2012年05月23日
mixi「発達障害とピアノ」のコミュニティ〜レッスン報告トピック〜
mixiの「発達障害とピアノ」というコミュニティ。
2010年12月に開設し、現在167名のメンバーが登録しています。
非公開制のピアノ指導者限定コミュニティなので、
気兼ねなく悩みを打ち明け合える環境です。
また、ハンドル名ではなく実名でのやりとりになるので、
ネットにありがちな場が荒れるということもありません。
・未就学児の生徒さん。
レッスン計画を立ててレッスンに臨むものの、
レッスンに集中してもらえない。
(自閉症児とダウン症児)
・発語がなくていつもニコニコ顔の、人懐っこい生徒さん。
ピアノのハンマーを確認するのが大好きで、
レッスン中もしょっちゅうピアノを覗き込む。
・ダウン症の未就学児の生徒さん。
レッスン中構ってもらえる嬉しさから遊び始める。
自由にならないと頑なに拒否するので、
毎回同じことの繰り返しになってしまう。
教材を工夫すると全く違う遊びに持っていってしまう。
・小学5年生の生徒さん。
真面目で一生懸命練習しているが、ものすごく不器用。
弾き方もぎこちなく、いつもガチガチに固まっている。
両手が一緒の動きをするものは弾けるが、
メロディと伴奏になる両手奏が苦手で、
思ったように指が動かせず、
頭からの指令が上手く指先に伝えられていないように感じる。
こういったトピックがたくさん立てられています。
自分以外にも思考錯誤しながら頑張っている先生がいるのだと、
勇気づけられたというメンバーもいらっしゃいます。
1人では解決できないことも、
みんなでアイディアを出し合えば、
そこから光が差し込んでくるのでは〜と思います。
悩みから脱出し、生徒さんとの関わりを心から楽しめるようになる。
このコミュニティはそんなコミュニティです。
管理人は仙台のかおる先生です。
ご興味のある方は、こちらへどうぞ♪
mixiのコミュニティ
「発達障害とピアノ」
ピアノ講師限定、非公開制
mixiは招待されなくても
登録できます。
http://mixi.jp/
*** 最近私が「レッスン報告トピック」に投稿した文章 ***
こんにちは。中嶋です。
何度かここに出てきている自傷行為のある子。
ここのところ思春期を乗り越え、少しずつ落ち着いてきて、
レッスンらしいレッスンができるようになってきました。
今日はとても落ち着いていたので、
音量についてのレッスンをしました。
実は、音量についてレッスンするのは2,3年振りのこと。
ここ2,3年は思春期に振り回されて、
自傷行為が激しかったので、
そういったレッスンはできなかったのです。
2,3年前にした音量の変化は、
フォルテとピアノにとどまったものでした。
(クレッシェンド・デクレッシェンドは経験していませんでした。)
ただ、この子の場合音量の概念がすぐに伝わり、
音の大きさの変化を理解できない、ということはありませんでした。
大きな音、小さな音、という変化を楽しんでくれていたのです。
そして、今日。
久々に音量変化のレッスンをするにあたり、
理解力も増していたので、
楽譜からそれぞれの記号を読みとるところからレッスンを始めました。
楽譜に書かれたフォルテやピアノの記号をチェックし、
それぞれの意味をノートに書き、
実際に半ページ弾いて見せました。
この子は弾けるようになると、
「繋がった!!」と部分練習をしたがらないタイプの子です。
この時も、音量の変化についてすぐ理解できたため、
最初から最後まで弾きたがり、
説明した半ページを通り越して、最後まで弾き続けました。
そこで、こりゃ音量について一気に最後まで説明しないと、
納得してもらえないな、と思い、
一気に2ページ分楽譜をチェックしながら、
音量の変化について説明しました。
ここからがすごいんですよ。
半ページ以降は、私は弾かずに説明したんです。
でも、この子は楽譜にチェックしながら説明したものを、
すべてその1回の説明で理解し、記憶しちゃったんですよね。
その後、暗譜したまま最初から最後まで、
1つも見落とすことなく、
音量に変化をつけて弾いてくれました。
今回は、2,3年前には経験しなかった、
初めて経験するクレッシェンドとデクレッシェンドもあったのですが、
これも見落とすことなく変化を付けて弾いてくれました。
この子は昔からこういうところがあるんですよね。
パズルのピースがはまったかのように、理解がスパッとはまるときがある。
そういうときは一発でできちゃうんです。
理解できても、技術的に難しくてできないことが多々あるのですが、
この音量変化については技術的にそれほど難しくなかったのでしょう。
クレッシェンドなど難しいかなと思ったのですが、
理解が即感覚に結びつき、弾けたようです。
それにしても、なんて羨ましい記憶力!!(笑)
たった1回の説明で全て見落とさずに弾けるだなんて。
きっとこの子にとって、
音量の変化というのはとても魅力的なものなのだろうと思います。
自閉症の子全てが、音量の概念を理解しにくいわけではないのだと、
この子を教えていると思います。
自閉症スペクトラムの子にもイロイロですね♪
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