2011年09月13日

小学高学年でピアノをやめたくなる生徒さんへ

昨日出版社の担当の方が家へいらして、
音楽三昧のお話に花が咲きました。
3時間しゃべりっぱなし!
楽典、アナリーゼの話、ピアノ教材の話・・・話は尽きません。
この方、楽理出身なんですよね〜。
今後はそっち方面のお話もしていけたら嬉しいぃっ♪(笑)

でね、面白い本のゲラをいただいたんですよ。
9月22日発売の本です。

あなたがピアノを続けるべき11の理由あなたがピアノを続けるべき11の理由
ヤマハミュージックメディア(2011-09-22)
販売元:Amazon.co.jp
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Amazonで予約受付中のこの本。
音楽ライターの飯田有抄さんがインタビューをし、
1人称形式にまとめた著作です。


【著者(取材対象者・敬称略)】
ジェーン・バスティン(ピアノ指導者)
黒河好子(ピアニスト)
柳家花緑(落語家)
小原孝(ピアニスト)
金子一朗(数学科教諭・ピアニスト)
土屋賢二(哲学者)
ルイ・レーリンク(ピアニスト)
黒田亜樹(ピアニスト)
秦万里子(音楽家)
古屋晋一(音楽演奏科学者)
林達也(作曲家・ピアニスト)

【構成・解説】
飯田有抄

【協力】
社団法人全日本ピアノ指導者協会(ピティナ)


正直に言いましょう。(笑)
この題名をみたとき、ほとんど興味が湧かなかった私です。
ところがね、夕飯後ゲラを読もうと「はじめに」を読み始めたら、
急に興味が湧いてきて、そのまま一気に読んでしまったのですよ!
私が興味を惹かれた理由は、「はじめに」のこの文面にあります。



本書では、多くの人が習い、そして多くの人が手放してしまう「ピアノ」という、
この不思議な習い事に焦点をあてています。
しかし、やめてしまう人たちの理由や実態を調査する本ではありません。
本のタイトルからも明らかなとおり、
この楽器を「続けていく」ことに、
はたしてどのような価値があるのだろうか、と探って行く本です。

その答えを求めるために、多くの人が途中で「やめていく」ピアノを、
ずっと「やめずに」続けてきた十一人の人たちにお話を伺いました。
この十一人はピアニスト、ピアノ指導者といった、
プロのピアノ関係者に限っていません。
科学者や落語家、プロを凌いでコンクール優勝を果たしたアマチュア演奏家、
哲学者、作曲家などにも、それぞれのお立場から
「ピアノを続けてきた理由」について語っていただきました。


ピアノ指導者の立場、
ピアノ演奏者の立場からだけで語られているわけではないという点です。
私たちピアノ指導者が出会う生徒さんのほとんどは、趣味でピアノを習う生徒さんです。
そして、どの子も小学中学年になると、やめようか続けようか悩み始める。
学校のお友だちと遊ぶ方が楽しい。
ピアノは好きだけれど練習は嫌い。(笑)
塾が忙しい。学校の宿題も忙しい・・・デスネ。

ピアノは続けるべきか?
この著者は当初「続けるべき」という立ち位置でインタビューを始めたようです。
ところがところが、出てきた答えは人それぞれ!(笑)
また、ピアノを続ける意味合いをどの角度から捉えるかという視点も、
人それぞれで面白いんですよね〜。

ピアノ指導者にとっては、
バスティン先生や金子さんのお話が興味深いのではないでしょうか。
私はというと、人それぞれで、どれも興味深く拝読させていただきました。

この本、読んでもらいたい親御さんが何名かいるんですよね〜。
生徒さん自身、読める年齢であれば読んでもらいたいし。
先生が読むのもいいですが、
生徒さんや親御さんに読んでもらうのが一番いい気がします。

続ける意味合いは、人それぞれ。
「続けなければ!」と押しつけがましく説教するのではなく、
こういう考え方もあるし、こういう考え方もあるよ、と
ピアノに対して前向きになれる助言者に出会える。
この本はそういう本です。


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emksan at 14:39│TrackBack(0) 音楽/本・CD 

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この記事へのコメント

1. Posted by ももぴっぴっ   2011年09月14日 18:58
こんにちは。大人になってああやめなければよかったと思った時、タイムマシーンがあったら、やめてなかったと思ったわたしなのでした(笑)
今、シンフォニア3番に四苦八苦(^_^;)
でも、絶対逃げないのだ(笑)
2. Posted by 中嶋   2011年09月15日 12:27
> 今、シンフォニア3番に四苦八苦(^_^;)
> でも、絶対逃げないのだ(笑)

大人になってからのピアノって、子どもの頃のピアノとは違って、四苦八苦も楽しいんですよね〜♪♪♪その四苦八苦、どうぞ楽しんでください〜!(*^_^*)/