2018年07月13日

もっと知りたい!フォルテピアノ・アカデミーSACLA(12)



今年の夏、歴史的な幕開けになるであろう第1回フォルテピアノ・アカデミーSACLAが開催されます。フォルテピアノの第一人者である小倉貴久子さんがプロデュースする、古典派時代のフォルテピアノにどっぷり浸れる贅沢な3日間です。主催は《知っておきたい!トレンド古典派音楽》の塚田聡さんが代表のメヌエット・デア・フリューゲル

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小倉貴久子さんの古典派音楽を聴くと、その瑞々しい生命力に驚かされます。ピアノ学習者にとって、古典派音楽はソナチネ・アルバム、ソナタ・アルバムと順に取り組む、定石の《教材》と呼べる音楽です。しかし、そこに生き生きとした新鮮な驚きはあったでしょうか? ただただ正確に指を動かすことだけに主眼が置かれてはいなかったでしょうか?
  
小倉さんのCD《輪舞(ロンド)〜モーツァルトの輝き〜≫に入っている、モーツァルトの「トルコ行進曲」を聴いたとき、この生命力の秘密が知りたくてたまらなくなり、ムジカノーヴァの誌面でインタビューさせていただいたことがありました。私がこれまで勉強してきた古典派音楽は一体何だったのか? 「楽譜通りに演奏する」「作曲家の意図を楽譜から読み取る」とは一体どういうことなのか?
  
今年から、小倉さんのレッスンを受けています。CDやコンサートの演奏を聴くだけでは気づけない点がたくさんあり、教えていただくことすべてが、小倉さんの演奏の生命力に繋がっているのを感じます。イネガルにしても、拍の感じ方にしても、子音をはっきりさせるための直前の音の抜きにしても、かなり繊細なコントロールが必要で、身につけるには何年もかかりそうです。
  
何年かかろうと、なんとしてでも身につけたい。《教材》として指を動かすだけ、表情をつけたとしても当時のスタイルとはかけ離れたもの、というピアノ指導は私の代でおしまいにしたい。少なくとも私は、私の生徒さんに私が学んできた古典派音楽をそのまま伝授するなんて、自分に許すことができないのです。音大へ行くわけでもない、コンペに出るわけでもない、愛好家としての生徒さんばかりですが、だからこそ生命力溢れる、表現することの楽しさが存分に味わえる古典派音楽を伝えていきたい。

最近、ロマン派音楽には古典派時代の名残があると思うようになりました。これは、まだちょっと垣間見えてきただけで、はっきりと見えているわけではないのですが、小倉さんから学ぶ古典派音楽のスタイルを知ることでしか見えてこないロマン派音楽があるような気がしています。
 
前座としての文章がかなり長くなってしまいましたが、今回はフォルテピアノ第一人者であり、このアカデミーをプロデュースなさっている小倉貴久子さんにコラムを書いていただけることになりました。テーマは《フォルテピアノに触れる意義》です。
  
《フォルテピアノに触れる意義》小倉貴久子

 私がフォルテピアノに初めて触れたのは、オランダ留学中のことです。それまで、現代ピアノで演奏することに何の疑問も持たず、どちらかと言えば、「昔の楽器はモノクロで、現代の楽器は色彩豊かなもの」と、何となく思っていた当時の私にとって、モーツァルトの時代のフォルテピアノを弾いた時の驚きは、それまでの価値観を覆す衝撃的なものでした。

 モーツァルトの音楽そのものの音色、現代のピアノでモーツァルトらしさを研究していた表現方法が、フォルテピアノで演奏すると何と等身大に可能なのでしょう!作曲家の作品への想いと作曲家の目前にあった楽器のマッチ度に、目から鱗が落ちるようでした。ベートーヴェンの楽譜への綿密な書き込みも、現代のピアノではなく、当時のフォルテピアノから表現される音色を元に記載されているということに興奮し、まさに作曲家から直接レッスンを受けているような錯覚を感じるほどでした。 「このような素晴らしい世界をみなさまに知っていただきたい!」という想いが、私の帰国後の活動の原動力でした。

 ヨーロッパでは身近にあるフォルテピアノですが、日本では西洋音楽の歴史が浅いため、フォルテピアノはまだまだ希少です。ぜひ、たくさんの方にフォルテピアノを体験して、作曲家が生きていた時代の空気を味わっていただきたい!

 今回のアカデミーでは古典派時代の打弦楽器が勢揃いします。古典派は試験やコンクールの課題で扱われることも多く、「お勉強」というイメージが強い方もいらっしゃるかもしれません。でも、実はとっても自由で、楽しく、刺激的な世界なのです。当時のルールや価値観を手に入れたら、それがその素敵な世界への扉を開く鍵となること間違いなしです! 


アカデミーリンク用画像

《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》
FBに非公開グループを作成しています。小倉貴久子さんもメンバーに加わってくださっている、とても贅沢なグループです。フォルテピアノについてよく知らないという方も大歓迎。投稿を読むだけでも面白いグループなので、どうぞお気軽にメンバーリクエストしてくださいね♪
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emksan at 09:23|Permalink フォルテピアノ・アカデミーSACLA 

2018年07月10日

ふ・く・し食堂 RIN

生徒さんの新しい仕事先、Beステーション凛(就労継続支援B型)が運営している《ふ・く・し食堂RIN》へ、主人と二人で行ってきました。まだできたばかりのカフェ。少しでも多くの方に知っていただきたくて、たくさん写真を撮ってきました♪

東急多摩川線下丸子駅から徒歩5分のカフェです。
ランチタイム 11:00〜14:00
ディナータイム 16:00〜20:00
定休日 水、土、日、祝日

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私たちを接客してくれた生徒さん。とても丁寧にご指導いただき、いろんなことに挑戦させてもらえて、ものすごいやりがいを感じているようだったのが、なによりも嬉しかった!

店内を入るとおしゃれなカウンター。実はこの奥に10名以上貸し切り可能な広い部屋があるのです♪

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奥の空間に入ったとたん、木のいい香り♪ どれも美味しそうだったのですが、ミートソースをいただいてきました! これが優しい味わいで、とっても美味しかった♪(*‘∀‘) 

このお店のメニューには、大田区や全国の障害者福祉事業所の食材が使われています。もう一人の生徒さんが通う事業所で作られたお豆腐が使われていて、なんかこういう繋がりって嬉しいですね♪

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天井にはプロジェクター。正面の真っ白な壁に映像が映ります。ここは10名から貸し切り可能。とても広い空間なので、いろんな用途がありそう。

ミートソースのあとはデザート。このデザートプレートには、大田区《まごめ園》のパウンドケーキなど、ほかの事業所で作られた食材が使われています♪ 

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RIN地図


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emksan at 09:13|Permalink 障碍&幼児 

2018年07月09日

もっと知りたい!フォルテピアノ・アカデミーSACLA(11)



今年の夏、歴史的な幕開けになるであろう第1回フォルテピアノ・アカデミーSACLAが開催されます。フォルテピアノの第一人者である小倉貴久子さんがプロデュースする、古典派時代のフォルテピアノにどっぷり浸れる贅沢な3日間です。主催は《知っておきたい!トレンド古典派音楽》の塚田聡さんが代表のメヌエット・デア・フリューゲル

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このアカデミーを共催している太田垣 至さんは、ご自身が製作したデュルケンのフォルテピアノクラヴィコード複製楽器の他、修復を手がけたブロードウッドのスクエアピアノなどを提供し、アカデミーに登場する7台の楽器の調律調整を担当なさっています。

最近、私は太田垣さんにクラヴィコードを注文し、工房を見学してきたのですが、製作、修復に没頭するための環境、このために人生を賭ける、そんな太田垣さんの意気込みと信念が感じられる工房は、とても居心地の良い空間でもありました。

ブログ用

太田垣さんは、大阪にフォルテピアノのコレクションを持つ山本宣夫氏の元で修復を、埼玉のチェンバロ製作家の久保田 彰氏に鍵盤楽器製作を学ばれ、その後、世界でも屈指のフォルテピアノ製作家、クリストファー・クラーク氏の元で学ばれた方です。 現在では、全国のチェンバロ奏者、フォルテピアノ奏者から全幅の信頼を寄せられています。

このアカデミーが実現できたのは、久保田さんのご協力に加え、太田垣さんの共催が大きかったのではないでしょうか。そこで、今回は太田垣 至さんが共催することになったいきさつについて、塚田さんに伺ってみました。

《塚田 聡さんのミニコラム》

はい。太田垣さんと私たちはまさに共同主催者になります。〈フォルテピアノ・アカデミーSACLA〉自体、太田垣さんがいらっしゃらなかったら始まることのなかったプロジェクトです。

昨年の夏まで〈都留音楽祭〉という古楽の祭典が山梨県の都留市で行われていました。それが第31回を最後に閉幕となってしまいました。フォルテピアノが弾けて、学べて、古典派音楽にどっぷり浸れて、という機会は、これからますます日本で求められることでしょう。ならば、私たちでフォルテピアノをめぐる開かれた会をつくろう、と太田垣さんと意気投合したのです。

太田垣さんは、フォルテピアノに特化したメーカーを目指しています。チェンバロをつくられる方は、相当数いらっしゃる中、初期ピアノの製作に本格的に取り組もうという人は日本では唯一という貴重な存在です。

彼の探究心はとても深くて、例えば、音質に直接関わってくるハンマーの革ですが、18世紀の鞣し(なめし)方と現在のそれとではかなり異なるとのこと。太田垣さんは、当時の鞣し方をヨーロッパに行って研究もしているのですよ。

中嶋さんも彼のクラヴィコードを試弾して、そのクオリティの高さに驚かれたでしょう。音の美しさ、弾き心地、外見の美しさまで、製作台数を重ねる度にどんどん良いものができあがってくるので、目が離せません。

アカデミーの期間中は、楽器の運び込み・移動、そして調律と、太田垣さんには大活躍してもらいます。会場内で早足に歩く太田垣さんとすれ違うときには、喝采で盛り上げてくださると嬉しく思います。


アカデミーリンク用画像

《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》
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emksan at 14:33|Permalink フォルテピアノ・アカデミーSACLA 

2018年07月06日

もっと知りたい!フォルテピアノ・アカデミーSACLA(10)



今年の夏、歴史的な幕開けになるであろう第1回フォルテピアノ・アカデミーSACLAが開催されます。フォルテピアノの第一人者である小倉貴久子さんがプロデュースする、古典派時代のフォルテピアノにどっぷり浸れる贅沢な3日間です。主催は《知っておきたい!トレンド古典派音楽》の塚田聡さんが代表のメヌエット・デア・フリューゲル

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アカデミー中日となる21日2つ目のコンサートは、チェンバロ製作家、久保田 彰さんのお話が聞けるコンサートです。

《第3回 我こそがピアノの発明者!コンサート》

演奏:小倉貴久子 お話:久保田彰
2018年7月21日(土)17:30~18:30
入場料:2,000円
使用楽器:クリストーフォリ、タンゲンテンフリューゲル、クラヴィシンバルム

久保田さんは、1991年邦人チェンバリスト(武久 源造氏)が邦人製作家(久保田 彰氏)の楽器を用いて国内レーベルからリリースするという、記念すべき純国産の初CD「シフォーチの別れ」に携わり、1998年から2004年まで東京藝術大学、非常勤講師として古楽器科「チェンバロ建造法」という講義を担当なさった、古楽愛好家でこの名前を知らない人はいないだろうというほど著名な方です。

こちらは久保田チェンバロ工房の公式サイト。ここにある作品・写真集を眺めているだけでワクワクしてきますが、「打弦」にこだわったこのアカデミーでは、チェンバロではなくクリストーフォリタンゲンテンフリューゲルクラヴィシンバルムが登場します。これら3台とも久保田さんが製作なさった楽器です。

〔クリストーフォリで〕
D.スカルラッティ 1685-1757 
 ソナタ ニ短調 K.1
L.M.ジュスティーニ 1685-1743 
 チェンバロ・ディ・ピアノ・エ・フォルテすなわち、    
 いわゆる小さなハンマー付きチェンバロのためのソナタ ホ短調 作品1-4
G.F.ヘンデル 1685-1759
 クラヴサンのための組曲集より
 エアとヴァリエーション ホ長調《調子の良い鍛冶屋》  

〔クラヴィシンバルムで〕
「ファエンツァ写本」より

〔タンゲンテンフリューゲルで〕
J.S.バッハ 1685-1750
 平均律クラヴィーア曲集第1巻より
 第1番プレリュードとフーガ ハ長調 BWV846
W.A.モーツァルト 1756-1791
 クラヴィーアソナタ 変ホ長調 K.282

バロックから古典派時代の半ば頃まで、チェンバロとフォルテピアノは共存しており、どちらの楽器で演奏するか指定されていないケースが多いのですが、このプログラムにはジュスティーニの名前がありますね。ジュスティーニは、世界で初めてハンマーを持つ鍵盤楽器のために作品集を書いた作曲家です。

小倉さんは久保田彰氏製作のクリストーフォリで、ジュスティーニのソナタ集を録音なさっているのですが、これがもう、本当に、魅力的な曲ばかりなんです。フォルテピアノという新しい楽器に出会ったジュスティーニの感激が伝わってくるような曲ばかり! このジュスティーニを、当時の楽器クリストーフォリで聴けるだなんて、そうそうあることではありません。
  
しかも、このコンサートにはタンゲンテンフリューゲルやクラヴィシンバルムも登場。これは世界でも珍しい、いや、もしかしてこの3台が集まってのコンサートは世界初?! 兎にも角にも、それくらいとぉっても貴重で珍しいコンサートなのではないでしょうか。
  
クラヴィシンバルムで演奏される曲は、中世時代の写本から。24調の音階がまだなかった時代、当時使われていた旋法による曲を当時の楽器で。きっと異次元の世界へ私たちをいざなってくれる、またとないひとときになることでしょう!

《塚田 聡さんのミニコラム》

中嶋さんが紹介してくださった通り、久保田彰さんは、チェンバロづくりの日本を代表する大御所です。

そんな久保田さんが、今回特別に3台の打弦鍵盤楽器をフォルテピアノ・アカデミーSACLAに提供してくださいます(チェンバロは撥弦鍵盤楽器です)。 久保田さんの原動力は、尽きることのない発明心と探究心、好奇心にあると思います。

ピアノ(打弦鍵盤楽器)第1号として知られる〈クリストーフォリ〉。その楽器を知らなかったシュレーターが、我こそがピアノの発明者として主張した〈タンゲンテンフリューゲル〉。そして、クリストーフォリより遡ること150年も前に考案されていた〈クラヴィシンバルム〉。

いかにも久保田さんの心をくすぐらずにはいられない発音機構も出自も異なるこれらの興味深く価値ある鍵盤楽器が、21日の夕方からのコンサートで一挙に並べられ、おのおのの楽器にふさわしい曲により奏でられます!それだけでなく、これらの楽器の誕生秘話を、製作者ご自身の肉声で聞けるという、このまたとない演奏会のタイトルは、〈我こそがピアノの発明者!コンサート〉! ピアノの歴史と誕生に興味のある方にとって垂涎のコンサートになることでしょう!


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《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》
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emksan at 09:29|Permalink フォルテピアノ・アカデミーSACLA 

2018年07月05日

小倉さんのご自宅で講座

先日、小倉さんのご自宅講座を受講してきました。FBに開設した《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》グループで、小倉さんのご自宅で講座を開いていただきたい!という声が上がり、実現した講座です。私はそのとりまとめ役。

第1回となる今回は、導入編として3期全体を眺めました。題して「ピアノの歴史と奏法について 18世紀〜19世紀後半」です。使用楽器は5台という贅沢さ!
  
・チェンバロ
J.クリンクハマー製作(作者不明 アルザス地方)

・クラヴィコード
深町研太製作(Ch.G.Hubert1770年代 ドイツ)

・フォルテピアノ
Ch.マーネ製作(Anton Walter1795年 ウィーン)
J.B.シュトライヒャー製作(1845年 ウィーン)
プレイエル製作(1848年 パリ)

シュトライヒャーとプレイエルは復元ではなく、当時の楽器です。前半2時間は、小倉さんの演奏付きで3期のお話。なんと10曲も弾いてくださいました。(抜粋あり)お話を聞くだけではわからないことが、実際の演奏を耳にすると体感できます。

参加者の中には、まだ一度もフォルテピアノの演奏を生で聴いたことがないという方もいらしたのですが、みなさん一気にフォルテピアノの世界に惹き込まれたのではないでしょうか。私はシュトライヒャーのシューマンに涙してしまいました。でもね、涙したのは私だけではなかったようです♪

その後はそれぞれ担当を決めた楽器で、1人4分程度のミニレッスン。これがとてもよかった!「ああ、そうか。私もこうなのか。」と思うアドバイスを受けた人が、その場で見違えてよくなる瞬間があったり、その点について小倉さんが様々な角度からアドバイスしてくださるのを聞けたからです。これらは、1人でレッスンを受けていてもなかなか得られないこと。

この日の夜は興奮して寝つけないとわかっていたので、動画編集を明け方5時近くまでしました。寝不足になったとはいえ、とても良い復習に。やはり直後の復習はイイ。   

・小倉さんのアドバイスの声
・小倉さんの手の動き   

ミニレッスンとはいえ、全員に共通した小倉さんのアドバイスがあるはずなので、それが見えてくるような動画にしたいと、この2点に気をつけて録画していたのですが、これが功を奏して、13分程度の短い動画ながらも、全員のレッスンに共通していた「何か」が見えてくる動画になったように思います。




講座は大好評。今後継続していくことに決まりました。次回はバロックがテーマ。前半は小倉さんのお話(モダンピアノへの応用についても触れていただきます)、後半はクラヴィコードかチェンバロのどちらかで、一人4分程度のミニレッスンを受けます。継続メンバーの募集は終了したのですが、「単発でも受けてみたい!」という方のために、キャンセル枠を設けることにしました。詳細は、FB非公開グループ《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》へどうぞ。

《フォルテピアノ(ピアノ指導者限定)》
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emksan at 14:55|Permalink ピアノ/練習&勉強 

2018年07月02日

もっと知りたい!フォルテピアノ・アカデミーSACLA(9)



今年の夏、歴史的な幕開けになるであろう第1回フォルテピアノ・アカデミーSACLAが開催されます。フォルテピアノの第一人者である小倉貴久子さんがプロデュースする、古典派時代のフォルテピアノにどっぷり浸れる贅沢な3日間です。主催は《知っておきたい!トレンド古典派音楽》の塚田聡さんが代表のメヌエット・デア・フリューゲル

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会期中開かれるコンサートはどれも事前予約不要。当日急に思い立って足を運ぶのもアリという、とても気軽なコンサートです。アカデミー中日となる21日は2つのコンサートがあるのですが、今回はそのうちの一つ、入場無料のランチタイムコンサートをご紹介しましょう。

《第2回 ランチタイムコンサート》 
演奏:毛利美智子、加藤美季(フォルテピアノ)、圓谷俊貴(テノール)
2018年7月21日(土)13:15~13:45 
入場料:無料 
使用楽器:ブロードウッド製スクエアピアノ

使用楽器は、第5回でご紹介したスクエアピアノです。当時ブルジョワの家庭では、自らが演奏するという形で、このようなプログラムが愉しまれていたのではないでしょうか。娘のピアノに合わせて父親が歌ったり、お客様がいらっしゃると「ほら、何か弾いて差し上げなさい。」と母親に促されて娘がピアノを披露したり。家庭内に音楽がある光景は、日常だったに違いありません。

J.C.バッハ 1735-1782
 クラヴィーアソナタ イ長調 作品17-5 (毛利)
G.F.ピント 1785-1806
 グランドソナタ ハ短調 (加藤)   
 歌曲「自然への祈り」「羊飼いは清らかなニンフを愛した」(圓谷&毛利)
J.ハイドン 1732-1809
 歌曲「船乗りの歌」(圓谷&毛利) 
 
ヨハン・クリスティアン・バッハは、J.S.バッハの末息子。シリーズ演奏会《小倉貴久子のモーツァルトのクラヴィーアのある部屋》の第3回と第30回で取り上げられた(第30回は《J.C.バッハとW.A.モーツァルトのクラヴィーア協奏曲》としてCD化)、モーツァルトが最も影響を受けた作曲家です。「ロンドンのバッハ」と呼ばれ、ロンドンではスクエアピアノの普及に貢献しました。
  
ジョージ・フレデリック・ピントは、前述のシリーズ演奏会第26回に取り上げられている作曲家です。イギリスに生まれた早世の天才で、なんと20歳という若さでこの世を去ってしまいました。ハイドンをロンドンに招いた音楽興行師として有名なザロモンは、「もし彼が生きながらえていたならば、イギリスは第2のモーツァルトを生み出す名誉を得たであろう」と評したそうです。
  
プログラム最後はハイドンの歌曲。入場無料のランチタイムコンサートでこの贅沢なプログラム! これはアカデミーだからこそではないでしょうか。

《塚田 聡さんのミニコラム》

このスクエア・ピアノによるコンサートで取り上げられる曲は全てイギリスで書かれた作品になります。中嶋さんがおっしゃられる通り、イギリスでは特に新興のブルジョア市民たちによってこうした曲が広く演奏され、また作曲家自身の演奏により〈ハノーヴァー・スクエア・ルームズ〉など、市民の集う気軽なコンサート会場で披露されていました。

このコンサートで演奏する、毛利さん、加藤さんは現在、東京藝術大学の大学院で、フォルテピアノを専門に小倉貴久子の元で勉強している学生です。圓谷くんは、藝大にまず歌で入学し、その後、チェンバロ科で入り直すという才能の持ち主。今でも小倉貴久子の元で熱心に鍵盤楽器演奏を学んでいます。

ところで、リート歌手にフォルテピアノが密かに好まれていることをご存知ですか?繊細な表情を出したいのに、爛々と鳴る現代のピアノにかき消されてしまう声。息を混ぜたり、ささやいたり、ため息をついたり、そんな表情に寄り添ってくれるフォルテピアノと共演したいという歌手が少なくないのです。

また、木目で小ぶりのフォルテピアノの前に、ヴァイオリンやチェロを置いてみましょう。想像するだけで素敵なアンサンブルになりそうでしょう? フォルテピアノは歌や他の楽器とのアンサンブルで、その良さがより発揮される楽器なんです。

フォルテピアノ・アカデミーSACLAでは、できる限り、次回からも様々な楽器とのコラボレーションを楽しみたいと考えています。

アカデミーリンク用画像

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emksan at 10:38|Permalink フォルテピアノ・アカデミーSACLA