2012年11月14日

幼児の世界 リズムにおける聴覚と視覚の対応

タイトルが少しわかりづらいですが・・・。
聴いたリズムパターンを、視覚的な空間に置き換えることが、
幼児にはとても難しい、ということです。

例えば、幼児に ウンタンタンウンタンタンというリズムを聴かせたとします。
このリズムを点描写すると、

  ・ ・   ・ ・

こんな感じになりますね。
ところが、4〜5歳児は、

  ・ ・       ・ ・ ・ ・

といった具合に、空間的な点に置き換えることができないのです。
ところが、小学1〜2年生になると、
これを空間に置き換えることができるようになっていきます。
(個人差があります)

楽譜は4分音符と8分音符の距離感が、
空間的にも聴いた感覚と同じような距離感で書かれているものですが、
その空間的な距離感を、聴覚に転移させることは、
幼児には難しいということなんですよね。

第一、4分音符を2分割するって、
空間的には理解できたとして、時間的にはどんな感覚のことをいうのか?
経験してみなければわからないことなのではと思います。

2分音符は4分音符2個分だとか、
4分音符をリンゴに見立てて、
それをパカッと割った左右に8分音符を書いたところで、
それを聴覚という時間的なものにどう置き換えたらよいのかがわからなければ、
生徒さんはちんぷんかんぷんなのではと思います。
まずは、リズムそのものを体感してみること。
その上で、その体感と視覚を一致させていくことが大切なのではないでしょうか。


これまで自己中心性に始まり、
自己中心化、図形の方位知覚、
時間的リズムパターンと空間的リズムパターンの対応と、
いくつかの側面から幼児の世界を覗いてきましたが、
ピアノをレッスンするのに、
幼児の世界について書かれた書籍をわざわざ購入し、
幼児の発達段階について詳細を勉強する必要はないと、私は思います。

大切なことは、
「発展途上にあるのだ」ということを理解した上で、
目の前にいる生徒さんを観察することだと思うからです。
発達段階という物差しを持って、
現在こういう発達段階にあるのだ、と分析する必要はないということです。

「どうして?」と感じることがあったとき、
それが発達途上の現象なのだと思えたら、
じゃぁ、その発達途上の目の前にいる生徒さんの現状に合ったアプローチは、
どういうアプローチなんだろう?と前向きに思考することができますよね。

すべての幼児が同じペースで発達していくわけではありません。
個人差があるものですし、
方位知覚については早いペースで発達していても、
自己中心化のペースはのんびりしていたり・・・と、
いろんなパターンがあるのではと思います。

発達障碍の子も同じです。
発達障碍の子においては、
それぞれの発達段階が、かなりアンバランスに発達していくということが
特徴と言えるかもしれません。
あぁ、この知覚についてはこのくらいの発達途上なのか、
こっちの知覚についてはこんな感じなのね、と素直に受け止めるということ。
この知覚がこれくらいの発達にあるんだったら、
こっちの知覚もこれくらい発達してないとおかしい!どうして?などと、
疑問に思うのはナンセンスなんですよね。
それがその子の個性だからです。

「どうして?」はレッスンを停滞させるだけ。
その子の個性を、そのまま受け止めてあげることが、
レッスンをスムーズに前へ進めていく第一歩と思います。


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emksan at 09:00│TrackBack(0) ピアノ/レッスン | 障碍&幼児

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