2006年10月31日

教えるというコト

ピアノ講師という職業は、
レッスンするのが50%
そのために勉強するのが50%って気がする。
勉強も仕事のうち。

これって、ピアノに限ったことじゃないんだろうなぁと思う。
教えるって責任があるコト。
だから勉強し続けなきゃいけない。
学校の先生も、茶道の先生も、
華道の先生も、水泳の先生も・・・。
あらゆる指導者というものは、
過去勉強したストックだけでは指導できないで、
そのバックグラウンドに「勉強」があるんだろうと思う。

ピアノで言えば、
まず自分のための勉強はしてきていても、
指導法というものについての勉強はしてきていないもの。
だから、世の中にはどういう指導法があって、
自分にはどういう指導法が合うのか勉強しなきゃいけない。

また、昔習っていた教材は、
ただ先生に指導を受ける身として使っていただけで、
その教材がどのようなスタンスに立って書かれた教材なのか、
どういう生徒に向いているのか・・・なんて考えて使ったことがないので、
これまた教材研究なる視点で勉強しなきゃいけなくなる。

ある程度指導法が身に付いたら身に付いたで、
生徒は成長するわけで、
その成長に応じた深みのあるレッスンができなきゃいけない。
幅広い知識や洞察力というものはレッスンに深みが出てくる上、
「ただ弾くだけ」というレッスンから脱却するのに必要なことでもあるから。

これは大学時代に勉強したことだけでは、とてもとても間に合わないのデス。
数百年という時代の変遷は(鍵盤楽器において)、
この世の中にどれだけの作品を残し、どれだけの作曲家を生んだことか。
この膨大な情報量は、大学4年でなんとかなるものではありませぬ。
一生かけても足りない。(^-^;

このようにクラシックは奥が深くて、
もっともっと〜と常に思わざる得なくなるのデス。
・・・・・特に、私はまだまだ未熟だから尚更。(_ _;)
だからね、ピアノの先生になりたいと思う人は、
儲けようって思っちゃ失敗しますネ。(笑)
収入の半分は、勉強で消えるので。<(;~▽~)

大学の教授や、ピアニストとして生活していけるだけの収入があるなら別ですが、
地域のピアノ講師にとっては、支出ばかりで収入の少ない世界。
クラシックってお金のかかる世界だなぁと思う。
生徒がお父さんに「ピアノじゃ食べていけないぞ」と言われました。
納得納得。私も彼がいるから食べていけてるんです。(感謝!)

だからといって裕福な人にしかピアノ講師はできない、なんて思いたくないですね〜。
そのためには家族の理解が絶対に必要だけれど。
あとはどれだけ買いたいものを我慢して、自分に投資できるか・・・。
好きでなきゃできない職業ですね。

私は欲しいものが本やCD、行きたい場所が演奏会や美術館なので、
やりたいこと・欲しいもの=自己投資なんですよね。
ラッキーだったなぁと思います。
自己投資以外の欲しいものをがまんするって必要がない。
やりたいようにやってりゃ自己投資になる・・・みたいな。(笑)


こうやって納得いくまで勉強に時間がかけられて、
自分なりの資金を自分に投資し続けることができるって幸せだなぁと思う。
だってね、勉強したいからレッスンは週4日以上にしないって・・・。
その分収入は減るわけだしネ。
その上自分に投資する分、支出は増えるわけで。(笑)
それが許される環境にあるって幸せだなぁと思うのですヨ。

正直、5,6年前はバイトした方がいいかなぁなんて悩んだことがあったのです。
結婚してるからパートってやつですね。
で、パート先で生徒に合ったらバツ悪いなぁ〜とか想像してたわけです。(笑)
勉強する時間はたんまりあったけれど、
自分に投資する経済的余裕がなかった。

今も年収は通のOLさんの半分くらいにしかならないけれど、
これで十分かなぁと思う。
好きなだけ勉強できてるし美味しいものも食べてるし。
負担になるほどレッスンしているわけじゃないし。
全員に目が行き届く程度の人数ってのが私の信念で、
そういう意味でも丁度いい。少なすぎず多すぎず。

やっぱり恵まれてるなぁと思う。

果たして60歳になったら、
勉強50%の割合が20%くらいにまでなるのかな・・・。
それとも、まだまだ〜と勉強し続けることになるのかな・・・。

キツイ職業を選んだものだと思いつつ、
一生学ぶ機会が得られる職業にめぐり合えて幸せだなぁとも思うのでありました。

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emksan at 12:29│TrackBack(0) ピアノ/練習&勉強 

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