2009年10月22日

総合的に弾く&練習する

ホームコンサート(発表会)が間近に迫ってきて、
ここのところみぃんながんばっていて、頼もしい限り。
そんな本番前のレッスンをしていて、思ったこと。
総合力なんだよなぁ・・・なのデス。
耳、感覚、理解力、すべての総合力。

例えば、クレッシェンド。
クレッシェンドしようとしているのに、そうならない。
本人はクレッシェンドを忘れているわけではないのです。
ただそうならないだけ。
何故?

呼吸とクレッシェンド

このメロディの3段目。
丸で囲んだレとソが大きく弾ければクレッシェンドに聞こえるはず。
ところが、そうしようと思っても指に腕の重さがかかっていかない。
体が思うように反応してくれない。

ここには「ファミレシー」というメロディが3回出てきますが、
緑で囲んだ「ファミレ」と赤で囲んだ「ファミレ」では感覚が違うはずデス。
ところが、今までと同じようにファミレシ〜と弾いちゃうもんだから、
クレッシェンドの感覚に至らずに弾き終えてしまうのデス。

赤で囲んだ「ファミレ」は盛り上がりに向かう「ファミレ」。
そして、その盛り上がりを導いてくれている赤で囲んだ「ソ」の存在。
この「ソ」には盛り上がりへの勢いがあるハズ。
というわけで、赤で示したブレスマークでの呼吸次第となるのです。
ここの呼吸で、エネルギーを感じることができるか否か?
これから盛り上がりに向かうぞ・・・と音の方向性を感じて演奏すると、
あらあら不思議、あっという間にできなかったクレッシェンドができるように♪

こういうとき、やっぱり総合力なんだよなぁと思うのデス。
丸で囲んだ音を大きく弾けばいい・・・なんて部分的に考えていても、
音楽は流れてくれないし、自然なクレッシェンドにもなりません。
全体のフレーズがどのような質のもので、
どのような感覚で音がどこへ向かおうとしているのか。
感覚を研ぎ澄ますことが大切。
理解力、重さをかけるという体の使い方、呼吸の仕方、
こういったものが一つに統合されて、クレッシェンドになるんですネ。

次はコレ。

ハーモニー1

チャイコフスキーのとある作品の左手です。
本当はスタカートが書かれているのですが、面倒なので打ち込みませんでした。(^_^;)
左側が楽譜通りの音符。
右側が生徒さんがなかなか覚えられずに間違えてしまう音符です。
何度言ってもなかなかなおらない。

この生徒さんの今日のレッスンテーマは耳を使うということでした。
で、ふと思ったんですよね。
そっか、ここも耳か!と。
 ・・・・私も疎いですねぇ。とほほっ。もっと早くに気づいてあげられればよかったのに。

そこで、2種類のハーモニーを聞いてもらうことにしました。

ハーモニー2

この子は自分なりにチャイコフスキーのことを調べてきてくれていて、
物悲しく弾きたい・・・と言っていたので、そのあたりからアプローチ。


「今、○○ちゃんが間違えてしまうのは、このハーモニー。」


と後者の間違えているハーモニーを弾きます。


「なんかいいことありそう!!って嬉しい響きに聞こえない?」

「でもね、チャイコフスキーがここに書いたのは、こういうハーモニー。」



と前者のハーモニーを弾きます。


「ね、全然違うでしょう?○○ちゃんは、この物悲しいハーモニーを、
なんかいいことありそう!って弾いてるんだよ。」



その後、ハーモニーを分散して楽譜のリズムで2種類を弾き、


「ほら!なんか嬉しそう♪いいことありそう!!」

「憂いている感じ、チャイコフスキーが眉間にしわを寄せてそうだね!」


と何度か弾いてみせました。
その後、もう一度弾いてもらったら間違えなくなったんですヨ♪


「やっぱり耳なんだね〜!
○○ちゃんはせっかくいい耳を持っているんだから、
その耳を使って弾かなきゃね♪
なんのためにソルフェージュやってるのかわからなくなっちゃうヨ。」



で、レッスン終了です。
これも総合力なんですよね。
音を耳と頭で理解し、その音から何かを感じること、
そしてその感じたことを体を使って音色にするということ、
実はここクレッシェンドする場所でもあるんです。
このハーモニーの流れを感じれば、自然とクレッシェンドもかかるというもの。

本番に向けて、暗譜が確実じゃない人が出てくるこの時期。
暗譜に関しては、特に大人の初心者の生徒さんが大変。
楽譜を見て弾くのでもよいのですが、
結局本番緊張して楽譜を前にしても楽譜が読めなくて、演奏が止まっちゃうんですよね。
1音1音数えて読んでいるような人は、
楽譜を前にしていても演奏に譜読みの早さがついていかない。
だから、結局暗譜していないと本番失敗してしまうのです。

そのとき暗譜に必要なものが、やっぱり総合力だったりします。
ただ音を覚えているだけではどうしても覚えられない。
体の使い方、楽曲の構成、ハーモニーの変化、
いろぉんなことが体に取り込まれていると、
なかなか体に入っていかなかった音が入ってきたり、
混乱していた箇所が混乱しなくなったりする。

呼吸の場所ひとつで、できなかったことができるようになったり、
耳をダンボにすることで、覚えられなかった音が覚えられたり、
ホント、ピアノを演奏するって総合的なんだな〜と思わされます。


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emksan at 21:32│TrackBack(0) ピアノ/レッスン 

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