2010年05月11日

演奏のためのアナリーゼ

akamiこの5,6年思い続けてきたこと。
作曲に必要な和声の知識と、
演奏に必要なアナリーゼっていうのは違うんじゃないかな?ということ。
楽譜に和音記号を書いていくだけのアナリーゼは、
全く演奏に役立たない。
なんだろ、音楽的じゃないというか。

だって、実際に演奏していて役立つことは、
音程の幅を知ることだったり、
ドミナント→トニックという進行だったり、
ドミナントの限定進行音を意識することだったり、
全体の構成がどうなっているか・・・ということだったのだもの。
すべての音符に和音記号を書き込むことではなかったんですよね。

こんな風に自分を実験台に、
アナリーゼと演奏の関係をいろいろ試してきた結果、
最近では、
私には私の演奏にとって必要な音楽的アナリーゼというものがあるらしい、
私自身の表現力を解放してくれるアナリーゼがあるらしい、
と思うようになりました。


音楽的なアナリーゼは、自分を自由にしてくれる。


今、私が実感していることです。
でね、ピティナのHP記事に同じことが書かれていて驚いたのですヨ。
パリ音楽院にはアナリーゼ科というのがあるんですぬぇ。
そこの教授のインタビュー記事です。


『パリ音楽院には、楽器奏者のためのアナリーゼクラスと、
アナリーゼのためのクラス(指揮者、作曲家、音楽学者)などの、
二つのコースがあります。』



もう冒頭からね、ほほぅ〜〜〜!!!!なのです。
これら二つのコースは、違う考え方に基づいたクラスとのこと。
演奏者のためのアナリーゼクラスは、
より良い演奏に繋がるための要素の提案、という考え方だそうです。
この記事の最後に、このような言葉がありました。


『アナリーゼとはそもそも、音楽に対して、あなた自身の視点を見つけること』


私がアナリーゼを通して、自分が自由になったと感じたのは、
きっとこういうことなのだろうと思います。

また、ここに私なりの意見を加えるとしたら、
自分なりのアナリーゼができると、
楽譜からいろんなことを教えてもらえるようになる、ということ。
自分の持っている引き出しの数なんて、たかがしれているんだもの。
自分の持てる感性だけで演奏するんでもいい。
でも、それでは世界が狭すぎると思うんですヨ。

アナリーゼすることによって、
表現の引き出しを作曲家自身からいただく機会を得るということ。
楽譜を通して今は亡き作曲家との対話が楽しめるということ。
作曲家たちはいろんなことを教えてくれます。
この対話が自分の表現世界を広げてくれる。
アナリーゼするということは、
超一流の作曲家から指導を受けているようなもの。
私はそんな風に感じています。


heartn最近、ピティナではこういう話題が増えてきているのかな?
今回の冊子、ソルフェージュがテーマになっていました。
先日ブログ記事に書いたばかりだったので、
タイミングの良さにびっくり。

糀場富美子先生のインタビュー記事が大変興味深く、
非常に意義深く、共鳴させられることの多い記事でした。
また、いくつかのレッスン記事が載っていましたが、

私と方向性が似ているなぁ、やり方が似ているなぁと感じたのは、
小林洋子先生のレッスンです。

これらを小学校低学年のうちにやるということの重要性。
そうなんだよなぁ〜です。
こういうことって、この時期にやっておかないとなんですよねぇ。
ちなみにカデンツに関しては、
私自身が受けてこなかったレッスン内容で、
自分に足りなかったと感じている点です。
だから、生徒さんたちにはこういう点で苦労してもらいたくない、という思いがあるんですヨ。

2声・4声の聴き取り、ハーモニー聴音といった指導は
ずっとずっと受けてきていました。
でもね、う〜ん。片手落ちだったんじゃないかな・・・と。
音楽って音と音の繋がりなんですよね。
それがね、いまいち私にはわかっていなかったんじゃないかと。

また調性感。
これもね、スケールを弾いているだけじゃぁ身につかない。
小中学生のころからスケールのテストなるものを受けてきたけれど、
少なくとも、私は身につかなかった。
だからね、すっごいコンプレックスがあったのですヨ。
調性が判断できない。(^_^;)
受験前の楽典の勉強。
他の問題はすらすら解けるのに、調性判断だけ苦手。
なんとなぁく当たる・・・みたいな感じデス。

こんなんだから移調の問題も苦手だし、
転調なんていったらねぇ。
こんなんでよく弾いていたなぁと思います。
だから自由じゃなかったんですよね。

これを克服できたのは、カデンツと関わるようになってからのこと。
すべての調の記賢広気鮹討。
たったそれだけ。
これだけで調性が身についたんですよ。
いやぁ、びっくり。
いかにドミナント→トニックが重要かということ。
このハーモニー進行が、
調を確定させているのだから当然といえば当然のこと。

小学低学年のうちから、移調奏、カデンツへの感覚的な理解、
こういったことをソルフェージュでやることの重要性は、
自分になかったものだからこそ、
大人になって苦労してなんとか身に付けたものだからこそ、
強く強く感じます。
だってね、大人になってから身につけたところで、
子どもの頃から感覚的に反射的に身についている人に比べたらね、
やっぱりね、どうしようもないところ、追いつきようのないところってあると思うんですヨ。

まだ私が救われたのは、
ソルフェージュというレッスンを子どもの頃から専門的に受けてきていたということかな。
これがなかったら、かなりきついかもしれない・・・。
楽典の問題を頭の中で音を鳴らしながら問題が解けるのと、
機械的に音を想像せずに問題を解くのとでは、理解の深さが違う。
演奏に活かせる楽典は前者。
後者はテストのための楽典でしかない。

でもね、前者の問題の解き方ができるのは、
ソルフェージュの能力があるからなんですよね。
楽典の問題を耳で解くことができるということは、
耳でアナリーゼできる・・・ということに繋がります。
まさに、演奏に繋がる音楽的なアナリーゼ。

自分の演奏を自由にしてくれるアナリーゼ力の基本は、
やっぱりソルフェージュなんだなぁ。

ピティナの冊子やHPで、
海外の一流の教育機関が、
どのようにソルフェージュやアナリーゼを指導しているのか、
今後もどんどんより具体的に記事にしてもらえたなら!!
こんなにありがたく、嬉しいことはありません。
期待大!


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emksan at 14:19│TrackBack(0) ピアノ/レッスン 

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この記事へのコメント

1. Posted by kana   2010年05月14日 23:46
おひさしぶりです。ここ1か月ほど、体調不良で疲れておりました。寒暖の差が激しかったからか、夜更かしが多くて免疫が弱ったのか、ともかく咳がおさまりませんでした。そのうち治るだろうと病院に行かなかったのもまずかったと思います。結局GW明けに家の中でかぜ気味の者そろって病院に行ってきました。家の中でもうつしあっていた感じでしたから。こんなことならさっさと行っておけばよかったとつくづく思いました。

少し前に統計の話が出てましたね。おもしろいですね。統計の話は好きですよ。分野は違いますけど、ナイチンゲールが当時の統計学者に師事して看護の仕事に活かしたというのは有名な話ですしね。データを集めると何かしら発見がありそうな気がしますね。

親交のある先生の間でデータを集めても面白いかも。
2. Posted by 中嶋   2010年05月17日 14:43
> kanaさんへ

家族中で風邪とは辛かったですね〜。家族がいると、ホントお互い移しあってしまうので大変ですよね。特に子どもの風邪って強い気がするのは私だけ??

ところで、ナイチンゲールのお話面白いですネ。どんな統計を仕事に活かしたのでせう。いずれにしよ、統計というのは知っていて損はないですよネ。