2010年05月07日

知りたい

統計学。
ピアノ教育に活かせる統計学を研究している人って、いないのかなというお話。
もっと具体的にいうとピアノ進学についての統計。


sironeko06例えば、コンクール。
幼児期にコンクールで金賞や1位を獲得している子の中で、
ピアニストになったり音大へ進学した率はどの程度なのか。
また、その中にピアノを辞めた子がいたとしたら、
それはいつのことなのか?
小学生中学年・低学年でコンクールに出ていた子が、
ピアニストや音大へ進学した率は?

白熱したコンクールが多数のピアノを弾く子たちに、
どのような影響を及ぼしているのかの統計。
コンクールが白熱しだしてから、
音大の全体的なレヴェルは上がっているのでしょうか?
それとも格差が広がっているだけなのでしょうか?


これは音楽のレヴェル・・・という漠然としたものが相手なので、
統計を取るのが難しそうだけれど。
感覚的なものでもいいから、
大学の先生方がどのように感じているのか知りたいなぁ。

今、日本のピアノ教育界は、
才能を発掘する・・・というスタンスになっているように感じています。
この場合、才能のある子は見出してもらえるから育ちやすくなるけれど、
飛び抜けた才能のない人でも、
ピアニストにはなる人はいるし、伴奏者にもなる人もいるわけで、
私のようにピアノ講師になる人だってたくさんいるんですよね。

ピアノ界の地盤を築くのは、
一部の才能あるピアニストだけじゃぁない。
だから、私は全体的な育成基盤の底上げって、
とっても大切だと考えているのです。
で、そういう人材の育成は、
客観的に見て現在どうなっているのかな?と。

そういう意味で、大学の先生が現在のピアノ教育会を、
どのように見ているのか知りたい。
幼少期のコンクールという存在は、
20歳を超えた人間にどのような影響を与えるものなのか?
それによっては、私の指導スタンスだって変わってくるかもしれない。
もしかしたら、こういう統計に目からうろこの現実が浮かび上がってくるかもしれないんだし。


sironeko08もう7,8年前のことだけれど。
作曲をしっかと学んだ人が言っていたこと。
コード進行などで作曲法を学んできた人が大学に入ってくるようになった。
こういう生徒さんたちは、対位法も表面的なだけでよくわかっておらず、
基礎ができていなくて大学の先生たちが苦労している・・・という話。
作曲を学ぶ大学生の質が落ちている、というのです。
今現在がどうなっているかはわからないけれど・・・。

で、ピアノにも同じような現象が起こりうるんじゃないか、と。
弾ける。べらぼうに指は回るし、持てる技術は最高級。
でも、音楽的な質は?
大学の先生たちは、それを肌で感じているはずで、
私はそれが底上げされているのか、
それとも逆に質が下がっているのかが知りたい。

別に日本の大学じゃなくてもいいかな。
海外に留学する日本人の音楽的な質は、
向こうの大学生と比べてどうなんでしょう?
最近国際コンクールで日本人が活躍し始めているけれど、
それはほんの一握りの人たちなので置いといて・・・・ですヨ。
ここで私が知りたいのは、一部の才能ある人のことではなく、
ピアノを学ぶ大多数の人についてなのです。

また、別の側面からの統計。
現在活躍しているピアニスト、伴奏者、ピアノ講師。
これは1部の突出した才能ある人ではない人の統計。
突出した才能のある人は、教育法も自然と変わってきますものね。
スピードが違うし、受け入れる容量が全然違うんだもの。
だから、ここではそういう人が対象ではない統計。

現在クラシック音楽界で活躍している人が、
どのような経路で音楽を学んできたのか。
ソルフェージュは何歳から始めて、
何歳のときにはどの程度のものをこなしていたのか?
ソルフェージュの内容はどのようなものだったのか?
音楽史はいつから学び、時代様式はどのように学んできたのか?
高校で学んだのか?大学で学んだのか?
それともピアノの先生に幼少期から直接学んできていたのか?
コンクールは幼少期に受けたことがあるか?
受けていたとしたら、1年に何回受けていたか?(何種類受けていたか?)

また、アンケートがあるんだったら、それも見てみたい。
自分が受けてきた教育の中で、良かった点は?
改善点があるとしたらどこ?

これらのことはピアノ講師各自、自分の経験と照らし合わせて、
みぃんな考えていると思います。
でも、自分1人の人生、視野が狭すぎなんですよね。
だから知りたい。


sironeko10また、音楽の質という点では、
一部の突出した才能ある人も含めて、
国際コンクールで優勝したピアニストの行く末・・・
なんてのも興味がありますネ。
コンクール優勝後の数年間にこなしたコンサートの回数。
コンクール優勝から10年後のコンサートの回数とその評判。
これらを照らし合わせると、どうなるんでしょう?

また逆に、評判のいい活躍をしている40代以降のピアニスト。
彼らはどのような軌跡を歩んできたのか。
この中でコンクールに優勝している人の割合は?
何歳までどのような学び方をしていたか?
コンサートを開いてきた1年あたりの回数と
練習や勉強とのバランスは?
コンサートをこなしながら勉強していたとしたら、
それはどのような形で勉強してきたのか?

知りたいことがたっくさん。
こういうことって、ピアノ指導者は指導内容と時期を見極める上で、
とっても大切な気がするんです。
いろんな物事に流されそうになる世界なんだもの。
流されずに、きちっと地に足をつけて、
自分に足りないものを補いながら、
音楽的に豊かな人材を育成していく指導者。

う〜ん。これがどこかの大学の付属教室だったりしたら、
もう最初からカリキュラムが組まれていて、
ピアノレッスンにはソルフェージュがセットでついてきていて、
と地盤がしっかりしているんだろうけれど。
問題は私のお教室のような個人教室ですよね。
ピアノを教えりゃいいってもんじゃない。
ソルフェージュだって重要だし、
とにかく弾く以外に学んでもらわにゃならん基礎がたくさんあるわけで。
それを個人教室でどこまで抱えることができるか、という問題がある。

最近は個人教室に通いながら、
ソルフェージュは別の先生のところに通う・・・というスタンスが生まれつつあるようです。
でも、それがあるお教室では中学生からだったり・・・。
中学生じゃ遅すぎると思うんだけれど。どうなんでしょう?
私は4歳の頃からピアノとセットでソルフェージュをやってきているので、
中学生からのソルフェージュってどうもピンときません。

ソルフェージュの指導にしたって、
私1人の力でどこまで指導できるのか?
もちろん音大へ行く程度は教えられても、
それはテストに合格するって話なだけで、内容の濃さはまた別。
どこまで演奏に生きてくる基礎が身につけられるかというソルフェージュ。

ここいら辺も、現在活躍しているピアニストたちが、
どのような内容のソルフェージュを、
何歳にどれくらいこなしていたのか・・・とか知りたいなぁ。
活躍しているピアニストたちは、
受験に合格する程度の表面的なソルフェージュをやっていたとは思えないんだもの。
だから、その極意が知りたい。(笑)

なんだか「知りたい知りたい」を連発するでだけの、
とりとめのない文章になってしまいましタ。スミマセン


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emksan at 17:39│TrackBack(0) ピアノ/レッスン 

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この記事へのコメント

1. Posted by むすめの母   2010年05月12日 19:44
5 こんにちは^^以前もコメントさせていただきましたが、今回は名前を変えています。

うちの娘はピアノが大好きで、2歳くらいからピアノで遊んでおりまして、5歳からレッスンを受けております。今9歳。今年ピティナのコンペに挑戦しています。本人の意志です。「ピアノが上手くなりたい」と申しておりました。親はのんきなもので、彼女が将来どうしたいのか・・・本人の意志にまかせるつもりでおりますが、彼女の心には「音楽」という道筋がおぼろげながら芽生えている様子もうかがえます。

音楽は趣味の範疇だろう思いながら、将来のことは本当にわかりません。今はただ熱心にピアノに向かっております。

中嶋さんがおっしゃっていること、私も痛感しております。
2. Posted by 中嶋   2010年05月13日 15:55
> むすめの母さんへ

お子さんが本人の意思で上手くなりたいと思っているというのは、最高ですネ。ピアノはピアノを弾くだけではなく、音楽の総合力を小さな頃から培っていかなければならないという点で、学校教育と並行させるのが難しい世界でもありますが、必要なことなので仕方ないといえば仕方ないのですよね。

将来娘さんが自分の実力に納得できる、そういう歩み方をしていけたらなら素敵だなぁと思います。あれをすればよかった、これをすればよかった、という気持ちはコンプレックスになってしまい、周りばかりが気になって、前向きに取り組んでいく足かせ手かせになりやすいので。

趣味で9歳でピティナのコンペに挑戦してるってスゴイですネ。9歳のコンペレヴェルは、また幼児のレヴェルとは違うので。今、予選に向けてまっただ中といったところでしょうか。がんばってくださいネ。