2013年09月30日

広汎性発達障碍4歳児:多動が見られる子へのレッスン(4)個性に応じたアプローチが基本

 〜 広汎性発達障碍4歳児:多動が見られる子へのレッスン 〜

(1)個性を知る
(2)理解力を知る、(3)身体能力を知る 
(4)個性に応じたアプローチが基本
(5)3つの視点に応じたアプローチ具体例
(6)教材に頼らない楽曲アプローチ
(7)その後のこの子(FB投稿へのリンク)


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(4)個性に応じたアプローチが基本

ここまで個性・理解力・身体能力という3つの視点でこの子を観察してきました。レッスンが滞らないためのコツは、個性を無視しないことと、私は考えています。理解力・身体能力だけに応じたアプローチをしても、そのアプローチを生徒さんが受け入れてくれる可能性は低いということです。

特に発達障碍児においては顕著で、個性を無視してしまうと、イヤイヤ虫が出現してアプローチを拒否されたり、パニックになったり、多動の子は多動が激しくなったりします。理解力や身体能力からすると「できるはずなのに」と思ってしまいがちですが、そういう固定観念に捉われている限り、レッスンは前進しないのが発達障碍児。

特に知的障碍を伴っていない、もしくは軽度の知的障碍の子で、多動が見られ注意力が散漫な子に対しては、しつけの問題だと感じる人がいるようです。しかし、しつけでよくなるのであれば”障碍”とは言わないんですよね。イヤイヤ虫も、パニックも、多動も、いずれもその子の障碍の特徴であり、親御さんのしつけの問題ではないのです。

先日ある親御さんから、30分のレッスン後、30分説教されてしまったというお話を伺いました。説教によって、その子の衝動性・注意力散漫な多動性について訴えたところで、物事は好転しません。これは障碍を受け入れているようで、受け入れていないということ。これでは信頼関係を築き上げることができず、親御さんも先生ご自身も苦しい思いをするだけ。レッスンには信頼関係が必要不可欠と思います。

定型発達児の場合も、その子の理解力・身体能力であれば余裕で理解できる、挑戦できるはずなのに、頑として受け入れてもらえず、レッスンが前に進まなくなることがあるのではと思います。そのとき、生徒さんの心的状況、生徒さんがおかれている環境、生徒さんの精神年齢を考慮した上でアプローチすると、レッスンが前に進みやすくなるものですよね。

その子の理解力・身体能力に応じたアプローチを、いかにその子の個性に受け入れてもらえる形で提示するか。今回のテーマはそんなところにある気がします。


〜 この章の補足 〜

具体例を挙げる前の前置きといった感じですが、レッスンを停滞させず、前進させるためにはどうしても必要となる基本と思ったので、この章を加えることにしました。

セミナーにしても本にしても、私のレッスンアプローチが一番とは考えていません。大切なことは、指導に必要な視点を知ることで、自身でレッスンアプローチを編み出せるようになることと思います。指導の引き出しを自分で作るコツさえ掴めれば、不安はなくなるでしょうし、HowTo本も必要なくなることでしょう。

3つの視点、それら視点に応じたアプローチ方法の編み出し方。HowToに頼らないレッスンの実現が、本やセミナーにおける私のテーマです。生徒の個性は十人十色、先生の個性も十人十色。アプローチも十人十色。答えなんてないんですよね。



 次回は『3つの視点に応じたアプローチ具体例』 こちら


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emksan at 10:58│TrackBack(0) 障碍&幼児 | ピアノ/レッスン

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