2014年07月20日

あの頃聴いた曲

今でこそクラシックばかりを話題にしていますが、
この私がクラシックを聴くようになったのは、
大学を卒業してからだと言ったら、
ブログを読んでくださっている方々は、
驚かれるかもしれません。(笑)

ピアノ指導者なりたての頃、
「何も聴いてない!何も知らない!」ということに気づきました。
クラシックを聴き始めたきっかけは、
義務感だったのです。
自分を育むためにはもっと聴かなきゃと、
かなり焦った気持ちで聴き始めました。

小さい頃からピアノが大嫌いになるほど練習して、
そのくせ全然聴いていなかった私。
子どもの頃は、先生から与えられた課題だけをこなし、
自分が弾く曲すら聴いていませんでした。

さすがに大学時代は、
自分が弾く作曲家の曲くらいは聴くようにしていましたが、
それも楽しみではなく義務。
いい演奏だなぁ・・・とか、思うには思うんですよ。
でも、それ以上でもそれ以下でもなく、
夢中にはなりませんでした。
あくまでも練習中の曲の
参考程度でしかなかったのです。

先日ふと、昔聴いていたような曲を
好んで聴かなくなったなぁと思いました。
気付けば、聴いている曲はクラシックばかり。

ピアノが苦痛でしかなく、
「ピアノをやめる!」とボイコットした中学時代。
映画『スタンド・バイ・ミー』の影響で、
60年代アメリカンポップスのカセットBOXを購入し、
よく聴いていました。

中学時代聴いていた音楽は、
このほかに、オフコース、安全地帯、久保田利伸。
吹奏楽部でパーカッションをしていたので、
T-SQUAREやカシオペアのバンド譜を買ったり、
耳コピーをしたりして、
よくドラムを叩いていました。

高校時代はバンドを組み、ドラムを担当。
高校3年のとき、高校にいる意味が見出せず中退。
大検を受け、大学を受験するまでの数年間は、
インド料理店でバイトをしたのがきっかけで、
エスニックな雰囲気に惹かれました。
知り合いにタブラを叩かせてもらったり、
ワールド・ミュジックをよく聴くようになりました。
サンバ、ボサノバ、レゲエetc.
あの頃の私に合っていたのだろうと思います。

その後、今の主人の影響でジャズ。
主人が聴いていたのはビックバンドだったので、
それ一辺倒でしたが、
私にとっては新鮮な世界でした。
この時期、ミニマルミュージックの存在を教えてくれたのも主人。

大学に入ってからは、
友人の影響で、ドリカムにはまりました。
生まれて初めてカラオケを経験したのも大学時代。
それまではカラオケで歌える曲なんてなかったですし、
カラオケには全く興味を持っていませんでした。
友人が歌っているのを見て、
歌えたら楽しそうと思うようになり、
ドリカムを歌うようになりました。

「クラシック」の「ク」の字すら出てこない、私の音楽歴。
私にとってクラシックは弾くためのもので、
聴くための音楽ではなかったのかもしれません。

クラシックっていいなと思うきっかけになった曲は、
フォーレのレクイエムでした。
大学を卒業して仙台へ帰り、
某音楽教室でピアノを教え始めた頃のこと。
フォーレのノクターンを弾いたときに購入したCDでしたが、
久々に聴いたら、はまりました。

このCDはいつも車の中にあり、
ドライブをしながら聴いていました。
仙台は緑が多く、こういう曲が似合う。
この頃から1人でいるときは、
こういう静かな曲を聴くことが多くなりました。

結婚し、東京でピアノを教え始めた頃、
CDではなく、生の演奏を聴かなければと思うようになりました。
せめて月に1回はコンサートへ行こう。
義務として自分に課したコンサート通い。
最初は、どういうコンサートがよいのかわからなくて、
手当たりしだい行きましたが、
そのうち「感動できそう」という演奏会がわかるようになり、
選んで行くようになりました。

コンサートでの感動体験が、
義務から私を救ってくれました。
心が震えるという悦びを知ったからです。
また、ピアノ音楽だけでは勉強にならない、
もっといろんな音楽を聴かなければと、
ピアノ以外のコンサートに、
足を多く運んだのも功を奏しました。

その後、ピアノの歴史を勉強しているうちに、
古楽に出会いました。
バロックダンスを観る愉しさ、
古楽を聴く愉しさに芽生えました。
そこに「学び」という義務は一切ありませんでした。

古楽が趣味になったことで、
音楽史が義務から趣味に生まれ変わりました。
そこにはタイムトリップできる楽しさがありました。
どんな服を着ていたんだろう?
どんな食べ物を食べていたんだろう?
どんな乗り物に乗っていたんだろう?
どんな生活習慣があったんだろう?
どんな化粧をしていたんだろう?
生活の中にどんな音があり、
どんなにおいがあり、
どんな明かりがあったのだろう?

そんな興味から、
HPに「ピアノ史メモ年表」を作成することにしました。
文学、美術、科学の歴史がピアノ音楽史と一体となった、
一目でわかる年表が欲しくて。
ないなら自分で作るしかないと作り始めました。
結局自分が好きな時代に留まっており、
そこから先へ進めていないのですが。(笑)

あんなに遠かったクラシック音楽が、
今はこんなに近い。
一口にクラシックといっても、
好んで聴く曲にはかなりの偏りがありますが、
義務ではなく、好んで聴けるようになった自分が、
嬉しくもあります。

あんなに嫌いで、
苦しいだけだったピアノの練習も、
いつの間にか心地良いものになっているのだから、
人生わからないものですね。


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emksan at 01:17│TrackBack(0) 音楽/その他 

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