2014年07月13日

生徒さんの成長

このブログ右サイドバーにレッスン動画をご紹介している、
軽度知的障碍21歳、なっちゃん。

昨日レッスン室に入るなり、
「たかしくん(主人)に”なごり雪”を聴かせてあげる!」と言い出しました。
この曲は、もう何年も前に弾いた曲で、
すでに忘れているはず。
ところが、この2週間なっちゃんに突然イルカブームが訪れ、
家で一人で思い出し作業をしていたようなのです。

私の手助けなしで、
一体どこまで思い出して弾けるようになってるのかな?と思いつつ、
「聴かせてあげて〜♪」と弾いてもらうことになりました。

驚いたことに、ちゃんと思い出して最後までスラスラ弾けていました。
なっちゃんらしい純粋でクリアな響き。
「なっちゃんすごいね〜!よく一人で思い出せたね!!!」
もうずいぶん前に弾いた曲。
色音符の楽譜を見ながら、一生懸命練習したのでしょう。
誰の手助けもなく、
たった一人でここまで思い出せたという成長に感動してしまいました。


※この日の夜知ったのですが、
先週主人と遊んだときに、
主人の方から「なっちゃんの”なごり雪”が聴きたい」と
リクエストしたそうです。
なっちゃんは主人のリクエストに応えるため、
1週間一生懸命思い出しの練習をしてきてくれたのでした。



なっちゃんは双子で重度知的障碍の
げんちゃんが来る前にやってきて、
げんちゃんのレッスンの間、主人と2階で遊びます。
「げんちゃんが来たら、げんちゃんにも聴かせてあげる!」
双子のげんちゃんは、なっちゃんの演奏が大好き。

なっちゃんが弾き始めると、
体を左右に揺らし、曲に合わせて鼻歌を歌い始めました。
曲が終わった後の表情は、満面の笑み!なんとも満足げ。
「ねぇねぇ、げんちゃん喜んでた?聴いてた?鼻歌歌ってた?体揺らしてた?」
なっちゃんは、演奏中のげんちゃんの様子が気になって仕方ありません。
「うんうん。すごく体を揺らして嬉しそうだったよ!」
「鼻歌も歌ってたよ〜!」なっちゃんもとっても嬉しそう。

なっちゃんは先週から一人でレッスンに来ています。
いつも一緒に来てくれていた外出支援のヘルパーさんは、
お迎えにだけ来てくれます。
その後、夜までいろんなところに連れて行ってくれるのです。
 大抵はこの子が大好きなカラオケに行っています。
 昨日は羽田へ行き、その後蒲田でオムライスを食べたそう♪


 レッスンを終えた頃、ヘルパーのお姉さんがやってきました。
「ヘルパーさんにも、”なごり雪”を聴かせてあげる!」となっちゃん。
なっちゃんは昨日、3度もこの曲を弾きました。
みんなに聴かせたくてたまらなかったんですね。
こうして一生懸命練習して弾けるようになった曲を、
たくさんの人に聴いてもらい、
たくさんの人に認めてもらう喜びを知っているなっちゃんを見て、
なんだかとても嬉しくなりました。

その上、普段こんな風にある1曲のブームがやってくると、
今練習中の曲に全く手がつかなくなるなっちゃん。
今回は、今練習中の曲もバッチリ練習してくれていたので、
驚いてしまいました。
私はなっちゃんに”なごり雪”ブームが訪れているのを
メールのやりとりで知っていたので、
今週は今練習中の曲はあちこち忘れているだろうなぁと、
覚悟していたのです。

「なっちゃんすごいね!”なごり雪”を練習しながら、
”はにゅうの宿”も、この難しかったところがスムーズにきれいになってる〜!!!」

「うん。今ね、仕事を終えて帰ってくるとね、
時間がたっぷりあるからピアノを弾くの。
何もすることがないし、ピアノを弾きたい衝動にかられちゃうんだよね〜」

なっちゃんから”衝動”なんて難しい言葉が出てくると、
かわいくて笑っちゃいそうになる私ですが、まさに”衝動”って感じ。
今は、時間があるとピアノが弾きたくてたまらなくなり、
どうにも止まらない!という状況なのでしょう。
なっちゃんは、マニアックなところがあって、
ひとつのことにはまりだすと、そこから抜け出すことができなくなります。
今、そこにピアノがあるんですね。

ここ何年か弾いてきた曲は、どれもなっちゃんが大好きな曲ばかり。
昔弾けた曲を掘り起こして、また弾きたい。
そういう衝動にかられているようです。
今週は”赤いスイートピー“の掘り起こし週間になるのかな?

ピアノを教えてきてよかったな、と思う瞬間。
最近、10数年前に出会った発達障碍の子たちがみんな大きくなって、
こういう瞬間に出会うことが多くなりました。
この子たちと出会えたことで、
素敵な10数年を歩んでこられたんだなぁとしみじみ。
悪くない人生と思ふ♪

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emksan at 10:26│TrackBack(0) 障碍&幼児 | ピアノ/レッスン

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