2006年03月15日

ショパンのアンサンブルを19世紀のサロンの響きで

浜松市楽器博物館のフォルテピアノ、
1830年に製作されたとされるプレイエルによる演奏会へ行ってきました。
曲目は以下の通り。

playel1830


ピアノ三重奏 ト短調 作品8
ノクターン 変ホ長調 作品9-2
バラード第1番 ト短調 作品23
ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
(ドイツ初版に基づく弦楽五重奏伴奏付き)

フォルテピアノ奏者は小倉貴久子さんです。



ピアノ三重奏。いや、存在は知っていたんです。
でも、聴いたことがありませんでした。(^_^;)
すっごくすっごく素敵!!
ショパンが室内楽曲をもっともっと残していてくれたらよかったのに。
そんな印象を抱くような曲でした。
三重奏でも、やっぱりショパンです。(笑)

ショパンは、室内楽曲を5曲残しています。
いずれも聴いていなかった私も私ですが・・・・。
これは聴かねば!と思った次第。

また、面白かったのはノクターン。
定型のノクターンばかり聴いていたので。
今ウィーン原典版で調べているのですが、
たぶんオックスフォード版もしくはブルニョーリ版の、
ショパン自身によるとされる装飾音を使用したのだと思います。
こんな2番聴いたことないよ・・・という装飾音でした。
これも、私の聴く数が少ないからかも。<(;~▽~)

この装飾音を選んだのは、このプレイエルだからだったのだと思います。
現代のピアノでやったら、場合によっては重くなってしまうかもしれません。
ところが、プレイエルの輝くような軽い音色で使用すると、
この装飾音が見事に美しく響き渡るのです。
プレイエルの響きもすばらしいけれど、
このプレイエルの良さを存分に引き出す小倉女史の演奏にも感動します。

ピアノ協奏曲第1番は、すごく意外な感想。
オケで聴くと、ピアノばかり目立つ曲ですが、
室内楽版で聴くと、そこにはアンサンブルがあるんですよね。
これは、今回演奏した方々の解釈で、
そのような演奏になったのかもしれないし、
もしくは、室内楽版でやると大概このような演奏になるものなのか・・・。
室内楽版というものを初めて耳にしたので、わからないんですよね。

第1楽章は、オケの方がいいかなぁ・・・なんて感想を抱いてしまいましたが、
第2、3楽章は、本当にすばらしかった!
プレイエルとガット弦の相性もすっごくすっごくよかったし、
一人一人の個性が際立つ五重奏ならではの演奏だったと思います。
特に、私は第1ヴァイオリンとチェロ奏者の演奏が気に入りました。

このプレイエルの音色。滅多に聴けないと思うと残念です。
澄んだ硬質な音は、1音1音独特な味わい深い響きで、
なにより弱音の美しさは目を見張るものがありました。
奏者が楽器によりインスピレーションを与えられることってあるのでしょうね。
プレイエルがショパンを引き出しているような、そんな錯覚を覚えたからです。
もちろん、小倉女史がすばらしい感性と技術を持ち合わせているからこそですが、
すごく不思議な体験でした。

またこのプレイエルの響きが聴きたいです。
そんな機会・・・今後あるのかしらん。
本当に貴重な体験をしました。

ところで、この演奏会テレビで放映されるようです。
5月1日(月)NHK BS 《クラシック倶楽部》午前10時〜10時55分

小倉貴久子さんのHPはこちら(ファンになってしまいました。)
第1ヴァイオリンを務めた桐山健史さんのHPはこちら
チェロを務めた花崎薫さんが関わる弦楽四重奏団はこちら

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1. ショパンのアンサンブルを、19世紀のサロンの響きで  [ ピアノ情報 ]   2006年03月15日 13:03
〜フォルテピアノ(プレイエル、1830年)とともに〜19世紀はじめのピアノ協奏曲には、本来フル・オーケストラの曲でも、ピアノといくつかの弦楽器で家庭やサロンで演奏できるものがありました。この演奏会ではショパンのピアノ協奏曲第1番が、管打楽器なしの室内楽版によって...