2007年11月20日

ピアノ導入教材を眺めて(3)正しい手の形への導き方

今日は”テクニック”という視点から、教材を眺めてみようと思います。
ただこの観点は眺めるというよりも、
私の独断と偏見がかなり入り混じってしまう気がします。m(_ _)m

私は幼児教育学をやってきているので、
幼児の身体発達に添った形で、
無理なくピアノへ導入したいという思いが強くあります。
で、独断と偏見になっちゃうんですね〜。(^_^;)

何度かここで書いているかもしれませんが・・・。
子どもの身体発達は、体の中心から先へ向かって発達していきます。

kodomonoe1
↑最初は肩の関節が自由になり、点を描けるようになります。
線はまだ描けません。


kodomonoe2

が使えるようになると、上記のような線が書けるようになります。
肘の関節から手を左右に振ることで、
上記のような線が描けるようになるんですよネ。


kodomonoe3
↑やっとこさ丸らしきものが描けるようになってきます。
これは手首を回せるようになったから。
でも、まだ端と端が上手にくっつきません。
ただ、カーブが描けるようになった・・・というところでしょうか。


kodomonoe4
↑最終的に端と端が繋がるのは、
という関節が自由に使えるようになってから。
指って本当に細かい動きが可能なんですよネ。
人間の体って、本当によくできてます!!


ピアノという楽器は、この最終段階の指を使って演奏する楽器です。
やっと丸が描けるか描けないか・・・という状態で始めるピアノ。
どのような形でピアノと向き合えば、
楽しく正しい手の形や動きを取り込んでいけるのでしょう?

私にとっての大きなきっかけは、
知的障害重度の生徒さんのレッスンでした。
ここで何度か書いたかもしれません。


『親指は使うのが一番難しい!』


ということです。
彼の親指を鍵盤に載せることの難しさといったら!
親指は他の指と付き方が違うんですよね。
そのことに気づき親指にこだわらなくなったら、
次々に指が自由になっていき、
今では5本の指を鍵盤に載せて弾いてくれるまでに成長してくれました。

よくよく見てみると、
私が気に入っている教材は2の指からの導入になっています。
知らず知らずのうちに、
子どもの体にとって優しい教材を使っていたようです。
 ・・・・・これはラッキーでした。

私が使用している教材はミュージック・ツリーです。
かなりマイナーな教材のようで、
なかなか手に入らないのが残念なのですが。(T_T)
この2の指からの導入教材。
最近、増えているようですネ。

ということで、私の使用しているミュージック・ツリーをもとに、
ピアノを弾くための正しい手の形をどのように手に入れていくか・・・を、
眺めてみようと思います。

ミュージック・ツリー”タイム・トゥ・ビギン”。
これは5線が全く出てこない教材です。
音符を黒丸と白丸だけであらわし、
それが上下することで音の高低を表現しています。
これはバスティンなどでも見かける手法ですネ。

5線が出る前、5本の指を白鍵へ置く前に、
黒鍵を中心に使用しているのが特徴です。
これはショパンが発見したことじゃなかったかな・・・。
理想的な手の形を作るのに、ハ長調は一番難しいのですヨ。
人間の指はそれぞれ付き方も違えば長さも違う。
この指の長さや付き方の違いに、
ぴったりとフィットする鍵盤は黒鍵なんです。

position

ちょっと鍵盤に対して私の指だと大きいですねぇ。
親指はミに置いた方が私の場合自然かもしれませぬ。

長い3本の指を自然に黒鍵に合わせて伸ばしてあげると、
親指と小指が理想的な位置に落ち着きます。
こういうことが起こらなくなるんですヨ。↓

oyayubi-wrong

↑この状態から脱せないうちは、
手首も下がったままになってしまいます。
親指の正しい使い方を覚えないと、
正しい手の形は手に入らないんですよね。

黒鍵から導入することで、
自然に手首の位置が上がり、
親指も↓のように理想的な位置で弾けるようになります。

oyayubi-model

現代のプレピアノといった教材は、
黒鍵を使用して2,3の指からというものが多いように思います。
プレピアノなしに、いきなり親指から入る教材での導入は、
正しい手の形を手に入れるのに苦労するような気がします。
少なくとも、私は指導しづらいなぁと感じます。

次に、1指と5指の安定です。
私が使用している教材(ミュージック・ツリー)は、
2,3、4指に使い慣れてきたなぁといった頃に、
1-5の練習が出てきます。
 ・・・・タイム・トゥ・ビギンにはまだ出てきません。
    テキストブック1に出てきます。


1-5yubiundou

これは、私がとても気に入っている練習です。
楽譜を見る必要はないんですよね。
動きを覚えて、右手は最高音まで左手は最低音まで移動していけばいいだけ。
子どもは楽しくて端っこの鍵盤まで弾きたがります。
また、ここに書かれたアーティキレーションスラーが、
余分な力を抜くためのいい練習になるんですヨ。
手のひらの安定と、手首の柔軟性の両方が身に付くんです。

私はピアノを演奏する上で、
1-5指の安定ってすごく大切だなぁと思っています。
手のひらにV字ができる。
↓このV字の安定を大切だと思っているんです。

1-5yubiantei

以前使った画像に書き足してるので、
ちょいと見にくいかもしれませんが・・・。
オレンジ色の線をご覧ください。
このV字が安定していること、という意味です。

導入の時期にこの安定感を見に付けると、
指がと〜っても自由になるんですよネ。
音もクリアにきれいになります。

この枠組みがしっかりしてから3和音へ導入すると、
すごく安定した形で演奏できます。
いきなり3和音はきついな〜というのが私の感想です。

ということで、今回は私の独断と偏見デシタ。
次回は、もう少し”眺める”という視点を大切に、
両手奏や左右の頻度などのお話をしたいと思います。


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emksan at 09:00│TrackBack(0) ピアノ/教材を眺めて 

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