2006年10月15日

具体的なレッスン

先日自閉症の子をレッスンしていて思ったコト。
やっぱり具体的にテクニックを伝える方が、
伝わりやすいんだよな〜ということ。

いい音色で弾こうね。

これって、すっごくすっごくわかりづらいコト。
あまりにも漠然としていて、
何がいい音色で、何がいい音色じゃないのかわからない。
なによりも、本人がそういう音色を求めているわけじゃない。

強弱のとき・・・

別に求めているわけじゃない。
本人にしてみたら、ただ奏でることができればそれで満足なわけで・・・。
でも、伝えたかった。音には強弱があるということを。
音楽を強弱で表現するということを。

レヴェル1〜レヴェル5

この子はいつも自分の言葉に置き換えてくれる。
私が言っている意味を理解すると、
自分の言葉に置き換える。
それがコレ。
数値化するとわかりやすいのだと、このとき気づきました。
今ではクレッシェンドも楽しんでくれています。

スラーのとき・・・

なめらかに、がわからなかった。
なかなか伝わらなかった。
あるときこんな言葉に置き換えてくれた。

ソフトクリーム!!

この子のレッスンは、本当に面白い。
それ以来なめらかに弾くとき、
横にいる私はソフトクリームを舐める真似をしなきゃいけなくなってしまった。(笑)
ペロペロ舐める真似をしていると、なめらかに弾いてくれる。(^-^;
でも、楽しいからいいか♪

ポロポロしたタッチで半音階下降のとき・・・

押し付けないでポロポロとしたタッチで弾いてもらいたかった。
このときもこの子の言葉に置き換わる。

じゃがりこ!!

もちろん、横にいる私はこの子が弾いている間、
じゃがりこじゃがりこ・・・とカリカリ食べる真似をしたのでした。(笑)

そして、現在。
美しい音色という掴みきれない漠然としたものに挑戦中。

ケンカしてるよ〜。
痛い痛い!
ボクシングの音にしない。


これらの言葉は、とてもよく伝わります。
楽しくてわざとそういう音を出し、
私に「ボクシングになってるよ!」と言わせたがることもありますが・・・。

でも、美しい音色にはなかなかならない。
イメージで伝えても限界が。
そこで、先日具体的にテクニック面からアプローチ。

付け根にのせるんだよ。

これが思いのほか効き目抜群。
押し付けなくなった。
ポーンといい音が響く。

そうなんだよな〜〜と改めて思う。
自閉症の子に限らず経験させてあげることも大切。
イメージを持つことも大切だけれど、イメージが持てない子もいる。
そういう場合は、体で覚えることから入るといいみたい。

こんな風に自閉症の子には、
基本的にテクニック面からのアプローチが多くなるけれど、
耳からアプローチで成功した場合もあります。
テクニック面からのアプローチがなかなか実らず、
「こういう音、素敵でしょ?」と私が弾いた音を聴いてもらった直後、
弾いてもらったら大成功!
バリバリに力を入れて弾いていたのが、フッと抜けました。

自閉症の子にもイロイロ
障害のあるなし関わらずイロイロ
イロイロだから楽しいのかな♪

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emksan at 14:00│TrackBack(0) 障碍&幼児 | ピアノ/レッスン

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