2008年10月03日

私が私の先生♪

小学5年生の女の子のレッスン。
なんかね、あまりの成長振りにね、感動しちゃったのですヨ。

今この子は、中学受験のため毎日のように塾通い。
正直、ピアノどころじゃぁないのデス。
だって、夜の10時まで塾があったりするんだもの。
テストは毎週。
クラス替えもしょっちゅうあるようです。

本人は塾に行かされてるって感じではなく、楽しい様子。
もともと勉強が好きな子だったし、
そういう小5,6の過ごし方もあるんだな〜と素直に思える、
生き生きとした生活を送っています。

で、ピアノ・・・なんですよ。
お母様も私も、そして本人も。
ピアノは続けていきたいと考えています。
なんとか受験と両立させたい、と。
目標は、週に1日練習すること。
2日じゃ無理だったんですよね〜。
それくらい忙しいのデス。

でもね、これまで積み重ねてきたことがある。
週に1日の練習と週に1日のレッスン。
これだけでも十分前に進むことができる。
進むペースがゆったりしているというだけです。

でね、こういう時期って、
効率のよい練習を身につけるよい機会なのだなぁと思うのです。
時間がないのだから、効率のよさを求めるしかない。
ってことで、効率のよい練習方法を!なのです。

今この子が練習しているのは、ソナチネ1番(クーラウ)の第3楽章。
今日聴いたら、なんだか雑。
随分譜読みが進んできて、あとはコーダだけ!と
目の前が見えてきた曲ではありますが、
クリスマス会で演奏することに決めた曲でもあったので、
なんとか丁寧に仕上げたいトコロ。

でも、週に1回の練習で丁寧に仕上げなければならないということは、
そりゃぁ至難の業だと思うわけデス。
でもね、できないわけじゃない。
要は”意識”の問題です。


耳は育っている。
いい音も知っている。
いい音楽も知っている。


だけど、短い時間にピアノに向かうとなると、
もう弾くことに夢中になっちゃって、
自分の耳を忘れてしまう。
客観性を忘れてしまう。
子どもなのだから当然デス。
それは、大人である私にとったって難しいことなんだもの。

で、この記事のテーマなのです。
まずは、MDを用意。
そして、MDに”ピアノ練習用”という文字を書いてもらいました。


「テーマは”私が私の先生”だよ。
この言葉もMDに書こうか?
そうすれば録音する意味を忘れずに済むもんネ。」

「ん〜〜。意味がわかるようでわからない?!」



首を大きくひねりながら、眉間に皺をよせるCちゃん。


「じゃぁ、やってみて意味がわかってから書こう。」


さぁ、録音開始です。
録音後、用意してもらったのはレッスンノートと鉛筆。
私はいつも家での練習がわかりやすいように、レッスンノートを使っているのデス。


lessonnote
レッスンノート ←Amazonです。
他のレッスンノートよりかなり高めですが、
使い勝手がよく、手放せないレッスングッズとなっているノート。



「これから録音した演奏を聴くけれど、
自分が先生だったらこういう点を注意するなぁとか、
本当はこう弾きたいと思っているのに弾けてないとか、
聴いて思うところがあったら書いてごらん。」


そう言って、2回自分の演奏をじっくり聴いてもらいました。
その後、エッシェンバッハのCDを持ってきて、


「今度はエッシェンバッハの演奏を聴いてみよう。
真似することはないんだよ。
ただ、エッシェンバッハから学ぶことがあったら、
それを書き出してみよう。
ここはクレッシェンドで・・・とかいうのとは違うよ。
CちゃんにはCちゃんの音楽があるんだから。
テンポも、もう十分この曲らしいCちゃんのテンポで弾けているんだから、
エッシェンバッハの真似をすることはないからね。」


ちょっと複雑なようですが、
これまで積み重ねてきた年月があったので、
Cちゃんにはすぐ伝わりました。
そして、この演奏も2回聴きました。

私が驚いたのは、Cちゃんの書き出した文章です。
いやぁスゴイ!!
いつの間にこんなに成長していたの?!なのデス。
私は小学5年生のとき、
こんな客観的に判断できなかったし、
こういう専門的な言葉も使わなかったなぁ〜みたいな・・・。<(;~▽~)


Cchannote


これがそのノート。
楽節Aって・・・みたいな。(笑)
そりゃ、普段口に出して説明しながらレッスンしてはいますが、
こうやって自分の言葉として使いこなせるってのは、スゴイです。
アルベルティバスという言葉も、当たり前のように使っているし、
”a mollになるところがなってない。”という耳も嬉しいなぁ。
音を間違えているという意味ではないんですヨ。
ただ、それまで長調だった雰囲気が、
突如短調になる・・・という意味です。

”音が一定じゃない”という耳にも驚いてしまいました。
そういえば、ここ最近音質の均一についてレッスンしてはいましたが・・・。
こんな風にきちんと自分の耳で判断でき、分析できるとは!
さらに、スゴイと思うのが
”楽節Cをもっと感じる”という言葉。
音楽表現がすごくすごく彼女に根付いているのがわかります。

次に、”エッシェンバッハから学べること”という項目。
いくつか箇条書きにしてはいますが、
結局言えるのは音のバランスです。
そして、左手の扱い。

ここまできて、たっくさんたっくさん驚いて、
たっくさんたっくさん褒めてあげた私は、


「でね、Cちゃんは気付かなくて先生が気付いたことってのがあるんだよね〜。
Cちゃんの演奏は、エッシェンバッハのよりちょっと雑に聞こえるよね?
それってどうしてだろう?
Cちゃんなら、聴けばわかると思うんだなぁ〜。クイズだよ!」


と言い、もう一度曲の最初の方を聴き比べしました。
そのときCちゃんが書いたのが、ノート一番最後の行。


速さがちょっとずつ違うから


最初意味がわからなくて、


「エッシェンバッハの演奏しているテンポのこと?」


と聞いたところ、違う様子。


「違う違う。そうじゃなくって、速くなったり遅くなったりするってこと。」


なるほどぉ〜。
音が一定じゃない・・・ということと関係していることですネ。
私はいつも「指がよっぱらってるよ。」と言うので、
わかりやすくするために、


(よっぱらう)


と書き加えてもらいました。


「先生はね、よっぱらって聴こえる理由があると思うんだよね〜。
Cちゃんは左右揃わないことがあるよね。
それが揃うだけで、随分違うと思うよ。」


こういったやりとりに結局30分以上かかってしまいました。
でもね、すっごくすっごく有意義だった!!
残ったレッスン時間は、
これらの情報をもとに、自分で練習を組み立てる・・・という作業です。

週に1日しか練習できないのに、
これらぜぇ〜んぶやるのは無理。
意識があっちいったりこっちいったり、
結局どれも自分のものにできず・・・になるだけ。


「Cちゃんが今週取り組みたいことを、
レッスンノートに書いてみよう。
たくさん課題ができたけれど、
今週はどれに取り組みたい?」


ここでまた、Cちゃんの冴え渡る頭脳に感心させられてしまったのですヨ。


「まずはやっぱり、楽節Aでしょぉ。
楽節Aに関するのを抜き出せばいいんだよね!!
,任靴隋繊↓い任靴隋繊↓Г發任靴隋繊ΑΑΑΑ」


箇条書きされたそれぞれに、番号を振ってあげていたので、
それをレッスンノート左側の表に整理していくCちゃん。


「頭いいねぇ〜〜〜!!」


と感心しきりな私。
この頭の良さは、子どもの頃の私にはなかったものなので、
ホント驚いちゃうやら羨ましいやら。(笑)
 ・・・・・子どもの頃なかったってことは、今もってことなんだけど。(_ _;)

その後、一緒に練習していて,能鼎感じる理由は、
のよっぱらうも関連しているということに気付いてもらい、
さらに、重くなるのは2拍目の頭に意識がいっていないからということ、
そして、揃っていない箇所があるから・・・ということにも言及しました。
それから,鉢のための練習をさらに効果的にするため、
これらのことを箇条書きでまとめてもらって・・・。

なんだかとってもとってもとぉ〜っても有意義なレッスンだったのですヨ。
そしてなによりも、Cちゃんの成長をすごくすごくすごぉ〜く感じた1時間だったのでした。

最後に、レッスン最初で理解できなかった”私が私の先生”という文字を、
MDに書いてもらってレッスン終了。


「この意味わかった?」


「うん!」


とってもとっても楽しい楽しいレッスンだったのでした♪


Cchandvd



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emksan at 09:00│TrackBack(0) ピアノ/レッスン 

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