2012年11月18日

ブルグミュラーによる拍子感のアプローチ(拍子感その3)

今日は幼児の世界から少し離れて、
ブルグミュラーによる拍子感のアプローチについて書こうと思います。
でもその前に、2拍子と4拍子の体感の違いについて、
お話しさせてください。

前日、前々日の記事でお話してきたように、
私は幼児の段階から拍子打ちというアプローチをしています。
そのため、私の生徒さんたちは頭で理解する前から、
体感で2拍子と4拍子の違いを知っています。
1拍目が強拍で、2拍目が弱拍で・・・などという言葉は知りませんが、
拍子を体感し、表現することはできるのです。

しかし、幼児の頃から体感していない人は、
2拍子と4拍子の違いを体感では理解できていません。
このような生徒さんに、
私は2拍子と4拍子の体感を比較してもらうことがあります。



実際に歌いながら拍子打ちをすると、
歴然とした違いを感じるのではと思います。
これは、3拍子と6拍子の違いにも応用することができます。
ある程度の楽曲を弾く生徒さんでも、
6拍子の1拍目と4拍目の違いを感じて演奏することができない場合があります。

このとき4拍目は1拍目より少し軽く、
2,3拍目や5,6拍目よりは重く・・・などと説明しても、
ぎこちない演奏になるだけですよね。
そんなとき私は、その楽曲を歌いながら6拍子の拍子打ちをしてもらいます。
次の動画はブルグミュラー『舟うた』を用いた、
3拍子と6拍子の体感による比較です。



次の動画はブルグミュラー『静かな小川』を用いて、
拍子感のある演奏と拍子感のない演奏(1拍子)を、
体感で比較したものです。
この曲はメロディの間に3連符が連なっているため、
メロディの横の流れを忘れ、
演奏が1拍子になりがちな曲ですよね。
そのため、私はこのようにメロディだけを抜き出して、
拍子打ちをしながら歌ってもらう、というアプローチを必ずしています。



次の動画はブルグミュラー『シュタイヤ地方のおどり』を用いて、
拍子感のある演奏と拍子感のない演奏(1拍子)を、
体感で比較したものです。



ところで私は、拍子感を強拍・弱拍といったように、
音の強弱で理解している人が多いように感じています。
1拍目は2拍目より強い、という理解です。
このように頭で拍子というものを理解している人は、
拍子の中でクレッシェンドをかけるということ、
拍子の中で左右それぞれの音のバランスを考えるということ、
拍子の中で小節線をまたぐ長いフレーズを歌うということに出会ったとき、
矛盾が生じるため混乱します。

例えば、先程の『静かな小川の流れ』のメロディは、
とても長いフレーズですよね。
これを強拍・弱拍という強弱に捉われてしまうと、

メロディと拍子

このようなデコボコした歌になってしまいます。
拍子を感じながら長いフレーズを滑らかに歌うには、
強い拍、弱い拍という固執を捨てる必要があるのではと思います。
拍子というものは「ノリ」という体感だからです。
この体感の中に長いフレーズの滑らかなメロディが乗り、
クレッシェンドやデクレッシェンド、リタルダンドがあるのです。

次の動画はブルグミュラー『こどものパーティ』を用いて、
拍子感のない1拍子のクレッシェンドと、
拍子感のあるクレッシェンドを比較したものです。
3拍目の私の拍子打ちの手が、
クレッシェンドのため1拍目より強くなっているのがわかるかと思います。
しかし、4拍子というノリは失っていません。



次の動画はブルグミュラー『アラベスク』を用いて、
拍子感のない1拍子のリタルダンドと、
拍子感のあるリタルダンドを比較したものです。
拍子感を失った生徒さんがこのような1拍子の感覚でリタルダンドをすると、
この動画の1拍子リタルダンドより、
ずっとぎこちなくヨタヨタしてしまうものです。

しかし、このような生徒さんも、
拍子打ちをしながら歌い、
拍子を感じてリタルダンドを体験することで、
自然なリタルダンドを身につけていってくれます。
様々な楽曲で”拍子を感じてリタルダンドをかける”
という経験していくことが大切なのではと思います。



クリックで応援してネ♪
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノへ  Twitter「つぶやく」ボタン


emksan at 09:00│TrackBack(0) ピアノ/レッスン | ピアノ/How to

トラックバックURL