモニーの変化に気づいてもらったら、
今度は生徒さんに弾きながら、
4分音符の保続音を歌ってもらいます。
私はバスのメロディを歌います。

この楽曲は他の曲に比べて、
さほどテクニック的には難しくない曲です。
保持音に慣れていて、
ある程度指が動く子であれば、
難なく弾ける曲。
重要なのはハーモニーという音楽性なんですよね。
これさえしっかりしていれば、
あとはあまり教えなくても、
いい演奏になっていくと感じています。


次の曲は、カバレフスキーのロンド・トッカータ。
途中で「ラの音楽」が出てきます。
私はこのラの持続がもたらす緊張感が大好き。
民族ダンス的な感じもたまりません。

生徒さんにはまず、
メロディとラの刻みを歌とリズム打ちでやってもらいます。
このラは、リズムもいいんですよね。
生徒さんと一緒にやるときは、
めちゃくちゃ楽しんでやっているのですが、
次の動画はブログ用に録画したものなので、
淡々とした感じになってしまいました。(笑)





一緒にリズム打ちをしながら歌ったり、
私が弾いているのに合わせて、
生徒さんには歌いながらリズム打ちしてもらったりします。

次に、私が弾く演奏に合わせて、
「ラ」だけを歌ってもらいます。
これをすると、ラをものすごく感じとることができます。
ラがもたらす緊張を感じることができるんですよね。





最後に、メロディを歌いながらラだけを弾きます。
このとき親指の使い方にも注意。
モコモコとした音しか出ていないときは、
親指が使えていないということなので。
親指の付け根がどこにあるのかを認識してもらい、
手首で弾くのではなく、
親指そのものを動かし、
シュッと親指を動かすことで、
歯切れの良い音色が出ることを確認してもらいます。





こういうレッスンって、
あまりにも楽しくて、いつまででもやっていたくなります。(笑)

何故ソルフェージュがあるのか?
ソルフェージュを演奏に生かすってどういうことなのか?
ソルフェージュ教材に頼っているだけでは、
その意味合いは見えてこないのかもしれません。

ピアノの楽曲で、
いかにソルフェージュ的なアプローチができるのか?
それを見出すことで、
改めて演奏におけるソルフェージュの役割を、
再認識できるのではないでしょうか。


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emksan at 14:25│TrackBack(0) ピアノ/レッスン 

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