2014年05月20日

オントモ・ヴィレッジ動画の解説(6月号)

ムジカノーヴァ6月号で、
フォルテピアノ奏者小倉貴久子さんへ
インタビューさせていただいた際の様子が
動画配信されています。

小倉さんのご自宅はまるで博物館!
とても貴重な動画と思ったので、
こちらで解説をと思います。

http://www.ontomovillage.jp/cottage/musicanova/movie/5990


【音域による音色の違い】

最初に出てくる楽器、
私がド〜ミ〜ソ〜と音色を確かめている楽器は、
1795年製ヴァルターの復元楽器です。
ここで、低音域ドミソ〜中音域ドミソ〜と弾いています。
動画でも音域による音色の違いが、
明らかにおわかりいただけるのではと思います。

当時の楽器は、低音域、中音域、高音域が、
まるで違う楽器のように音色が違うんですね。
私はここまで違うとは思いもよらず、
本当に驚かされました。

この音色の違いを体感してから、
ソナチネ・アルバムなどを見ると、
そっか、そういうことか〜!と思わされます。
作曲家はこの音域の音色の違いを
生かすための作品を作っていたんですね。


【膝レバー】

ほんの一瞬ですが、
ヴァルターを弾く、
私の膝のあたりの動画が出てきます。
文字で「膝レバー」と解説が出ていますが、
これは、前述ヴァルターの膝レバーです。
当時は、このようにペダルと同じ機能が、
膝のところにあったんですよね。

実際にこの楽器に座って、
膝レバーを使ってみての感想は、
なんて楽器が身近なんだろう!ということでした。
鍵盤もモダンピアノより少ないですし、
膝を膝レバーに当てようと思うと、
かなりピアノと近づく形になるんですよね。

まるでピアノを抱きかかえているかのような感じ。
古楽器にヴィオラ・ダ・ガンバという、
抱えて演奏する弦楽器があるのですが、
その楽器を抱えたときと同じような感覚があり、
感動を覚えました。


【プレイエルの第2響板】

これはとても貴重。
こちらもプレイエルのオリジナルです。
小倉さんが最近手に入れた楽器とのことで、
小倉さんのご著書↓にも載っていない楽器なのですヨ。


私は第2響板という存在を、
この日初めて知りました。
動画内で第2響板の効果について、
小倉さんがお話くださっています。


【ナネッテ・シュトライヒャーの息子のオリジナル楽器】

これもオリジナル。
博物館に置いてあってもおかしくない楽器が、
見事に調整され、
資料として見るだけの楽器ではなく、
コンサートで弾くための楽器になっているというのは、
とてもとても貴重で、まるで夢のようでした。
しかも、すばらしい音色だったのですよ。

このすばらしい音色が、
動画だけでは伝わらないのが辛いところ。
是非小倉さんの演奏会をチェックしていただいて、
この楽器を使用するコンサートを逃さず、
聴きに行ってみてくださいね。

私は小倉さんのこの演奏で、
泣いてしまいました。
あまりに美しい響きのシャワーが、
私に降り注いできたので。

というのも、
その前に弾かせてもらったんです。
もちろんそれだけでも、
なんて美しい響きなんだろうと、
この楽器に感動していたんですよ。

ところが、その後小倉さんが弾いてくださったとき、
私とはまるで違う響きが、
この楽器から放出したんです。
まさに、放出という感じ。
全身がまばゆい光のハーモニーに包まれました。
それはもう、言葉にできない衝撃で、
ずっとこの響きを浴びていたい、
そう願わずにはいられないような響き。

この響きのシャワーを、
動画でお伝えできないのが残念。
響きの広がりというものは、
その場にいないと体感できないものですよね。
でも、音色の美しさは、
動画でも感じていただけるのではと思います♪


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emksan at 11:31│TrackBack(0) ピアノ/知識 

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