2012年11月03日

今後の中古電子ピアノ支援について

震災で電子ピアノやピアノを失ってしまった方々に、
楽器を支援させていただくようになって1年半ほど経ちます。
これまで、中古電子ピアノは購入年数をあまり気に留めず、
楽器提供くださる方の「動作確認」に頼って、
マッチングを進めてきましたが、
今後は購入10年以内のものに限らせていただくことにしました。

先日姉の家に泊まりました。
何年か振りに訪れた姉の家には、
14,5年前に購入した電子ピアノがあります。
すでにピアノをやめ、趣味で時々弾いている姪から
「これ弾いて!」とせがまれ、
その電子ピアノを弾いた私は、
あまりの状態の悪さに大変驚かされました。

たった10数年で、こんなにもひどい状態になるものなのか?!
電子ピアノの寿命の短さを実感させられました。
鳴らない鍵盤があるわけではありません。
しかし、タッチがバラバラ!発音のタイミングもバラバラ!
鍵盤はカクンカクンと動きます。
すでに楽器という体をなしていなかったのです。

しかし、姉の認識は違いました。
私が弾いたことで、あんなにひどい楽器だったのだと実感したという姉は、
それまではそれほどひどい楽器だとは思っていなかったのです。
このとき、ふと楽器支援のことがよぎりました。

楽器提供していただく方には、
必ず「動作確認」をしていただいています。
私の方で楽器提供者のご自宅へ1軒1軒まわり、
動作確認するのは不可能なので、
この点については楽器提供者の方にお任せしてきました。

中古楽器の支援は、
大きな楽器を分解して梱包しなければならないという、
大変な大変な作業が伴うため、
軽々しく支援すると申し出てくる方はいらっしゃいません。
みなさん心からの善意で梱包し配送してくださいます。

しかし、「動作確認」の基準は、
人によって大きく異なるのだと、
今回姉の家に行って実感させられました。
姉は十分使いものになる楽器と信じていました。
しかし、私からすれば、それはすでに楽器とは言えない状態だったのです。

この認識の差に、本当に驚きました。
姉にしてみたら、全ての鍵盤の音が鳴るのだから、という認識です。
また、私は電子ピアノがある程度の年数で、
あんなにもタッチがボロボロになるものとは知りませんでした。
認識の甘さを深く深く反省しています。

そこで、今後は中古電子ピアノのマッチングを、
購入して10年以内のものに限定させていただくことにしました。
一番間違いがないのは、
支援金により購入した電子ピアノを支援するということですが、
支援金一本に絞るかどうかまだ悩んでいるところです。
しばらくは様子を見ながら、
中古楽器のマッチングも進めていこうと考えています。

どうぞよろしくお願い申し上げます。


楽器支援の詳細はこちらをご覧ください。
http://musestown.livedoor.biz/archives/51947658.html


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emksan at 15:14│TrackBack(0) 東日本大震災支援 

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