2013年11月10日

聴覚と視覚、同時アプローチの効用

近々公開する予定の第2回ネットでセミナーでは、
自閉症スペクトラムの、
「音声で言葉の意味を認識するのが苦手」
という特徴について述べてます。

今回編集作業をしていて、
これって、私たちにも言えることなんだなぁと、
思うようになりました。
世の中に「テロップ」なるものが、
こんなにも氾濫しているのは、
つまるところココなのだろうと。

「音声を意味のある言葉に変換する」というのは、
障碍のあるなしに関わらず誰にとっても、
ある程度集中力を要することなのだろうと思ったのです。
言葉が耳を素通りすることってよくありますよね。
テロップというのは、
その素通りを食い止めてくれていたんですね。

これは視覚の場合も同じかもしれません。
視覚だけで意味のある言葉に変換するというのは、
やはり、ある程度集中力を要することなのでしょう。
読書に集中できないときは、
目が文字を追うだけで、
意味が頭に入っていかないですから。

テロップというのは、
視覚、聴覚、両方で意味を認識できるからこそ、
容易に意味が頭の中に入ってくるのかもしれません。

今回編集していて感じたのは、
テロップを作成する際、
音声と視覚を一致させる必要があるということでした。
テロップは短くなきゃいけないので、
言い回しを変えてテロップにしてみたりしたんです。
でも、そうすると逆にわけがわからなくなるんですね。
意味がまったく頭に入ってこなくなるんです。

語尾を変えたとしても、
言い回しや単語の順番を変えてはいけないんですね。

私たちは音読という
聴覚の助けを借りることで、
意味の認識の素通りを避けることができます。
逆に、テロップを読むという
視覚の助けを借りることで、
意味の認識の素通りを避けることもできるんですね。

これって、自閉症スペクトラムの子に限らず、
定型発達の子へのレッスンにも使えることなんですよね〜。
生徒さんって、意外と私の言葉を素通りしているもので。(笑)

「今、先生なんて言った?」

と聞くと、小学高学年の子でも答えられないときがあります。
そっぽを向いて、集中していないわけではないんですよ。
ちゃんと真面目に聞いて、集中しているにも関わらず、
私の言葉を「意味のある言葉」として
変換できていないことがあるんです。

そのため、私は重要と思われることは、
生徒さんに書いてもらい、読んでもらうようにしています。
書いて読むことで、私の言葉を素通りさせず、
「意味のある言葉」に変換してもらうのです。

例えば、

・指先を感じる
・指だけを動かす
・肩を上げない

といった具合です。

言ったら言いっぱなしではなく、
生徒さんがこちらの発した言葉を、
「意味のある言葉」に変換できているのかどうか、
チェックを怠らないようにしていないと、
「え?あんなに説明したのに?」なんてことが起きてしまいます。


あきらめないで! ピアノ・レッスン
~発達障害児に学ぶ効果的レッスンアプローチ~ [単行本]

(ヤマハミュージックメディア)


この本の第1章では、
「視覚に訴える」こと以外に、
「具体的に伝える」ことについても書いていますが、
これも障碍のあるなし関係なく、
誰もが理解しやすくなるコツなんですよね。

先日、第1回のネットでセミナーを見てくださった方から、
「わかりやすい」というお褒めの言葉をいただきました。
わかりやすく伝えるというのは、
私が自閉症スペクトラムの子に
鍛えられた部分のような気がしています。

どこまで噛み砕いて説明できるか?
どこまで具体的に伝えられるか?
私のレッスンは、
このことに挑戦し続けてきたレッスンと思います。

それにしても、新しいことに手をつけると、
いろんな発見があるものですね♪
テロップひとつで、こんな発見が得られるとは!


【予告】

〜 どんな子にも自在にレッスン 〜
 悩みを解消するための3つの視点

第2回 心の扉を開く

 
・生徒さんの個性を知る  
・ピアノを教える上で知っておきたい幼児の理解力


<第2回 キーワード>
   
・音声で言葉の意味を認識するのが苦手な子(自閉症スペクトラム)   
・時間にこだわる子(自閉症スペクトラム)       
・ぐずる子、我儘な発言が見られる子(定型発達児)    
・生徒さんと信頼関係を築く方法
・幼児は何故、左右反転させて文字を書き写すのか?    
・成長過程に合わせたアプローチ


【ネットでセミナー/動画】 第1回 その子自身を知ろう




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emksan at 00:35│TrackBack(0) ネットでセミナー | ピアノ/レッスン

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