2013年10月21日

ラジカセの恐怖

ラジカセって怖い。

ここ数年、BGMで聴くのは耳によくないと、
遠ざけてきていましたが、
最近、BGMも心地よいよなぁと、
納戸からラジカセを出してきて、
日常にBGMを復活させたところだったのです。

このところクララとブラームスの書簡集を読み始めたので、
聴かずにいたブラームスのCDを棚から取り出し、
BGMで聴くようになりました。
そこで気に入ったのが作品118の第2番。
♯ドシレ〜と印象的な呼びかけで始まるメロディ。
演奏はルプー。

何度も何度も繰り返し聴きました。
普段短調ばかりに惹かれる私が、
長調のこの曲に強く惹かれることに、
強い興味が湧きました。
何故この曲は長調にもかかわらず、
こんなにも切ないんだろう?

ラジカセで聴く♯ドシ〜は、
単旋律に聴こえていました。
こんなにも切なく聴こえるのは、
アウフタクトの♯ドシで始まり、
それに続くレのハーモニーがサブドミナントで、
この曲がサブドミナントから開始しているからなのか?

じゃぁ、アウフタクトの♯ドシは、
どう解釈したらよいのだろう?
そんな疑問を持ちました。

ところが!
注文していたこの曲の楽譜が届き、
眺めてみたところ、
冒頭アウフタクトの♯ドシには、
ちゃんとトニックのハーモニーが付いていたのです。
この曲はサブドミナントで開始していたのではなく、
トニックで始まっていたのです。

何故?
ルプーの解釈で単旋律の演奏になったのか、
違う楽譜が存在しているのか?
頭が混乱しました。

とにもかくにも、
とりあえずルプーの演奏を改めて聴いてみよう。
今回はラジカセではなく、
1階にあるちゃんとしたステレオで!

聴いて愕然としました。
ルプーはちゃんとトニックのハーモニーで、
楽譜通りに演奏していたのです。
ソプラノが際立っていますが、
ハーモニーがないわけではありません。

ああ怖い!なんて怖い!
ラジカセって怖い!!!!!

コンポやラジカセが信用できないということは、
この家に引越してきて、
きちんとしたステレオで聴くようになって、
実感していたはずでした。
でもまさか、ここまでとは・・・。

以前使用していたコンポについて、
『CDは信用ならず』というブログ記事を
書いたことがありましたが、
それは音色とか、響きの広がりとか、
音量の幅とかいう意味合いで書いたんですよね。

でも今回のラジカセは・・・
もう、恐怖でしかないですよね、
こんなことが起こるだなんて。

今回の教訓。
気に入った曲や演奏は、
改めてきちんと1階のステレオで聴くべし。


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emksan at 16:58│TrackBack(0) 音楽/本・CD 

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