2007年11月27日

ピアノ導入教材を眺めて(10)さまざまな曲調

私が子どもの頃、ピアノの基礎といえばバロック・古典が中心でした。
もちろん、バロックと古典は基礎なんですヨ。
でも、偏りすぎていた時代だったんだなぁと思うのです。
例えば、バイエルを教材とするのであれば、
併用曲集を用いてバロック・古典以外の曲に触れる、
という機会を多く設けるべきでしょう。

ということで、ブルグミュラー以来ロマン派になかなか触れなかった私。
カバレフスキーなどを弾くことで近現代には触れていましたが、
ドビュッシー系の曲は触れたことがなく、
もちろん、ロマン派のショパンもとっつきにくい世界のひとつだったのデス。

ブルグミュラーでロマン派に触れたとはいえ、
それ以降はソナチネ・ソナタ・ベートーヴェンのソナタ、並行してバッハ・・・と、
ロマン派には触れずじまい。
その上脳みそのやわらかぁ〜な幼児期に、
バイエル系のものしかやっていなかったのですから、
ロマン派以降の楽曲は近づきがたいわかりにくい曲でしかなかったのです。
かわいそうなお話でしょう?(T_T)

導入期の教材を眺めるとき、
私はその楽譜にどのような曲が収められているのか、
曲調・様式感という視点から眺めるようにしています。
また、これは好みの問題ですが・・・。
趣味のよい曲が収められているか、というのも視点のひとつです。
安っぽい曲などといったら怒られてしまいそうですが、(^_^;)
やはり質のよい曲を選びたいですよネ。
片手だけの曲にも質の良し悪しはあると思うのデス。

カリキュラムに使う教材は、普段から触れる身近な楽譜です。
それ以外に使用する楽曲は、たまに弾く曲。
普段から使う教材1冊の中に、
いろんなタイプの曲が入っている方が使いやすい。
せめて、2冊あればまかなえる・・・くらいがイイ。
 ・・・・・もちろんたくさん練習してくる子で、
     1度に何曲もこなせちゃう子の場合は別ですヨ。

私が気に入って使用しているオルガン・ピアノ。
これは明らかに古典派思考なんですよね。
バイエルと同じです。
こういったタイプの曲をやるのとやらないのとでは、
基礎のつき方に大きな差がつくと思うので、
やらない・・・というのはどうかと思いますが、
これ一点張りでも片手落ちだと思うのデス。

同じように私が気に入っているミュージック・ツリーは、
片手奏だらけなので、
両手奏による古典もののような基礎は身につきません。
しかし、様々な楽曲のノリを体験することができます。
だから、この場合両手奏による様々な楽曲経験は、
他の曲集からピックアップして・・・という気配りが必要になってきます。
 ・・・・古典は併用しているオルガン・ピアノで経験できるので、
    それ以外の楽曲を他の曲集からピックアップしています。


また今流行っているバスティンは、
古典という基礎に弱い気がしています。
近現代寄りの楽曲が多いように思うからです。
この点まとまっているのがギロックかな。
ギロックは様々な様式で作曲している上、
曲の質もとてもよいと感じます。

曲の様式感だけでなく
導入期にはいろんな曲調に出会うことが大切だと思うのですが、
1冊の教材でどうやったらそれがまかなえるのか?を考えたとき、
その教材の楽曲にどれだけの作曲家が関わっているか・・・という点も、
視点のひとつとして取り上げていいのではないかと感じます。

様々な様式で作るにしても、作曲家にはクセがあります。
どんな様式感であれ、そこにはその作曲家のカラーがにじみ出てしまう。
だから、その1冊だけにこだわってしまうと、
たった1つのカラーしか経験できなくなってしまうと思うんですヨ。

私がミュージック・ツリーを気に入っているのは、
片手奏とはいえ様々なカラーの楽曲に出会えるからです。
何人かの作曲家が曲を提供しているのです。
だから、使われている音は少ないのに、
いろんなタイプの曲に出会える。
しかも曲の質もよいように思います。

曲の質がよく、様々なタイプの楽曲に出会える教材として、
私はリラ・フレッチャーも気に入っています。
様式のバランスがいい。
曲調も偏っている感があまりありません。
ひとりの作曲家がアレンジや作曲をしているのか、
何名かの作曲家が関わっているのか・・・はっきりとはわからないのですが、
偏っていると感じない教材です。
ただ、近現代に強いバスティンのような楽曲はほとんど見られません。
たまにバスティンのような楽曲を取り入れる方が楽しいでしょうネ。

曲の質がいいとか、偏っていないだとか・・・。
結局は指導者である私の好みって気もしないでもないのですが。(^_^;)

様式感だけではなく、とにかくいろぉ〜んな曲に接すること。
いろぉ〜んな曲の入っている教材の方が、
通常カリキュラムの教材としては使いやすいなぁ〜と思うんですヨ。
そして、そういう視点で教材を眺めるのも楽しいものなのデス。

ところで、教材選びにおいて私が一番大切にしたいなぁと思うのは、
指導者自身が、その教材に使われている楽曲を楽しめるかどうかというコト。
そうじゃないと、いいレッスンにはならないと思うんですヨ。

この教材の曲好きぃ〜!

という指導者自身の思いが先にある。
私はそれでいいと思うんです。

この教材でどうなのかしら?と悩まれている親御さん。
先生のその教材への思いを知ったら、
なるほど〜!と思うかもしれません。
特に、現代においてバイエルを使っていらっしゃる先生は、
バイエルへの強い思い入れのある先生が多いように思います。
バイエルのよさ、バイエルの楽曲への思い。
そういう熱い思いがあるのです。

それを知らずして、
バイエルは古い・・・という視点だけで先生を疑問視するのは、
ちょっとズレてる気がするんですヨ。

バスティンやギロックにしても、それぞれ研究会というものがあり、
しっかりとその教材を見つめ、
その教材に愛着を持って使っていらっしゃる先生がたくさんいらっしゃいます。
お子さんが使用している教材への先生の思いを、
親御さんが知るということも大切なのかもしれないですね。


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emksan at 09:00│TrackBack(0) ピアノ/教材を眺めて 

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