2018年04月16日

Amazonのなか見検索(無料)で読んでみる

この本は、「今まさに悩んでいてすぐ情報が欲しい!」という方に向けて、即レッスンに活用していただけそうな部分を無料で読めるようにしてあります。無料で読める部分を、目次からご紹介させていただきますね。

特に《第1章より 自閉症スペクトラムの子 》の(1)具体的に伝える  銑イ函◆複押忙覲个冒覆┐ の 銑い蓮∈まさに悩んでいてどうしたらよいかわからずにいる方に、すぐ試してみようと思っていただけるアプローチだろうと思います。



・はじめに   
 「ピアノ講師のみなさんへ」   
 「ご両親の方へ」   

・序章 教室に発達障害の子がやってきた   
 「うちの子、発達障害なのですが レッスンしていただけないでしょうか?」   
 「お月謝をいただいている以上、レッスンらしいレッスンがしたい」   
 「レッスンらしいレッスンとは、目的がはっきりしているということ」   

・第1章より 幼児の世界   
 (1)自己中心性と中心化   
 (2)アニミズム   

・第1章より 自閉症スペクトラムの子  
 (1)具体的に伝える      
  _箸任領習方法を伝える      
  ▲譽奪好鵑慮通しが立つ      
  H表会のための練習を説明する      
  げ士未鮨値化する      
  ァ俵饌療”はすべての生徒さんに通じること   
 (2)視覚に訴える      
  ‘虻遒畔源による説明      
  音の長さを視覚化する      
  レッスンそのものを視覚で説明する      
  っ躇佞鯊イ靴燭た搬琉媼韻鮖覲个冒覆┐   

・ピアノ教室 Q&A より   
 適度なレッスン時間は何分?   
 お月謝の設定は他の生徒さんと同じがよい?   
 発達障害児に指導をしている先生が情報交換し合える場はある?   
 発表会にどうやって参加させたらよい?   
 左手と右手の混乱を防ぐ方法はある?   
 単調な練習を飽きさせないコツは?

※増刷後、情報交換し合える場の紹介をmixiからFBのグループに訂正しています。


【FB発達障碍ピアノレッスングループ】
非公開、ピアノ指導者と楽器店の方限定のグループです。気軽に悩みが相談でき、たくさんの情報が得られます。コメントや投稿には参加せず、読むだけの方も大歓迎。どうぞお気軽にご参加くださいね♪
https://www.facebook.com/groups/458864134300478/


【発達障碍ピアノレッスン告知ブログ】
各地域のピアノ指導者が自主運営している会からのお知らせです。カテゴリーを地域ごとに分けています。お近くの地域を選んでご活用くださいね♪
http://hattatsu-piano.blog.jp/


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emksan at 16:54|Permalink 本の出版 | 障碍&幼児

2018年04月10日

Facebookフォルテピアノグループ(ピアノ指導者限定・非公開)

Facebookに《フォルテピアノ》というグループを作りました。ピアノ指導者限定のサークルのような雰囲気のグループで、気楽に語り合えるよう非公開にしています。先日フォルテピアノ第一人者の小倉貴久子さんがこのグループに加わってくださり、なんとも贅沢なグループとなりました♪

フォルテピアノ1

よく知らないけれど興味があるという人から、コアなフォルテピアノファンまで。かしこまることなく楽しくやりとりできる、和気あいあいとしたグループです。

こんな素敵な写真付きでコンサートの感想が投稿されたり・・・

フォルテピアノ4

こんなコアな情報が投稿されたり・・・
  
フォルテピアノ5

ブッフホルツって?ですよね。ショパンがポーランド時代に使っていたピアノの製作者です。これはショパン研究所がこの楽器を復刻したというニュースで、こういった興味深い情報が「何それ?」「知らない」「教えて!」と気軽に言い合える空気感の中で交わされているのが、このグループ♪
  
ご紹介した投稿は佐野安子先生のもの。(公開のご了承をいただいています)こういうニュースは佐野先生のお得意分野!一体どこから仕入れてくるのやら?!情報通がグループにいてくれることのありがたさったら♪

これ ↓ は指をくわえながら「行きたいねぇ」「ため息がでちゃうねぇ」「ため息どころかよだれが出ちゃうよ」なんてやりとりをした投稿。ほんとポーランドに行きたくなっちゃう。

フォルテピアノ2

極めつけはコレ!グループを立ち上げてすぐに「小倉さんのご自宅で講座を受けたい!」という話が持ち上がり、ものすごぉい勢いで決まった企画。
 
フォルテピアノ3

参加者は現在14名。残り3名の募集となっていますので、ご興味のある方はお気軽にグループへメンバーリクエストしてくださいね。ピアノ指導者であれば、どなたでもご参加いただけます。

もちろん講座に参加しなくてもメンバーリクエスト大歓迎♪ フォルテピアノについて知らなくても、読んでいるだけで「へぇ〜」と自然にフォルテピアノが身近になる、そんなグループです。

Facebookフォルテピアノグループ
https://www.facebook.com/groups/189358371794097/


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emksan at 11:53|Permalink ピアノ/練習&勉強 

2018年04月09日

フォルテピアノ・アカデミーSACLA

フォルテピアノ第一人者小倉貴久子さんプロデュース
《知っておきたい!トレンド古典派音楽》塚田さんが代表のメヌエット・デア・フリューゲル主催のアカデミー!

フォルテピアノ・アカデミーSACLA

今後、日本ピアノ界を先導するアカデミーになるだろうという予感と期待感、フォルテピアノにどっぷり3日間も浸れるというワクワク感から、動画を作成してしまいました。作成後、お二人にご相談させていただいたところ、なんと公式採用されることに! ファン冥利に尽きます♪ 




この動画を観ると、BGMのトルコ行進曲が気になるでしょう? 


  
このトルコ行進曲は上のCDに入っているのですが、私も初めて聴いたとき「どうして?」と思ったんです。何がなんでも理由が知りたくなり、ムジカノーヴァ編集部に相談。小倉さんにインタビューさせていただく機会を得たのでした。4年前のことです。気になる冒頭の「シラソラド」の演奏について、ムジカノーヴァの了承を得てインタビュー記事をこちらに公開しています。
  
次に気になるのは、16分音符が連なる箇所のリピート後の演奏ではないでしょうか。当時はリピート後に即興を加えるという習慣がありました。モーツァルトは即興が得意だったんですよね。では、モーツァルトが求めた即興とはどういうものだったのでしょう? もちろんこのことについてもインタビューで小倉さんにお伺いしています♪ こちらをご覧ください。
  
FBでは、私が小倉さんの大ファンだというのは周知のこと。自分がこぉんなに誰かのファンになるだなんて思いもしませんでした。私ってそういうタイプじゃないんです。なので人生初のこと。インタビュー後FBで小倉さんと繋がらせていただき、今年から小倉さんのレッスンを受けています。まるで夢のよう!

そして、このアカデミー! 会場が家から少し遠いのと、合宿気分を味わいたいのとで、3日間会場近辺のホテルに泊まることにしました。行く気満々なので、すでにホテル予約完了済み♪ 受講生として参加したいと考えているのですが、受講生は定員8名の先着順。受付開始の4月20日は朝9時前にパソコンを準備万端整えて申し込みするつもりですが、もちろん受講生の枠に入れなかったとしても、3日間どっぷり聴講生として参加します。今からワクワクが止まらない♪ (*‘∀‘)


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emksan at 10:03|Permalink ピアノ/練習&勉強 

2018年03月23日

知っておきたい!トレンド古典派音楽(9)

ナチュラルホルンを得意とするプロのホルン奏者で、フラウトトラヴェルソを愛奏する古典派音楽の愛好家にして音楽事務所メヌエット・デア・フリューゲル代表の塚田聡さんに、私の興味が赴くままにインタビュー♪


無弁金管楽器の使用が今後の主流に?!
 
 (8)で、HIP(Historically Informed Performance)「過去に関する知見を生かした演奏」が本場ヨーロッパを中心に世界中で席巻し、今やピリオド楽器を使用する陣営とモダン楽器の陣営の間の壁はかなり低くなって行き来が自由になされているとお話をしました。今回はその続きで、さらなるHIP精神の浸透とその日本における状況などを見ていきたいと思います。


メンデルスゾーン:序曲〈フィンガルの洞窟〉
アントネッロ・マナコルダ指揮/カンマーアカデミー・ポツダム


 この動画は、ドイツの室内オーケストラ〈カンマーアカデミー・ポツダム〉による演奏です。このオーケストラはモダン楽器を使用するオーケストラですが、無弁のナチュラルホルン、ナチュラルトランペット(概ね19世紀前半までのピリオド楽器)が使用されています。金管楽器をピリオド楽器にすることにより絶対音量が抑えられ、他の楽器とのバランスが理想的となり、かつ長管のもつ独特な雑味がオーケストラに効果的なアクセントを与えているのが分かります。
 古典派の作品だけでなく、シューマンやメンデルスゾーンなどの作品でも、このように無弁の金管楽器が使用されるようになっている昨今のオーケストラ。この演奏では弦楽器と木管楽器についてはピリオド楽器を採用してはいませんが、HIPの精神にあふれた奏法[HIPについては(8)を参照]、かつアクティブな演奏で、〈フィンガルの洞窟〉の魅力が余すところなく表現されています。今、指揮者のアントネッロ・マナコルダとともに世界的に注目を浴びているオーケストラです。

 こうした金管とティンパニーをピリオドのナチュラル管を使ってベートーヴェンを演奏しようという試みは、遡ること1990年代の初頭からニコラウス・アーノンクールが試み始め、その後、伝統ある〈チューリヒ・トーンハレ管弦楽団〉がデイヴィット・ジンマンの元でシンフォニーの全集をCD化、さらにシューマンなどもこのスタイルで録音し話題を呼びました。
 現在、金管楽器をナチュラル管で古典作品を演奏しようという考え方は、決して一部のオーケストラだけの偏狭的嗜好ではなく、広く試みられ定着さえしているスタイルです。(8)で紹介した〈ドイツカンマーオーケストラ・ブレーメン〉、そして〈南西ドイツ・フィルハーモニー交響楽団〉、〈ザルツブルク・モーツァルテウム管弦楽団〉などの名門オーケストラが、指揮者によりけりながら金管楽器をナチュラル管にして、HIPの精神をたっぷり取り込んで古典派やロマン派の作品に取り組んでいます。

 こういった先鋭的なピリオド奏法は、今やヨーロッパ各都市に蔓延し、我先にと競うように使用楽器や奏法に生かすことに躍起になっているという状況が見られます。例えば、ミュンヘンは今までの伝統に忠実で、重厚なドイツ的奏法を守る牙城だったのが、ついにこの街までがHIP精神溢れるピリオド奏法を受け入れるようになりました。
 ラッカデミア・ジョコーサ(L'Accademia Giocosa)というピリオド楽器を用いるバロック音楽の合奏団は、バイエルン放送交響楽団のメンバーからなっています。オーボエのシュテファン・シッリやフルートのヘンリク・ヴィーゼといったモダン楽器の超有名な首席奏者が古楽器に持ち替えて、なんとバロックの合奏団まで組織してしまったのです!

 そしてついに、全員がモダン楽器とピリオド楽器を持ち替えるオーケストラまで登場。
 〈カンマーオーケストラ・バーゼル〉はメンバー全員が両刀使い。ハイドン時代のピリオド楽器で、指揮のジョヴァンニ・アントニーニとともにハイドン生誕300年に向けてシンフォニー全集の録音プロジェクトを開始しました。しかし彼らはピリオド楽器の専門オーケストラではなく、別のコンサートではモダン楽器でロマン派以降のプログラムを演奏しているのですから驚異的です。この鮮烈なハイドンをお聴きください。


J.ハイドン:シンフォニー 第80番
ジョヴァンニ・アントニーニ指揮/カンマーオーケストラ・バーゼル


 カンマーオーケストラ・バーゼル&G.アントニーニのベートーヴェン第9番シンフォニーのYouTube動画もありますので、彼らの楽器の選択に注意してご覧いただければと思います。リズムの息づく生命力溢れる演奏に度肝を抜かれることでしょう。

 遅ればせながらも、このクラシック音楽演奏の改革とも言える大波は我が国にも到達しています。日本の既存のプロオーケストラでも、ナチュラル管の金管楽器を使用して演奏しているという情報が時折耳に入るようになっています。東京交響楽団は先日、ジョナンサン・ノットというHIP奏法に理解のある指揮者の元、〈ドン・ジョヴァンニ〉全曲をナチュラルホルンで演奏。山形交響楽団は古典派の作品を演奏する時は基本、ナチュラルトランペット&ナチュラルホルンで演奏しています。飯森範親指揮/山形交響楽団が先ごろ完成させた、ピリオド指向によるモーツァルトのシンフォニー全集は、まさにトレンドな記念碑的録音になっています(私もホルン4本編成の作品に参加しています)。


管の長い無弁金管楽器がオーケストラにもたらす効果とは?

— ナチュラルホルンといえば、今月3月13日に〈ナチュラルホルンアンサンブル東京〉の第2回コンサートがありましたね。ナチュラルホルンだけの演奏を聴くのは初めてだったのですが、まさに森の響きそのものでした。正直、最初は音質の不均等さに戸惑ったのですが、そのうちそれがとても心地良くなってきて、最後はもう「超気持ちぃ!」と大興奮。音色の変化が豊かで、特に塚田さんがいう「雑音」の入った音質というのでしょうか、そのはじけるような勢いにみずみずしい生命を感じて、これぞまさに屋外の楽器!と思いました。全身を伸びやかに解放させてくれる音楽ですね。この勢いのある音質があるかないかで、オーケストラの響きは大きく変わるのだろうと思いました。

 東京のプロオーケストラ所属のホルン奏者が集まって〈ナチュラルホルンアンサンブル東京〉というアンサンブルを組織しています。この演奏会で披露した作品はいずれも19世紀のものなんですよ。19世紀(ロマン派の時代)に入るとホルンはヴァルブがついて無弁のホルンは使われなくなっていくのでは?と思われるでしょう。大雑把な話ですが、クラシック音楽におけるオーケストラのレパートリの半分以上は無弁ホルンのために書かれたものなのです。フランスでは19世紀末の作曲家サン=サーンスやオッフェンバックもナチュラルホルンを指定して曲を書いていますし、ブラームスも作曲の際、心の音は当時ヴァルトホルン(森のホルン)と呼ばれていた無弁ホルンを描きながら作曲していました。
 中嶋さんがおっしゃられるように、ナチュラルホルンでは長い管に息を吹き入れるため、きれいに口元で発音しても「ブルッ」というような雑音が生じます。抵抗に抗いスピードのある息を入れると、シンバルかというような激烈な破裂音が出ます。しかし、音質は決して重くなく空気に溶け込むような音(これが高次倍音使用の効果:後述)なので、不必要に弦楽器や木管楽器の音を包んでしまわない。彼らを後ろから押し出すような効果的な響きを出すことができるのです。弱く奏でると柔らかな音質で、右手でベルを塞いだ音のくぐもった響きは神秘的な森の雰囲気。そんな体験をしていただけたのではないかと思っています。

 さて日本でも、こんな重要な楽器を無視していていいわけがない、とホルンについて言えば、優秀な奏者がこぞってナチュラルホルンに興味を示し、今やプロならば楽器ぐらい持っていて当たり前、というような状況になっています。頼もしいことです。〈バッハ・コレギウム・ジャパン〉を始め、どこのピリオド楽器を使用する国内合奏団に聴きに行っても、ホルンはすばらしいプレイを聴かせてくれていますよ。世界に誇れる価値のあることだと思っています。
 ちなみに「ナチュラルホルン」という呼び方は現代のホルンと区別するための呼称であり、18、19世紀にはそのような言い方はありませんでした。各国語で「ホルン」とか「狩猟ホルン」と呼ばれていました。

s-ナチュラルホルン0313
https://natuhotokyo.jimdo.com
〈ナチュラルホルンアンサンブル東京〉のサイト

— ところで、お話を伺っていると金管楽器だけをピリオド楽器に、というのがHIP精神の主流なのかな?と不思議になるのですが。

 確かに金管楽器を見て無弁のナチュラル管だったら、そのオーケストラ、もしくは指揮者はHIP志向の強いオーケストラなのだな、と思って違いはないでしょう。
 管楽器の場合、管の長さ、が音色や倍音構造を決める際の重要なポイントになります。各木管楽器は、時代を経ても、長さ自体は基本的に変わってはいません。各々、数センチの単位で長くなって音域が上下に伸びてはいますが、ある一つの音高を出すにあたっては基本的には同じ長さの管を利用して音を出しています。弦楽器もスコラダトゥーラといって調弦を変えて演奏することがしばしば行われていたとはいえ、奏法さえ注意すれば、それなりの近似値の音を出すことができます。

 ところが、金管楽器の場合、管が長いと音が外れやすくなる上、長い管を通る音がくすんだ音に聴こえると否定的に捉えられてきたため、どんどん管を短くしていったという歴史があります。短い方が確実な演奏がより容易となり、なおかつクリアーな明るい音となるのです。
 トランペットの場合、現代のトランペットは大まかに言うと古典派時代の楽器と比べて半分の長さになっています。J.S.バッハの技巧的なトランペットを現代ではしばしばピッコロトランペットというひじょうに短い楽器で演奏しますが、バッハ時代のオリジナルの楽器と比べると、ピッコロトランペットは1/4の長さしかないのです。
 本来、金管楽器は長くてなんぼの楽器。その長い管に息を吹き込むと並ぶ自然倍音を利用して演奏するというのが基本的な考えの楽器群なのです。自然倍音列の上の方は全音階→半音階と密になっていて、そこを利用して演奏するから、あの高い音域での技巧的なパッセージになるのです。それをピッコロトランペットで4本のヴァルブを駆使して吹くとどういう音質になるか。
 第10倍音で演奏する音(ナチュラルトランペット)と、第2倍音で演奏する音(ピッコロトランペット)は同じ高さの音になりますが、音の密度が全く異なるものになります。
 高次倍音は空気に溶ける風のような軽い音。煌びやかな音と形容してもいいでしょう。基音に近い倍音は、つんざくようなはっきりとした輪郭をもつ重めの音になります。

 またラッカーという石油由来の皮膜を管体に塗布しているか、素のままの真鍮かというのも音質に大きく関わってくる問題です。
 長い管でラッカーのかかっていない楽器を使用してオーケストラ内で演奏すると、唯我独尊にならずに、他の楽器に溶け込む音を出すことができます。この基本的な価値観に最近トランペット奏者自らが目覚め始め、トランペット界の感性の転換が起こっています。今のところヨーロッパに限った現象になりますが、トランペットから徐々にラッカーが剥がされ始めているのです。戦前のトランペットにはラッカーはかかっていませんでした。金管楽器の本来の響きを取り戻そうと自問しだしたそうした奏者から、指揮者にナチュラル管での演奏を自ら提案するようになってきています。


— 奏者側から意識が変わってきているというのは、とても興味深いですね。ところで、他の木管楽器や弦楽器はモダン楽器のままでバランスは悪くならないのでしょうか。

 金管楽器がナチュラル管になりつつあるのには他にも理由があります。金管楽器だけが突出してパワフルになり、オーケストラ全体のバランスを崩すようになってしまった、という理由です。これについては、特に現場ではうなずく方も多いと思います。金管楽器のパワーに負けないように他の奏者たちも力づくで演奏し、いつしかオーケストラがハーモニーの融合よりも、パワー対パワーのぶつかり合いの場と化してしまいました。本来のバランスを取りもどさなければ作曲家の描いた響きから離れるばかり、と自問しだしたオーケストラの良心は評価されるべきことです。
 木管楽器や弦楽器でも、以前のようなパワーに偏重した楽器や奏法から、弱さ・柔らかさの方向へ多彩なニュアンスが表現できる楽器が好まれるようになってきています。ぶっとい音のオーボエ、力づくでヴィブラートを濃厚にかけるフルート、圧を抜かない弦楽器、そのようなニュアンスの伴わない演奏が軽蔑されるようになってきているのは確かな傾向です。
 金管楽器は目に見える改革が行われていますが、そのような楽団では、他の楽器も確実に変化してきています。弦楽器は弦をスチールやナイロンから、天然素材のガット弦に替えてみたり、弓を古典派時代の反りの緩いものを使用したり、細かく見ていくと確実な違いが見られます。また最近、木製のフルートを吹く人が増えましたよね。

 30年以上前のオーケストラの響きと、最近のオーケストラの音づくりの違いを定点観測してみるとそれはおもしろいですよ。〈ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団〉や〈ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団〉などの名門オーケストラの今昔聴き比べ。ヴァイオリン奏者の奏法の変遷など、音源を探し聴き比べをしてみると、さまざまなことが実感できると思います。


塚田 聡(つかだ さとし)
東京芸術大学卒業後アムステルダムに留学、C.モーリー氏にナチュラルホルンを師事する他、古典フルートを18世紀オーケストラの首席フルーティスト、K.ヒュンテラー氏に師事するなど古典派音楽への造詣を深めた。2001年に再度渡欧、T.v.d.ツヴァルト氏にナチュラルホルンを師事する。音楽事務所メヌエット・デア・フリューゲルの代表。
・ディスコグラフィ・
ナチュラルホルン〜自然倍音の旋律美と素朴な力強さ
森の響き 〜ドイツ後期ロマン派・ブラームスの魅力〜
・ホームページ・
ラ・バンド・サンパ
古典派シンフォニー百花繚乱
シューベルト研究所
ナチュラルホルンアンサンブル東京



emksan at 09:20|Permalink 知っておきたい!トレンド古典派音楽 

2018年03月09日

これからの時代はフォルテピアノとモダンピアノ分け隔てなく

ショパン国際ピアノコンクールを開催している国立ショパン研究所が、今年《第1回ショパン国際ピリオド楽器コンクール》を開催します。今後5年ごとに開催されるというこのコンクールで使用される楽器は以下の通り♪ 

【使用楽器】 
1838年、1849年、1858年製のエラール
1846年、1854年製のプレイエル
1843年製のブロードウッド
ヨーロッパの修復家やコレクターから持ち込まれたオリジナル楽器やグラーフやブッフホルツのコピー


このコンクールがめざす主な目的はピリオド楽器による演奏を普及させること。というか、これだけのコンクールが開催されるほど、フォルテピアノが普及してきた、という逆の見方もできますね。 『知っておきたい!トレンド古典派音楽』の連載で話題になったように、世界はフォルテピアノに限らず、あらゆる楽器においてピリオド楽器とモダン楽器の垣根がなくなってきているようです。

ピリオド楽器(作曲家が作曲した当時使用していた楽器)を知ると、作曲家の意図が見えてきたり、当時の演奏スタイルが体感できたり、モダン楽器との向き合い方が変わってきますが、世界では「作曲家が作曲した当時の楽器や演奏スタイルを尊重して演奏しよう」という波が起きているのですね。

このコンクールのガイダンスが、今月13日トッパンホールで行われます。世界の動きに興味があるのと、フォルテピアノによるコンクールへの期待感とで、このガイダンスを聞きにいくつもり。当日は、日本のフォルテピアノ第一人者である小倉貴久子さんによるアドバイス、ダン・タイ・ソンによるトークとデモンストレーションがあり、もうそれだけで十分贅沢な企画ですが、なんと無料なのですヨ。 (このガイダンスのチケット入手はこちら)  

世界がこのような流れになっているのに、日本はどうなっているの?と不安になりますが、日本には世界に誇るフォルテピアノ奏者小倉貴久子さんがいらっしゃいます。塚田さんが主宰するメヌエット・デア・フリューゲルが、この夏《第1回フォルテピアノ・アカデミーSACLA》を開催。小倉貴久子さんがプロデュースする、3日間どっぷりフォルテピアノに浸かれる贅沢なアカデミーです。  

使用楽器を見ると、なんでこんな企画が実現できたの?!というほどすごい。なんと、タンゲンテンフリューゲルまであるじゃぁないですか。タンゲンテンフリューゲルなんて、見ることすらままならないのに、それが弾けるなんてあり得ないほど貴重な機会!   

【使用楽器】
Anton Walter(1795年製の復元楽器 C.マーネ製作)
Johan Lodewijk Dulcken(1795年製の復元楽器 太田垣至製作)
Bartolomeo Cristofori(1726年の復元楽器 久保田彰製作)
Tangentenflugel(Ch.G.Schroter考案のアクションによる復元楽器 久保田彰製作)
J.Broadwood製作のスクエア・ピアノ1814年製 
Ch.G.Hubert(1770年代製の復元楽器 深町研太製作)
打弦タイプのクラヴィシンバルム(久保田彰製作)


なんと聴講生は体験コーナーの時間に多目的ルームに並ぶ5台の鍵盤楽器を小倉貴久子さんのアドバイスのもと体験できるのですよ。(体験コーナー参加希望者は事前申し込みが必要。各日先着10名)   

濃密な3日間のスケジュールは以下の通り。  
スケジュール
 
詳細を知りたい方はこちらをどうぞ。申込受付開始は4月20日午前9時です。私は受講生としてレッスンを受けたいのですが、なにせ受講生は先着8名なのでどうなることやら。先着にもれたとしても、聴講生として3日間どっぷりフォルテピアノの世界に浸かろうと思います。   

日本は小倉さんのおかげで、世界から後れを取らずに済んでいるのかもしれませんね。いや、ピリオド楽器の演奏会が身近なヨーロッパに比べると、「身近さ」という点ではかなり後れているのだろうと思いますが、ピアノ教育においてはまだそこまで後れてはいない・・・と思いたい。   

特に、最近はピアノ指導者がピアノの歴史に興味を持ち、そういったことを生徒さんに伝えるのが当たり前になりましたし、このような内容がムジカノーヴァやピティナなどのセミナーで取り上げられるようにもなりました。 今は日本のピアノ教育界にとって、吸収の時期なのかもしれませんね。ということで、私もどんどん吸収して興味の赴くままに体験していきたいと思います♪   


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emksan at 19:25|Permalink ピアノ/ピアノの歴史 | ピアノ/練習&勉強

2018年03月07日

来週木曜日の内容♪

来週木曜日に池上の発達障碍ピアノレッスン情報交換会でお話しくださる三上先生が、FB非公開グループ『発達障碍ピアノレッスン』にご投稿くださった文面です。ご自身のお子さんが自閉スペクトラム症なのですが、幼少〜小学生の頃はそれとわからなかったため、多くのご苦労を重ねてこられました。
  
「保護者がまだ把握しきれていない障がいのある子、認めていない、かなり薄い障がいだがうまくレッスンが進まない…この様なお困りのある先生には1つのアイデアにきっとなると思います。」

このような悩みを抱えていらっしゃる先生に、ぜひご参加いただけたならと思います。


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日程 3月15日(木) 10時〜12時
場所 
スター楽器池上店 池上ホール 
参加
費 初回のみネームプレート代40円
お申込み スター楽器 03-3755-2131 (担当:佐藤)



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こんにちは。 3月15日池上のスター楽器にて行われる、「ピアノレッスン情報交換会」で、お話をするお時間をいただきました 三上です。

【今回の内容について】

♪  幼稚園年長夏休みに入会 自閉症スペクトラムとお知らせいただきました。 動きが大きく、力強い男の子。気持ちの切り替えが苦手で、空想カブトムシの戦いごっこに没頭し、指示に反応しない、ピアノ椅子に座ることはまず無理なスタートでした。 しかし、曲に合わせて踊ることが非常にうまく曲想の把握、とくに終わりは必ずビシッと決まる。 この子のこの半年の変化について、何をブレずに続けてきたか、内容と方法について。 また、変化の様子をお伝えします。

♪ 毎回のレッスンプログラム このレッスンプログラムは、健常幼児の導入レッスンと同じ内容です。 進度のスピードを変えるだけです。そのスピードをその子に合わせる観察のポイントがあるように思います。そのいくつかをお伝えします。

♪  動画をとる許可がもらえなかったので、普段のレッスンで使用しているカードなど持参し、実際に見ていただきます。

♪  可能性を秘めたこの子達に、楽器の購入についてスター楽器の方にご相談しました。楽器店の方にお話をうかがいます。 溝の口分科会でも話題にあがりましたレッスンプログラムについては、ゼリーカップを教えてくださいました先生ともディスカッションできました、その内容も織り交ぜます。

保護者がまだ把握しきれていない障がいのある子、認めていない、かなり薄い障がいだがうまくレッスンが進まない…この様なお困りのある先生には1つのアイデアにきっとなると思います。 是非いらしてください!

【プロフィール】

三上 緑 神奈川県川崎市在住 大学在学中からレッスンをして30年ちょっとになります。その間如何してか、ピアノを教えながらカウンセリング業をしているような、難しい生徒達とお会いする機会が多く、1人づつ命を預かる様なレッスンをして来ました。 我が子(18歳)が高機能自閉症(今はこのように言いませんが)だと苦労した結果わかり、それは沢山の専門家と学ぶ機会になりました。


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