2012年10月17日

14世紀の響き

久々に古楽を堪能しました。
今日聴いたCDはこれ。


Codex Reina
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 →残念ながら今は手に入りづらいようです。

14世紀頃の音楽です。
19曲中14曲は作者不詳ですが、
その中にアルス・ノヴァの代表的な作曲家、
ギヨーム・ド・マショーの曲が入っています。
こんな感じの曲です。↓


 


マショーは1300年頃-1377年の
フランス、ランス生まれの作曲家です。
フランス国王ジャン2世の妃や、
ノルマンティ公シャルル(のちにフランス王シャルル5世)など、
多くのパトロンに仕えたようです。

この時代の音楽は私にとり、
とても耳に心地よく、
不思議と郷愁すら感じます。
フレーズや旋法が、日本人の呼吸に合っているのかも。

古楽を聴くとき、響きを堪能しつつ、
その時代の香りを感じたくて、
自分で作ったピアノ史メモ年表を見ることがあります。

マショーは百年戦争を経験しているんですね!
ジャンヌ・ダルクの時代ですよ!!
まだダ・ヴィンチもラファエロもいない時代。
ルネサンス前、ゴシック建築時代の作曲家です。

文学のところを見ると、
ダンテが亡くなったばかりの頃で、
同時期に活躍したのはボッカチオ。
「神曲」は読んだけれど、「デカメロン」はまだ読んでないなぁと思ったり。

ちなみに、クラヴィコードが初めて書物にあらわれたのは1404年のこと。
マショーの時代は、まだチェンバロもクラヴィコードもなかったということですね。
でも、オルガンはありましたよ。
鍵盤はいまのような形ではなかったかもしれませんが・・・。

それまでレバーが盤上に整列していたものが、
ボタン状に変わり、それらが横に並ぶようになり、
ついに四角いボタン上で半音キーも見られるようになった時代。
そして、今のように5つの黒鍵が揃ったばかりの時代。
(それまではシの♭しかなかったりと、徐々に黒鍵が増えていったようです)

いろいろ書いてきましたが、
この時代の香りを感じるには、
これらの情報だけでは足りないですね。
私の好きな本に、
古城事典という子ども向けの本があります。


古城事典 (「知」のビジュアル百科)
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ちょうどこの時代のお城の作りや
食卓の様子、娯楽や女性と子どもの様子が書かれていて、
当時の香りを感じるのに役立つ本です。
こういう映像を思い浮かべながら、その時代の楽曲を聴く・・・。
こんな風にタイムトリップする楽しみが古楽にはあります。

それにしても、
今日Amazonで本購入したばかりなんですよね・・・。
デカメロン気になるぢゃん。(^_^;)
いつか読んでみよふ。


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emksan at 16:07│TrackBack(0) 音楽/本・CD 

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