2014年07月17日

発達障碍児レッスン相談 (4)

〜 発達障碍児レッスン相談 (4) 〜


<相談者>


広汎性発達障碍小学2年生の生徒さんのことです。始めて指導させていただくため、どのように進めて良いのか、いろいろとご相談させていただきたいのですが、お願いできますでしょうか。お忙しいと思いますが、よろしくお願いいたします。

ご両親がおっしゃるには、「娘の困っている部分としては空気が読めない、団体行動ができないことが一番の悩みです。物事を教える前に、目に見える目標を示すとそこまで頑張ろうとします。できないことも多々ありますが…。」とのことです。 レッスンでは、バスティン ピアノパーティAを使用しているのですが、ご両親からお話があり「基礎より弾かせてください」とのご希望でした。パーティAで、弾かせるを中心にまずはレッスンをしていこうかと思うのですが、どのように考えられますか?


<中嶋>

バスティンは情報量が多いので、混乱させてしまう可能性が高い気がします。絵の情報が色だったり形だったり、見た目にはとても面白いのですが、どこに焦点を定めたら理解できるのか、という「焦点を定める」には、情報量が多いと感じています。見た目の単純な教材の方が、理解しやすいのではと思うのですが、実際にその教材を使ってレッスンしたことがないので、アプローチ次第なのかもしれませんね。

また、生徒さんの個性を見極めて、それに応じながら基礎を学んでいってもらうということになるかと思うのですが、その子の個性を見極めるのに、多分数カ月はかかるのではと思います。それまでは、どういう教材がいいのか、どういうアプローチが効果的なのか、あれこれ試しながらという期間になるのではと。 最初の数カ月、そういう期間になるということを、ご両親にご理解いただくことが大切ではと思います。レッスン開始当初、その子をよく知らない段階で「こういうアプローチで、こうやってレッスンしていこう」と型を決めてしまうと、上手くいかないことの方が多く出てきてしまうからです。最初はどうやってレッスンしようと、決めてかからない方が上手くいくんですよね。その時々に応じてレッスンできるよう、柔軟な幅を持たせてレッスンしていくうちに、その子の個性に応じたレッスンが見えてくるようになるのではと思います。

ご両親がお話してくださっている、「物事を教える前に、目に見える目標を示す」というのは、長期的な目標というのではなく、「自分が何を学んでいるのか?」ということを理解してもらうということと思います。 例えば、いきなり「ド」と教えても、目に見える目標が理解できていないので、「一体ドってなんなの?」と拒否されてしまう可能性が高いということなんです。紙に「ドレミファソラシド」と書いて見せる、同時に鍵盤図にドレミファソラシドと書いたものを見せる、次に鍵盤を弾きながら、「ドレミファソラシド」と一度全体像を見せる、そういった「目標」を見せた上で、「ドを鍵盤から探す」「ミを鍵盤から探す」といった鍵盤把握のアプローチや、「ドレミレド、レミファミレ」といった音の並びを反射に繋げるアプローチをするということです。

「目に見える」というのは文字通り、視覚的アプローチの必要性も含まれているのではと思います。声で説明しても、声を意味のある言葉として理解するのが苦手な場合が多いからです。文字にすることで、声では理解してくれなかったことを理解してくれることが多いんですよね。これは音量についても言えることで、大きい音、小さい音などという概念も、耳だけでは理解できず、図で示すことで理解してくれる場合があります。 知的障碍を伴っていなくても、理解する方法論(理解に至る経緯)が定型発達の子とはずいぶん違うので、ひとつのことを理解してもらうのに、あらゆる角度からのアプローチが必要になるのではと思います。応用というのが苦手なので、ひとつのことを理解するのに、何個もの例を経験してもらう必要があるんです。

その生徒さんが、どういう個性を持った子なのか、先生もまだ接して間もないのか、まだ接していないのかで、私にしても先生にも生徒さんの情報量がかなり少ないですよね。なので、具体的にこういうアプローチがよい、というものを示すことが、現段階ではできないので、まずはどういう子なのか、という情報を集めていくことが先決ではと思います。 こういう声かけをしたらこういう反応が返ってきた、こういうアプローチをしたらこういう反応が返ってきた。レッスン中の様子はこんな感じで、お家での過ごし方はこんな感じ、ご両親はこういう考え方の方々でこんな風に子どもに接していて・・・といった情報が増えてきたら、また改めてお教えいただけますか?そのときには、もう少し具体的な例を挙げて、その生徒さんに応じたアドバイスができるのでは〜と思います♪(*^_^*)

小学2年生とのことで、ある程度落ち着いてレッスンができる可能性も高いのではと思います。なので、もしかしたら「空気が読めない」などといった、一見我儘に見えるような行動や言動に対して、理解を示すだけでレッスンが上手くいく可能性も大と思いますよ。


<相談者>

ご丁寧にありがとうございます。レッスンに通われて2ヶ月ほどです。落ち着いてレッスンは受けてくれています。どれくらいの理解ができるのか、まだつかめていません。お母様は、いつもは同席されませんが、このお話をされるために昨日は同席いただきました。レッスン中、とっても怖いお顔でお子さんを見ていらっしゃいました。ちょっと 引いてしまうくらいです。右、左 別々の動きが脳に良いから ピアノを と思っていらっしゃるようです。

先生のアップされている記事、またご本を参考に色々まずは探ってみようと思います。本当は、発達障碍のお子さんをたくさん見ていらっしゃる先生にお願いした方が良いのかも、と思ったのですが。せっかくのご縁だと思い、また、ご両親も、他をという選択もある中、私にお預けいただき、できる限り努力して指導していきたいと思っています。中嶋先生に今後も色々とお伺いするかと思います。ご報告もさせていただきながら、ご指導いただければと思います。厚かましいお願いで申し訳ございません。よろしくお願いします。

一旦、バスティンをおいて、音の認識、鍵盤、楽譜、どこまで理解できるのか探ってみようと思います。


<中嶋>

お母さまの心の余裕は、生徒さんが中学、高校と進むごとに出てくるのではと思いますが、しばらくの間は仕方ないかもしれませんね。お母さまに心の余裕が出てくるまでは、生徒さんと2人でレッスンを築いていく、という気持ちの切り替えも、もしかしたら必要になるかもしれません。

 「音の認識」「鍵盤」「楽譜」の理解を探ってみるというのは、とってもよいと思います♪ この探りで現状を知ることができれば、おのずとアプローチ方法が見えてくると思うので。(*^_^*)

お気兼ねなく、いつでもお気軽にご相談くださいね♪ 私で力になれることがあれば〜と思います。生徒さんが先生に心を開いてくれ、レッスン室が居心地良いものとなっていったらよいですね!そうなることで、レッスンがとてもスムーズに進んでいくようになるのではと思います♪





【相談者募集】

・相談者は匿名記載とします
・発達障碍児かわからないという子の相談も可です
・FBメッセージでやりとりできる方の募集となります

やりとりはFBメッセージとさせていただき、メールでのやりとりは不可とさせてください。メールチェックが2,3日おきになっているということが理由です。 (頻繁に使用しているパソコンではメールチェックができないので・・・。)

みなさんが抱える悩みは、発達障碍児、もしくは発達障碍児かもしれないという生徒さんを抱える、多くの先生方と共通した悩みと思います。悩みやアドバイスを多くの方と共有していくことで、これらのアプローチを誰もが知るようになり、知らない人も知りたいと思ったとき、気軽に当たり前に手に入る情報になったならと願っています。

相談には勇気がいる場合もあるのではと思いますが、ブログでは匿名記載となります。私が「あの相談は誰それからのものだよ」と、第三者に語るということも決してありません。どうぞお気軽にメッセージをください。

私のFBページ
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emksan at 14:25│TrackBack(0) 発達障碍児レッスン相談 

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